SBSが作った!リピート通販に最適なプラットフォーム「EC物流お任せくん」
EC需要が増加し続けるなか、顧客を失わないために物流の重要性も増している。特にリピート通販は継続的な売上が期待できるため、品質の高い物流を提供することが必要だ。しかし、増加する物量に適応できないケースも出てくる。そこでリピート通販に最適な「EC物流お任せくん」をSBSホールディングス株式会社は提供している。サービスの概要やリピート通販にもたらす効果を、同社Eコマース事業推進部長 大森茂氏に聞いた。
「EC物流お任せくん」は低価格・短納期を実現できるサービス
──ローンチからあと3カ月で1年になりますが、「EC物流お任せくん」のサービスの概要を改めてお聞かせください。
「EC物流お任せくん」は2022年12月にローンチした、物流現場の運用や運送会社の選定、カスタマーサービスなどをプラットフォーム化したサービスです。このサービスのメリットは低価格で利用できることと、短納期で利用できる点です。
従来のEC物流はお客様ごとにシステムを開発するため、高価格帯のサービスとなっていました。「EC物流お任せくん」はプラットフォーム化して提供しているため、初期費用が抑えられます。これまで数百万円から1000万円かかっていたようなサービスを、中小事業者でも利用いただける価格帯のサービスになっています。契約から利用開始までのリードタイムも短く、これまで当社が導入していたサービスでは3カ月から半年かかっていました。しかし「EC物流お任せくん」は2週間~1カ月半で開始できます。
──利用されたお客様からはどのような声が上がっていますか。
現在使っている物流サービスの悩みを解決しようとしたら「EC物流お任せくん」にたどり着いたと言っていただけていますね。コストの面はもちろん、セール時の出荷量に耐えられなかったり、遅延や誤出荷が発生したりといったお悩み事が解決できるからです。せっかくのセールで注文が入っているのに、出荷数が限られてしまうと販売機会のロスにもつながってしまいます。当社はSBSグループとしてこれまで培ってきたノウハウを保有しており、大手の資本力や人的リソースが利用できます。中小事業者でも大手の物流品質を保てるので安心してご利用いただけます。
「できません」は言わず、お客様に寄り添ったサービスを提供
──ローンチ当初から現在までで、すでに改善された点などはあったりしますでしょうか。
当社のスタンスとして、お客様からの要望に対して「できません」は言わないようにしているので、改善というよりは、できる限り要望に対応するようにした結果、提供するサービスの幅が常に広がっていますね。例えば、アパレル業界では検針や縫製を行ってほしいというニーズがあります。これは当初は行っていなかったのですが、お客様から声をいただいて検討した結果、始めたサービスです。SBSはグループとして多様なノウハウを保有しているので、導入までのスピード感を早く進めることができます。
大切なお客様を物流が原因で失わせてはいけない
──「EC物流お任せくん」は特にリピート通販に強いそうですね。
まず前提としてリピート通販のお客様は継続的な売上につながるので、決して、物流が原因でお客様を失うことがあってはいけないという気持ちを持っています。これまで大手として多くのお客様と接してきたからこそリピート通販の重要性を知っており、正確で迅速な物流を心がけています。そのために、倉庫ではロボット化を進めています。労働力人口が減っているなかでロボット化が進むと、安定したサービスの提供とコスト削減が可能です。特にリピート通販は同じ作業の繰り返しが多いので、ロボット化は最適です。
──実際に「EC物流お任せくん」を利用しているリピート通販の事例にはどういったものがありますか。
SNSマーケティングを行っている事業者様のケースでいうと、SNSマーケティングが成功した際、注文数が10倍になるようなことがたびたび起きます。例えばですが、毎日の注文数が100件ほどでも、施策により一気に1000件などに増加すれば、これまで使っていた物流サービスでは対応できなくなるといったことも起きるわけです。その点「EC物流お任せくん」は導入までのリードタイムが短いので、緊急性が高いときにもご利用いただきやすく、実際に対応させていただきました。当社のような大手だと、規模が大きい分スピード感が落ちるのではと考える人もいるかもしれません。しかし、大手のノウハウがあるからこそ早く、確実に始められるのです。
オーダーごとに最適なサービスを提供
──リピート通販以外の強みも教えていただけますか?
同梱チラシの出し分けも対応できます。一律同梱だけでなく、オーダーごとや属性ごとで同梱するチラシをシステム上で簡単に変えられます。現場の作業も属人化することはなく、誰が行っても一定のサービスを提供できるような仕組みを作り上げていますね。また、運送会社の変更も同様に対応可能です。事業者様の好みやエリアごとの特性を考えて、最適な運送会社もシステム上に登録して利用しています。
──どのような事業者様に利用していただきたいですか?
これからECを始める事業者様から月商10億円規模の事業者様まではコストメリットを享受できます。特に月商1000万円以上であれば、固定費の削減をより実感していただけます。商材に関しても限定することはなく、幅広い事業者様の利用が可能です。
2024年2月には初のECに特化した「野田瀬戸物流センター」が稼働
──「EC野田瀬戸物流センター」について教えてください。
SBSグループでは、国内外合わせて700拠点以上で約100万坪の拠点を構えています。今回の野田瀬戸物流センターは、そのなかでも初の物流に特化した拠点です。ロボット化を進めて安定したサービスの提供や、365日・16時間稼働を目指します。冷凍・冷蔵・低温の設備もあって食品の扱いもでき、撮影スタジオも備えているのでアパレルの商材にも適しています。
──最後に、今後の展望を教えてください。
EC関連部署のメンバーは加速度的に増加しています。今回は初めてグループ全体で公募をしてメンバーが集まっています。いろいろな事業会社のノウハウが集まっており、将来がとても楽しみなメンバーが揃っていますね。
SBSグループとしては2030年度までに流通総額1兆円、EC物流売上1000億円を掲げており、最終的には物流業界でナンバーワンになりたいです。