「らしさ」を「形」に。事業者の想いを具現化したECサイト構築の裏側

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ECのミカタ編集部

ECのミカタでは、EC事業者のためのビジネスマッチングサービスを紹介料0円で提供しています。専門のコンシェルジュがお悩みをヒアリングし、500社以上のEC支援企業から最適と思われるパートナーをご紹介します。

今回は当サービスをご利用いただいた株式会社Aesta 代表取締役 CEO 夏井大輝氏と、同社の自社ECサイト構築を支援した株式会社アライバルクオリティー プロデューサー 金岡裕貴氏に、ご利用のきっかけやパートナー選びのポイントを伺いました。

無料で複数のEC支援事業者を提案してくれるため、ビジネスマッチングサービスをリピート利用

── まずは、両社の事業概要を教えてください。

株式会社アライバルクオリティー プロデューサー 金岡裕貴氏(以下、金岡) 当社は「クリエイティブ」と「マーケティング」という2つの軸でお客様の課題解決に取り組んでいる会社です。クリエイティブ面ではECのUI/UX設計や同梱物の制作などをしており、マーケティング面では制作したクリエイティブをどのようにヒットさせるかのPDCAを回し、お客様の成長を支援しています。

株式会社Aesta 代表取締役 CEO 夏井大輝氏(以下、夏井) 株式会社Aestaはウェルネス専門商社として事業を展開しており、特に注力しているのがアライバルクオリティー様にECサイトを構築していただいた「Olakina(オラキナ)」というブランドです。

Olakinaはハワイ語で「健康」「ウェルネス」を意味する「Olakino(オラキノ)」が由来となっています。私自身がサーフィンを通じて自然の魅力を感じていることから、Olakinaでは「地球や海をもっと大切にしていきたい」という想いを発信しています。

「Olakina」公式サイトより

──Aesta様はECのミカタのビジネスマッチングサービスを複数回ご利用くださっています。ECのミカタで支援事業者を探していただける理由をお聞かせください。

夏井 EC事業者が無料で使えるサービスですし、自分で一社一社探していくよりも効率的だと考えているからです。

自分が求める要件をECのミカタのコンシェルジュに伝えると、複数社から提案をいただけます。支援事業者さんとは長期的な付き合いとなるケースが多く、金額だけでなく相性も大切だと考えているので、効率よく比較できるのはうれしいですね。

以前、ECのミカタで紹介していただいた物流倉庫様と商品撮影の支援事業者様とは、今でも継続してお付き合いしています。

株式会社Aesta 代表取締役 CEO 夏井大輝氏

深いブランド理解によって、Amazon広告の運用の相談から自社ECサイトを構築することに

夏井 実は、当初はECサイトの構築ではなく、Olakinaで扱っているストレッチボールの売上を伸ばすためのAmazon広告の運用に悩んでいました。しかし、ストレッチボールはリピート商材ではないため、広告に投じられる予算が限られています。また、Amazonでの価格競争に巻き込まれてしまうと黒字になるのかイメージができず、コンサルティングをしてくれる支援事業者を探すために、ビジネスマッチングサービスを利用しました。

──当初はサイト構築が目的ではなかったんですね。コンシェルジュからは複数社の提案があったと思いますが、その中でアライバルクオリティー様と契約された理由は何だったのでしょう。

夏井 まずは、アライバルクオリティー様の「提案力」です。当時はOlakinaのストレッチボールをフィットネスジムにサンプルとして置いてもらい、そのサンプル経由で購入となったらフィットネスジムに報酬を支払う「店舗型アフィリエイト」を考えていました。しかし、Amazonではコンバージョンタグが埋め込めないため、この構想は実現できません。

また、Olakinaでは売上の一部が環境保護活動をしている団体への寄付となるタオル(※1)も販売しています。このような世界観と仕組みを表現するには、一定の形式で情報を配置していくAmazonでは不十分です。

金岡様は短期的なAmazonでの売上だけでなく、Olakinaで実現したいことを深く理解してくださり、自社ECサイト構築の提案を受けました。

金岡 当初のご相談内容からすると、私たちができることはAmazonでの露出を上げて売上効率を高める広告運用や、Amazon内のコンテンツをアップデートすることでした。しかし、事業背景を伺う中で「D2C展開するメーカーとして、もっとお客様がブランドや、商品の解像度を高められるサイトが必要だ」と感じ、Shopifyでのサイト構築を提案しました。

夏井 金岡様の提案は想定外でしたが、ブランドのことを考えてくれていることが伝わりました。同時に、アライバルクオリティー様が過去に手がけたサイトを見せていただいたところ、非常に洗練されているサイトだったことも依頼の決め手になりましたね。

丁寧なコミュニケーションにより、安心して構築を進められた

──実際にECサイトの構築はどのように進められたのでしょう。

金岡 今回はIT導入補助金をご利用されたので、採択されるまでの間にブランド理解を深めるためのヒアリングを進めました。採択後は、ターゲットセグメントとニーズを分析してインサイトを抽出し、Olakinaが提供するベネフィットを言語化しました。

その後、夏井様と相談しながらビジュアルを作成して、Shopifyでのサイト構築を進めました。契約から実装までは2カ月ほどで完了しています。

夏井 自社のブランドについて、自身で言語化するのは難しいものですが、アライバルクオリティー様と話し合う中で数多くの発見がありました。Olakinaが掲げている4つのバリュー(※2)の原型を作っていただいたことは大きかったです。

──ECサイトを構築する過程で、自社商品の言語化も進んだのですね。さまざまなカートシステムがある中で、Shopifyを選んだ理由をお聞かせください。

金岡 他のカートシステムも検討しましたが、店舗型アフィリエイトが実現できるタグの埋め込みやランニングコスト、将来的な越境ECの可能性などを考慮すると、Shopifyが最適だという結論になりました。

夏井 Shopifyはアプリケーションを活用すれば自分でも商品ページを作れます。実際にOlakinaの今治タオルの商品ページは私が作りました。長期的に見て、保守・運用のしやすさという点でもShopifyは良い選択だったと感じています。

──アライバルクオリティー様の支援に対する印象をお聞かせください。

夏井 進行とコミュニケーションが優れていると感じました。最初にガントチャートを提示してくださり、早い段階でワイヤーフレームも見せていただきました。認識のずれがありそうだと感じたら、すぐにミーティングをしていただけたことも安心できましたね。

金岡 私たちはプロジェクトマネージャーとカスタマーサクセスに加え、技術面ではテクニカルディレクター、ビジュアル面ではアートディレクターをアサインする体制で支援しています。万全の体制でEC事業者様を支援できるよう心がけています。

株式会社アライバルクオリティー プロデューサー 金岡裕貴氏

最適なパートナーと出会えて、Amazonよりも売上が立つ自社ECサイトが構築できた

──ShopifyでECサイトを構築後、どのような成果があったのでしょう。

夏井 構想していた店舗型アフィリエイトを実現できたことと、世界観を自由に表現できる場が作れたことが大きいです。店舗型アフィリエイトはシステムとして実現できただけでなく、自社ECサイトがあることで信頼性が増し、取引先も広がりました。今ではAmazonよりも自社ECサイトの方が大きい売上を作る月も出てきています。

──夏井様が今後ECで挑戦していきたいことをお聞かせください。

夏井 現在販売しているのは主にストレッチボールとタオルの2つですが、今後は商品数を増やしていきたいと考えています。特に定期購入いただけるような商品を増やすことで、より継続的にウェルビーイングにつながるブランドを目指しています。

──最後に、これからECサイトを構築しようと考えているEC事業者へのメッセージをお願いします。

金岡 アライバルクオリティーでは、課題の大・小に関わらず、しっかりとお話を聞かせていただき、解決方法を提案いたします。私たちが大切にしているように、ECサイトの構築を委託する際は、深くブランド理解をしてくれる支援事業者を選ぶのがおすすめです。

夏井 パートナー選びにおいて私が一番大切だと考えているのは「相性」です。EC運営は非常にやることが多く、相性の良いパートナーと組まなければ円滑に進みません。自社やブランドを理解し、コミュニケーションがしっかり取れるパートナーと出会えれば、一人で調べて進めるよりも確実に事業を加速させることができます。

※1:Aestaでは「海とつながる今治タオル」の売上の一部を、環境保護活動をグローバルに展開し透明性の高い活動レポートを発表している団体に寄付される仕組みを設けている
※2:Olakinaは《健康が最優先》《自然との調和》《明るく温かな心》《環境への配慮》をバリューとしている

(写真左から)金岡氏、MIKATA株式会社 矢萩、夏井氏