eBayで越境ECを始めたオートパーツのトップセラー、2年で成功の訳
世界最大規模のオンライン・マーケットプレイスである「eBay(イーベイ)」への出店を通じ、日本セラーの越境EC(海外販売)を支援するイーベイ・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:岡田雅之、以下イーベイ・ジャパン)が発表する「eBay Japan Awards 2021」で、オートパーツ(自動車部品)部門の「Category Growth Award」を個人で受賞した若林誉弘氏。eBay登録2年でのスピード受賞の裏には、どのような努力があったのか――。「好きなことを仕事にできて幸せです」と語る若林氏と、その成長を支えたイーベイ・ジャパン株式会社の古谷まゆみ氏に、eBayでの具体的な取り組みや越境ECで成功を収めるための秘訣などについて話を聞いた。
知人の紹介で始めたeBayで越境ECにのめり込む
――若林様がオートパーツの販売を始められたきっかけは何だったのでしょうか。
若林誉弘氏(以下、若林) 前職が車関係でしたし、もともと自分の車をチューニングしたり、メンテナンスしたりすることが大好きでした。オートパーツの販売を始めたのは、知人にeBayを紹介してもらったのがきっかけです。それまでECビジネスの経験はまったくありませんでしたが、話を聞いてすぐに興味を持ち、その日のうちにパソコンを買いに走りました。アカウント登録をしたのは2020年7月で、気がつけば今日まで夢中で走り続けてきました。
――さまざまなプラットフォームがある中で、なぜeBayをお選びになったのですか。
若林 私の場合は知人に紹介してもらったこともあり、最初からeBay以外のプラットフォームを使うことは考えもしませんでした。今でも販売チャネルはeBayだけですし、まずはeBayの市場の中でしっかりと売上を伸ばすことだけを考えています。販売先は北米が中心で、オーストラリアやEU、韓国、台湾など世界各国から多くの注文をいただいています。
イーベイ・ジャパン株式会社 古谷まゆみ氏(以下、古谷) eBayのバイヤー(購入者)様は、他の越境ECプラットフォームと比べてエンスージアスト(熱狂的な支持者)の数が多い傾向にあります。出品されている製品もeBayでしか購入できないものが多く、特に若林様の取り扱っている日本車のパーツは世界的に需要が高いのが特徴です。eBayの利用者は年々増加傾向にあり、世界中で多くの方々にご利用頂いています。
――eBayで商品を販売する上で、心がけていることや大切にしていることはありますか。
若林 一番大切にしていることは、バイヤー様とのコミュニケーションです。売れた製品をただ発送するだけではなく、リピーターになってもらえるように細かいリクエストに応えたり、部品が壊れないように丁寧な梱包を心がけたりしています。
海外では1台の車をメンテナンスしながら長年乗り継いでいくのが一般的なので、比較的古いパーツをお探しのバイヤー様もいらっしゃいます。そんなときはメールで詳細を伺い、できる限り希望通りの製品をこちらで探すようにしています。そうした姿勢を見せることでバイヤー様との信頼関係が生まれ、売上アップにつながっているのだと思います。
登録2年でCategory Growth Awardを受賞
――若林様は「eBay Japan Awards2021」で、オートパーツ部門のCategory Growth Awardを個人で受賞されました。率直な感想を教えてください。
若林 好きなことを仕事にして、こうした素晴らしい賞を受賞できるのは本当に幸せなことです。これは私個人の力ではなく、わがままを受け入れてくださる取引業者様や世界中のバイヤー様、プラットフォームを提供してサポートしてくださるeBay様のお力添えがあっての受賞だと思うので、すべての関係者に感謝したいですね。
古谷 「eBay Japan Awards」は、その年度に優秀な成績をあげた日本のセラー(販売者)様を表彰するイベントです。すべてのセラー様を対象に、販売実績やバイヤー様からの評価、成長率などを総合的に判断し、優秀なセラー様を選定します。
若林様はオートパーツ部門で「Category Growth Award」を受賞されました。登録からわずか2年での受賞は異例で、短期間で大きな成果を出された点が高く評価されました。
――eBayにおいて、短期間で成果を出す秘訣はあるのでしょうか。
若林 当然いいことばかりが続くことはありません。売上が落ち込むこともありますが、そんな時は何がだめだったのかを冷静に分析し、例えば出品ページのデザインを見直すなど、次の繁忙期に向けた“準備期間”と捉えることが大切です。私は性格的に失敗したとしても、あまりくよくよ考え込まないタイプなので、こうしたマインドセットもeBayで成功するには重要なのかもしれません。
古谷 当社では公式サイトや会員向けのサポートサイト「セラーポータル」などで情報発信を行っていますが、このたび誰もがeBayについて無料で学べる専用ページ「eBay アカデミー for Japan」を開講しました。
eBayの基本を動画で学ぶeラーニングや決められた日時に仲間と学ぶオンライン講座、公認コンサルタントによるワークショップ、移動中でも聞けるオーディオ情報番組(ポッドキャスト)など、セラー様のレベルや目的にあわせた多様なコンテンツご用意したので、ぜひ積極的にご活用いただければと思います。
勇気と熱意を持ってまずは一歩を踏み出して
――若林様はeBayで着実に成果を残されています。どのような点にやりがいや魅力を感じていらっしゃいますか。
若林 国内であれば「ヤフオク!」などのオークションサービスがありますが、eBayは世界中に製品を販売できる点が魅力です。日本では需要のないパーツでも、海外のカーマニアにとっては垂涎の品であることは珍しくなく、そういった製品を探して世界中のバイヤー様に向けて発信できるというのは、ものすごく面白いことだと思います。自分が販売したパーツで、バイヤー様の車が修理されたりカスタマイズされたりしていることを想像すると、それだけで本当にやりがいを感じます。
古谷 若林様に最初にお目にかかった際、その熱量に圧倒されたことを覚えています。興味・関心がカーパーツと越境ECに大きく向けられていて、探究心が非常に強い方だと思いました。eBayに限らず、こうした熱意はビジネスの成功には欠かせない要素だと思います。
一方eBayには、クローゼットに眠った製品を販売して、お小遣い稼ぎをしたいというセラー様もたくさんいらっしゃいます。先ほどの「eBay アカデミー for Japan」をはじめ、さまざまな学びのコンテンツが充実していますので、ご自身の目的に応じてeBayをご活用いただければと思います。
――今後の目標や計画などがあれば教えてください。
若林 売上を伸ばすということが大前提ですが、やはり海外のバイヤー様から選ばれるストアになりたいですね。カーパーツを介して、世界中の車好きとつながりたいというのが現在、そして今後の目標です。
――最後に、これからeBay使ってみたい、自社製品を海外に向けて販売したいという読者に向けて、メッセージをお願いします。
若林 まずは一歩を踏み出してみることが大切だと思います。越境ECでは言葉の壁を感じることもあると思いますが、翻訳ツールなどを使えばスムーズにやり取りが可能です。悩んでいるのであれば、まずは飛び込んでみる。いろいろと考えるよりも、まずは行動してみることが大事なので、越境ECを検討しているのであればぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
古谷 言葉の壁など、最初の一歩を踏み出すまでの障壁は確かに高く感じますよね。ただ、実際にeBayを新たに始められた方にお話を聞くと、障壁を感じたと言う方はあまり多くいらっしゃいません。若林様のおっしゃるように、勇気を持って飛び込んだセラー様がどんどん売上を拡大していく傾向にありますので、越境ECを検討されているのであればぜひeBayで新たな一歩を踏み出してください。