【第2回】実はお宝在庫が眠っているかも?編〜ネットショップで利益を出す実践方法〜
こんにちは!バリュースの河野です。
弊社では、インターネット上の価格調査/価格の自動設定ができるプライスサーチという自社サービスを用いて、様々なネットショップ事業社様の販売戦略のお手伝いをしております。
本コラムでは、知ってるようで知らないネットショップにおける利益が出る実践方法を計4回の連載で、よくある事例とともにご紹介します。ご参考いただけますと幸いです。
前回は市場相場を常に把握し、最適なタイミングで最適な値決めを行い続けることによって、よくあるケース「これまで、自社の主力商品として売れていた商品が、突然売れなくなった(売れ行きが芳しくなくなった)」の解決方法をご紹介しました。
連載第2弾の今回は、ご導入いただいているネットショップ事業社様から伺う事例「注力していなかった商品が実は売れる商品だった」というお話しをご紹介します。
〜ネットショップで利益を出す実践方法〜
【第1回】これで解決!「売れていた商品、売れなくなった」編
https://www.ecnomikata.com/column/12753/
「そもそもすべての商品把握してますか?」
皆さん因みに”取扱い商品全て把握してますか?”
はいと答えらる方、恐らくこう言われるのではないでしょうか?
”受注データで把握してますよ”
では、”全ての商品定期的に値決めしてますか?”
これはなかなか難しいのではないのでしょうか?
よく使われるマーケティング基本理論に「3C分析」という戦略基本フレームがあります。こちらは、戦略を立てるために把握する必要がある3つの要素の頭文字”C”から成り立っています。
Company(自社 )
Customer(顧客)
Competitor(競合)
受注データで見えるデータは、自社のデータであり、あくまでお客様が買った買わないの結果でしかありません。商品の把握をするとは、商品単位で、自店の把握、競合の把握、お客様の把握が行われていることとなります。
また一般的に把握する順番として、①お客様の把握 ②競合の把握 ③自店の把握 の順が好ましいと言われております。お客様を理解した上で、競合がどういった動きをしているかを把握しないと自店の良いところ悪いところが洗い出せず、正しく意思決定が行えないからです。
因みに消費者庁の調べではネットショッピングの際93%の消費者が価格で購入意思決定をしているとのデータもございます。お客様が価格を重視しているのであれば、必然的に競合の価格把握する必要が発生します。
「全ての商品定期的に値決めしてますか?」
実際のところ注力アイテムに目線がどうしてもいってしまい、おざなりになってしまっていることが多いのではないでしょうか?
それもそのはず、多くのネットショップ様の抱えるアイテム数は少なくても数千点~数万点、大規模な事業社様ですと数十万点にわたり取扱いされております。より多くのアイテム数を抱えることはお客様のショップ内の買い回りや満足度、しいては売上を高める大きなファクターなので当然です。
但し、そうなると別の問題が発生するのです。それはすべての商品を網羅的に把握するのが困難を極めることです。
実際のところ、売上構成も高いため、取扱い全体のアイテム数の10%~30%の主力商品を中心に売上推移の把握や、定期的な値決めは行っているが、なかなか準主力以降の商品まで把握しきれていないのが、現状ではないでしょうか?
”売れる”のに”売っていない”機会損失を防ぐ
受注データだけでは、単に「あまり売れてない商品」に見えてしまいます。
先ほどの3Cを軸に逆説的に考えてみましょう。
受注データによる「あまり売れてない商品」は自店を軸にした視点となるため、
もしかするとあまり売れていない原因は「商品に魅力がない」だけではなく、「単に他店で売れている」可能性があるのです。お客様が価格で購入意思決定を行うのであれば、ともすると、単純に価格で負けているだけかもしれません。
「他店で売れている」のであれば、その商品は売上拡大のチャンスとなりえますし、本当に売れないのであれば、商品自体がお客様にとって魅力がないという判断が行えます。それにより取扱いをやめる(=在庫を持たない)など、仕入れの判断材料にも成り得ます。
準主力以下の商品も定期的に市場把握と値決めを行うことで、売上が上がる可能性が高まります。まさにお宝商品の発見です。
弊社のお取組みネットショップ様でも、プライスサーチをご活用いただくことで、価格調査の手間を省きつつ、競合・市場価格を把握することが可能になり、販売戦略に注力することができるようになりました。その一環として準主力以降の商品まで、注力商品程頻度は高くないにしろ、定期的に適切な値決めを実行されるケースが増えてます。
その結果、、、
・実は売れる商品だったので、注力商品として扱うようになった。
・適切に値決めをしても売れなかったので商品に魅力ないという判断を行うことができ無駄な仕入れをやめられた。
といったお話しを多数伺います。
注力商品だけではなく、取扱い商品の値決めの幅を広げ定期的に行うことをおススメします。もしかすると、実は”売れるお宝商品”が眠っているかもしれません。
次回は、「PB商品作っただけで満足してませんか?」についてお話しします。