「Bカート」導入で業務負荷3割減! スタートアップ企業のBtoBの受発注・顧客管理業務を最適化
保存料不使用のナチュラルココナッツヨーグルトを製造・販売するCOCONO Natural株式会社。リソース不足のため受発注業務はアナログ対応していたが、BtoB ECプラットフォーム「Bカート」を導入し、業務負荷を3割ほど削減した。COCONO Naturalの杉崎賢二郎・ジャスティン社長と大橋麻美氏、同社の物流パートナーであり「Bカート」導入をサポートしたアップル流通株式会社の前田浩範氏と栗田英治氏に、両社の関係性や「Bカート」導入の経緯、成果・効果、今後の展望などについて話を聞いた。
アナログだった受注対応業務の改善が課題
――両社の事業内容について教えてください。
COCONO Natural株式会社 代表取締役 杉崎賢二郎・ジャスティン氏(以下、COCONO杉崎) 当社は2022年創業のスタートアップで、植物性食品の企画・製造・販売を行っています。主力は保存料・添加物を一切使わない100%植物性のナチュラルココナッツヨーグルト。自然食品などを扱うグローサリーで販売している他、首都圏の高級ホテルなどにも卸しています。
アップル流通株式会社 営業部兼業務課 課長 前田浩範氏(以下、アップル前田) アップル流通は福井(本社)、埼玉、福岡に配送拠点を持ち、3PL事業を行う総合物流サービス企業です。合計7つのセンターが稼働中で、年間約700万件の出荷実績がございます。また、一般的な常温対応商品だけでなくCOCONO様のヨーグルトのような要冷蔵食品、冷凍食品の物流にも幅広く対応できるよう、福井本部センターには冷蔵倉庫を併設、埼玉センターは常温・冷蔵・冷凍の3温度帯対応となっております。
COCONO杉崎 アップル流通様とは、当社が石川県金沢市にある協力工場と提携し、ヨーグルトの本格製造を開始した2024年11月からのお付き合いです。「Bカート」導入の際は本当にお世話になりました。
COCONO Natural株式会社 代表取締役 杉崎賢二郎・ジャスティン氏
――「Bカート」を導入する前は、どのように受注対応されていたのですか。
COCONO Natural株式会社 セールスディレクター 大橋麻美氏(以下、COCONO大橋) 以前は本当にアナログでしたね。メールで届いた注文情報をまずはExcelに転記し、当時契約していた倉庫に出荷指示を出すため、また新たなExcelシートに情報をコピペして。注文は電話やLINE、携帯のショートメールで届くこともあったので一元管理が難しく、受発注業務に手間も時間もかかっていました。納品書や請求書の作成も大きな負担でしたし、顧客管理もできていませんでした。
COCONO杉崎 創業間もない頃は営業やマーケティングをひとりでこなさなければならず、多忙を極めていました。ブランドを軌道に乗せることに必死で受発注処理に手が回らず、人為的ミスは多かったと思います。
――そのような課題を解決するため、「Bカート」を導入されたのですね。
COCONO杉崎 そうですね。実はそれ以前に無料トライアルを試した経験はあったのですが、金沢に製造拠点を移し、アップル流通様とのお付き合いが始まってから、前田さんの勧めもあって導入を決めました。
アップル流通株式会社 営業部兼業務課 課長 前田浩範氏
アップル前田 COCONO様のビジネスプランをお聞きすると、やはりBtoBの受発注業務の最適化が成功へのポイントでした。さまざまなカートシステムがありますが、「Bカート」はBtoBに特化した機能が豊富にそろっていますし、導入実績やコストなどを考慮すると「Bカート」の一択だったので、自信を持ってお勧めしました。
COCONO大橋 導入にあたっては、30日間の無料トライアルが非常に助かりました。期間中はフルでサポートしていただきました。リソースの少ないスタートアップとしては本当にありがたかったですね。
受注状況・在庫数の可視化で業務を効率化
――ヨーグルトは要冷蔵商品で賞味期限も長くありません。システムとの連携や配送日設定などで工夫されたことはありますか。
COCONO大橋 食品には「1/3ルール」という商慣習があり、製造者は賞味期限の3分の1以内で商品を小売店舗に納品しなければなりません。納品できなければ正規ルートでは販売できず、ロスになってしまいます。在庫の持ち方や発送指示の設定が私では難しかったので、アップル流通様に間に入っていただきました。
アップル流通株式会社 業務課 栗田英治氏(以下、アップル栗田) 当社ではBカートの設定画面を触れないので、まずはCOCONO様のご要望をお聞きし、それをBカート側に伝え、その回答をCOCONO様にフィードバックしてご自身で設定してもらうというフローで作業を進めました。イレギュラーな形でのサポートにもかかわらず、Bカートのカスタマーサポートセンターの方には真摯にご対応いただきました。
アップル前田 賞味期限の短い要冷蔵品なので、工場から倉庫に商品を運ぶタイミングなど、足回りの部分でも支援させていただきました。COCONO様にも製造日を調整していただくなど、うまく連携できたと感じます。
――「Bカート」の活用で、導入前の課題は解決されましたか。
COCONO大橋 アナログ管理ではどうしても発生してしまう人為的ミスを減らすことができました。見積書・請求書・納品書など各種帳票を手作業で作る必要もなくなりました。受発注業務の負担は3割ほど減った印象です。また、システム連携したことで、以前は午前11時までに受注処理を済まさなければ翌日の発送に間に合いませんでしたが、今では午後3時までに処理すればよくなりました。
COCONO Natural株式会社 セールスディレクター 大橋麻美氏
COCONO杉崎 「Bカート」を導入したのはちょうど注文量が増えてきたタイミングだったので、業務フローの見直しにもつながりました。受注状況や在庫数などが可視化できるようになったため在庫のロス率を下げられたことも、サステナブルな経営を目指す当社にとっては大きな利点でした。
“チームCOCONO”として継続的な支援を
――導入実績が累計2000社を超える「Bカート」ですが、どのような企業が利用するとより効果的だと思われますか。
アップル栗田 「Bカート」は顧客単位で価格を変えたり、取引先ごとに商品の表示・非表示が設定できたりするなど、BtoB取引に特化したシステムです。やはりメールやFAXなどアナログな手法で受発注業務を行っている企業にとっては導入効果が大きいかと思います。人為的ミスや時間的なロスを削減したい企業にもおすすめです。また、「Bカート」は一般的なネットショップで買い物をするように利用できるので、取引先のバイヤーの負担にもなりにくいでしょう。
アップル流通株式会社 業務課 栗田英治氏
COCONO大橋 受注処理に人手をかけたくない企業にもおすすめですよね。当社もそうでしたが、リソースの足りないスタートアップは、限られたスタッフが多くの業務を兼務しています。私も通常業務と兼務で受注処理をしていますが、なんの問題もなく使えますし、サポートセンターの支援体制が充実しているので安心だと思います。
――最後に、今後の展望や目標・計画などがあれば教えてください。
COCONO杉崎 今はヨーグルトのみですが、今後は植物性食品のラインナップを拡充していくつもりです。BtoB向けの販売も強化します。「Bカート」という素晴らしいプラットフォームを導入しましたが、最終的に大事なのは「人」です。私は幸いなことに、一緒に働くスタッフや協力会社に恵まれました。アップル流通様とのご縁もできました。本当にいろいろな方々の協力で事業が成り立っているので、まだまだこの旅は終わりそうにありません。
アップル前田 当社はCOCONO様の物流部門という認識で業務に当たっています。物流業務はすべて当社にお任せいただき、その分しっかりと販売やマーケティングにリソースを割いていただきたいと思います。「Bカート」を含め、我々も“チームCOCONO”の一員として、今後もさまざまなことにチャレンジしていきたいですね。