【第4弾】20代男女、”興味”が左右するPRやAD表記へのアクション。〜ミレニアル世代が持つ、EC利用時のマイルール〜

小林芽久未

スマホリサーチを得意とする株式会社テスティーでは「EC×若者」をキーワードに若年層調査・分析を実施し、若者の意識や消費行動を読み解きます。
日々のサービス運営やマーケティングなどにおいて少しでも読者の皆様のお役に立てたら幸いです。

【TOPICS】
・購入検討している商品は「Web検索」、20代女性の4割は「SNS検索」
・ミレニアル世代が持つ、EC利用時の「マイルール」
・PR、広告、AD表記に対する意識。気にしていない20代が約7割と判明

今やスマートフォンは店頭やテレビ、雑誌、口コミの役割を担っています。
消費者はインターネットを通じていつでもどこでも情報に触れ、商品の購入を検討することができ、実際の購入まで一括して可能となりました。

今回はSNSと広告にフォーカスし、ミレニアル世代の購買意識を紐解く調査を実施。【検索&広告】をキーワードに20代男女1,020名(男性501名、女性519名)を対象に調査を行いました。

購入検討している商品は「Web検索」、20代女性の4割は「SNS検索」

まず、20代の男女1,020名を対象に「購入する商品が決まっている際に取る行動」について調査しました。20代男女ともに「Web検索」が最も多く20代男性で61.3%、20代女性で63.6%となりました。

次いで、男女ともに「SNS検索」がランクインしましたが、20代男性は27.7%であるのに対し、20代女性は43.9%となりました。女性は男性に比べて気になっている商品をSNS上で検索していることが判明しました。

また、「フリマアプリ検索」と回答した人からは「メルカリ」、「特定アプリ検索」と回答した人からは「楽天」「Amazon」「ZOZOTOWN」を利用しているとの声が多く挙がりました。20代女性においては、「@cosme」「LIPS」といったコスメや美容系の商品に特化したアプリ名も散見されました。

ミレニアル世代が持つ、EC利用時の「マイルール」

続いて、「商品購入時に参考にするもの」を調査しました。
その結果、上述した商品の購入検討時の行動と同じく「Web検索」が第1位で20代男女ともに約6割となりました。第2位は男女ともに「口コミ、掲示板」、第3位は男女ともに「SNS検索」となりました。

実際の商品購入時には「Web検索」のみならず、「口コミや掲示板の情報」も合わせてチェックしている様子が伺えます。

また、「インターネット上で商品を購入する際に気をつけていることやルールはありますか?」と聞いたところ、下記のような回答が集まりました。

【口コミ・レビュー重視派】
気になる商品があったらまずネットでの口コミの評価が高いか確認する 25歳女性
ネットで必ず検索し、最安値を調べ、口コミサイトで評判を調べる 24歳男性
必ずレビューをチェックして、商品の評価を調べてから購入している 21歳男性

【比較検討派】
複数のアプリでそれぞれ検索して安いほうのアプリで買う 20歳女性
店頭で並んでいる物をネットで検索をかけて価格を比較する 28歳女性

【対応重視派】
支払い方法と返品や返金の対応がしっかりしているか確認して購入する 28歳男性
送料及び手数料、決済方法の確認 22歳女性

【SNS検索派】
サイトと購入したい商品の口コミをWebやSNSで検索する 25歳女性
あまり口コミが出てこなかった時は、インスタのハッシュタグ検索する 22歳女性
手に取って見れないため、SNS等で使用者の口コミは必ず確認している 29歳女性

若年層はEC利用時に、「マイルール」を持って様々なことに気を付けていることがわかりました。

店頭で見たらすぐに購入するのではなく、検索や商品比較を幾重にも行って購入検討を行っていることが判明しました。消費に対して若年層の堅実な意識が垣間見える結果となりました。

PR、広告、AD表記に対する意識。気にしていない20代が約7割と判明

ここからはSNSと広告にフォーカスし、調査をさらに深堀ることにします。
まず、「「AD、広告、PR」などの表記の意味を知っていますか?」と聞きました。「知っている」と回答した人は20代男性で24.4%、20代女性で23.1%、
「なんとなくわかる」と回答した人は20代男性で39.5%、20代女性で43.3%となりました。

20代男女の6割以上は表記の意味を知っている、もしくはなんとなく他の投稿と違うことを感じているようです。一方、20代男性の36.1%、20代女性の33.7%と3割以上の人は「知らない」と回答しました。
そこで、「PR、広告、ADなどの表記がある記事や投稿についてどう感じますか?」と聞きました。

「表記があっても興味があれば詳細を見る」と回答したのは20代男性で25.0%、20代女性で27.9%、「意識したことがない」と回答したのは20代男性で45.7%、20代女性で41.9%と判明しました。
「表記がある場合は読まない」と回答した人は3割程度に止まりました。

若年層の多くは、「PR、広告、AD」といった表記のある投稿、記事が広告であるという認識を持つ一方で、それが広告であったとしても興味や関心を引く内容であればアクションを起こすことが伺える結果となりました。

次回、【第5弾】では、「SNS」にさらに焦点を当てて若年層の購買意識を読み解いていきます。


著者

小林芽久未 (Megumi Kobayashi)

平成4年生まれ。

株式会社テスティーの広報・ライターを担当。
若年層リサーチに特化したTesTeeにて、調査メディアの運営に携わり
女子高生や女子大生、10〜20代男女を対象に多様なジャンルにて調査を実施。
若年層マーケティングに助力するため、イマドキの若者の実態を発信している。

■企業情報
【株式会社テスティー】https://www.testee.co

■事業内容
・スマートフォンアンケートアプリの開発・運営
 「Powl(ポール)」https://static.powl.jp/lp/
・プログラミング不要のチャット型ツールの開発・運営。
 「Fast Sonar(ファストソナー)」https://fastsonar.com
・若年層/アプリに特化したモバイルネットリサーチ事業の運営
 「テスティーリサーチ」https://www.testee.co/research
・リサーチ結果を紹介するメディアの運営
 「TesTee Lab(テスティーラボ)」https://lab.testee.co