DMMチャットブーストのユーザーコミュニティ“Booster” コアメンバーが語る、その価値と可能性
株式会社DMM Boostが展開する「DMMチャットブースト」は、LINEを活用することで顧客対応を効率化し、マーケティングを最適化する機能拡張ツール。同社では「DMMチャットブースト」とともにEC事業者が集うコミュニティ「Booster」も展開している。前後編に分けて、このBoosterの価値と魅力に迫る今回の取材。後編ではBooster立ち上げ当初からコミュニティに属している、KIBACOWORKの“のぶさん”こと藤井伸之氏が登場。のぶさんがBoosterに感じる価値と可能性について伺った。
前編はこちら
https://ecnomikata.com/original_news/37338/
SNSと広告運用に注力してからの1年で、売上が10倍に
――まずは、KIBACOWORKSの概要とEC展開の経緯について教えてください。
ハンドメイドの木製雑貨を製造販売しています。もともとは横須賀で、竹製のiPhoneケースに和柄をデザインしたものを販売したのが始まり。サーフやアートなど自分たちが好きなカルチャーをデザインに反映させ、キータグやサングラスといった商品をつくるようになり、2015年に地元の北鎌倉に工房を構えてからはさらに商品の幅を広げていきました。2021年からはアパレルラインもスタートしています。
初期のころからECは展開していましたが、ネットショップがあるだけ、みたいなイメージでしたね。サーフ系ブランドのOEMだったり、展示会に出したりする活動が中心だったこともあって、そこまで注力していませんでした。2019年に、せっかく自分たちでものづくりをしているので自社ブランドを伸ばしていこうということになり、SNSやECに力を入れ始めました。
――EC展開は順調でしたか?
最初は何をすればいいのか右も左も分からない状態でしたが、SNSと広告の運用に力を入れるようになってからの1年で、月の売上が10倍くらいになったんです。ただ、当時使っていたBASEの手数料も膨らんできたため、Shopifyに移行することを決めました。Webマーケティングに興味を持ち始めたのはそのあたりから。Facebook広告の5万円の無料枠を試してみるところから始まって、いろんなノウハウをネットやツイッターで検索したり、参考になりそうなnoteを購入したり。Shopifyへの移行後はメルマガ、その次にLINEといった形で打ち手を一つずつ試してきました。
――チャットブーストとの関わりはどのような経緯で始まったのでしょうか?
Webの施策に興味を持ち出していろいろと調べたり勉強する中で、LINEの公式アカウントをつくったものの、どうアクションを起こせばいいのか分かっていないと思った時期があったんです。そこでDMMチャットブーストの存在を知り、導入してみることになったという流れです。導入開始時点では何を設定すればいいかわかっていなかったのですが、チャットブーストのCSサポートで初期からやりたい方針を伝え伴走いただき実装できました。サイト内の導線のつくり方や友だちの集め方、リッチメニューの構成などについてアドバイスをもらい、その結果、初月からかなり売上が立ちました。
Boosterで得られた、ECについて同じ解像度で語れる仲間とのつながり
――のぶさんはチャットブーストが提供開始したBoosterというコミュニティに初期から参加していると聞いていますが、チャットブーストがBoosterというコミュニティを始める、と聞いたとき、率直にどう感じましたか?
一言で言うと「何のこっちゃ」(笑)。最初に連絡をもらった段階では全くイメージが湧いていませんでした。チャットブースト自体に対する満足感とか、サポートの方たちとのコミュニケーションがあったので、私にできることなら何でも協力しますよ、という感じでしたね。
その後、コミュニティマネージャーの和田さんに詳しく話を聞いて、「おもしろそうだな」と。現状、製作と出荷以外は全て自分一人でやっているので、マーケティングの話やECサイトの話ができる仲間って少なかったんですよ。自分のストアの分析はできても、この数字が良いのか悪いのかが分からないし、他の人たちはどういうふうにやっているのか、広告にどれくらいお金をかけているのかにも興味がありました。だから、他の事業者さんとつながれるチャンスだな、と受け止めました。
――そうした期待にBoosterは応えてくれましたか?
(2022年4月の)プレオープンの段階では少人数でやりとりする形だったのですが、そのときから皆さん、かなり仲が良くて、積極的に情報交換していましたね。どんな施策をやっていて費用対効果はどれくらいか。そういう話を教えてもらって、「たまに広告の話もするんですが、自分が実施している半分の費用で同様の効果を生めているなんてすごいな」と感じたり。自分もオープンな性格なので、聞かれたら隠すことなくお伝えしていました。
ECに関して自分と同じ解像度で語れる社員はいないので、そういう方たちと話ができて共感し合えるのがめちゃくちゃ楽しいんですよ。こういう会話を色々苦労されているEC運用者同士だから語り合える。そんな場所があることが自分の心の支えになっていると思います。そういう意味ではBoosterは期待以上ですね!
一番の価値を感じているのはミートアップ
――2022年6月にBoosterが正式にリリースされました。困りごとがメンバーからのアドバイスで解決したというような、具体的な事例はありますか?
もちろんありますね。去年ぐらいからCPAが高騰していて、そこが悩みどころだったんです。いろいろ試してはみるけど、なかなかうまくいかなくて。そういう状況のときに、BoosterにFacebook広告の運用に関してすごく詳しい方がいらっしゃり、こうしたらうまくいったよ、ということをロジックごと教えていただきました。その方が言われた通りに自分もやってみたら、CPAが半分以下に下がりましたね。実際に運用している側の知見を聞くことができて、自分の施策にも反映できたのは本当に良かったなと思います。
逆に、自分がこれまでにやってうまくいったことを他のユーザーさんが試してみたらすごく当たった、というケースもあります。自分でアレンジするのがうまい人は、より結果も出やすいですよね。他社の事例を参考にしながら、売上やTwitterのフォロワー数を劇的に増やしているユーザーさんもいらっしゃいます。
こういうことって、Boosterがなかったらお互いに知らなかったわけですよね。お互いの得意分野や成功した施策を共有し合って、うまく盛り上がっていると思いますね。
――そうした情報交換はどのような形で行われているのでしょうか。
オンラインで集まって、特定のテーマについて話し合うミートアップが中心ですね。Boosterの機能の中で、私が一番の価値を感じているところです。なかでも「ツッコミ会」がおもしろい。お互いのサイトを見ながら「ポップアップ出し過ぎじゃない?」とか「ブランディング的にここだけ違和感がある」とか、ツッコミを入れ合うんですけど、ツッコミながら自分の側の気づきにもなるんですよ。他社のことを指摘しつつ「おれもだよな」って(笑)。直したほうがいいのは分かっているけどそのままになっている箇所なんかも、やっぱり指摘されますよね。指摘されると、「ちゃんと直しておこう」というきっかけにもなります。
これからのBoosterに期待することとは
――これから参加する方もいると思いますが、馴染みやすい雰囲気なのでしょうか?
ECで成長したいという熱量を持っている人であれば新しく入ってきた方でもウェルカムな雰囲気だと思います。同じテーマや目的を持った人が気兼ねなくワイワイできる雰囲気というか。
やはりプレオープン時のメンバーが作ってきた“みんなで成長を加速している”という雰囲気がベースにあるので、情報交換はオープンですし、お互いの成功体験を見合って「負けてられないな」という気持ちにもなります。
とはいえ、新しいメンバーの方はたいてい、最初は緊張でカチコチになるもの。だからこそそういう方に話を振るメンバーもいるし、何でもいいから話してくれると、こちらからもヒントになるようなことをお伝えできたりして広がっていく。一度でも参加してみれば、空気感をつかんで定着してもらえるのかなと思います。
――のぶさん自身は今後、Boosterをどのように活用していきたいですか?
私自身がKIBACOWORKSのECが成長するためのインプットを得ていくのももちろんですが、自身の持っている知見も共有することで、コミュニティのメンバーと相互に情報交換を行っていきたいです。
私は月額費用を払ってチャットブーストを利用しているからBoosterも利用できているのですが、EC運営においては同じくらい価値のあるソリューションだと思っています。むしろどちらも利用できるお得感が半端ないです(笑)。
これからコミュニティが大きくなって、中の人の数が増えていくことにもワクワクしています。事業者さんの数だけ施策があるわけで、人が集まれば集まるほど流れる知見が大きなものになっていく。ECの成長が加速していくその熱量を肌で感じていけることがとても楽しみです。