サブスクリプションサービスの利用経験がない割合は74.5%!EC消費者意識調査 検索、購入チャネル、サブスクリプションサービス、レコメンド編
NetFlixやHuluなどサブスクリプションサービスが消費者の間で広まっているように思えますが、果たして実際にどれぐらい利用されていて、消費者にどのような印象を持たれているのでしょうか?今回は 「サブスクリプションサービス利用の実態」をアンケート調査し、その回答から明らかになる消費者のインサイトと傾向をまとめました。
御社のECサイトの改善にお役立てください。
今回の調査データの詳細はこちらからダウンロード→https://ecnomikata.com/knowhow/22687/
欲しい商品があるときに80%以上の人が「モール型ECサイトで探す」と回答
回答者400名に「あなたは欲しい商品がある場合、どういった検索方法で商品を探しますか」と質問したところ、全体の85.3%が「ショッピングモール型ECサイトで探す」と回答しました。
ECサイトでの購入頻度別にみると、月に1回以上の頻度で買い物をする人は86.7%と、月に1回未満の頻度と比べて3.7ポイント高いという結果となりました。
商品検索においてAmazonや楽天市場のようなショッピングモール型サイトが8割以上を占めており、ECで買い物する多くの人々にとっては、切っても切り離せない存在となっています。
一方で、欲しい商品を「検索エンジンで探す」と回答している人の割合も約50%いることから、自社ECサイトでのリッチなコンテンツの提供や、SEO対策にも注力する必要があるという状況に変わりはないといえるでしょう。
消費者の約8割が欲しい商品をモール型ECサイトで購入することが多いと回答
回答者400名に「欲しい商品がある場合、どこで購入することが最も多いですか」と質問したところ、全体の79.8%が「ショッピングモール型ECサイト」と回答しました。
前ページの検索方法に関しての質問では、「ショッピングモール型ECサイトで探す」と答えた割合は85.3%で、ショッピングモール型ECサイトで購入することが多いと回答した割合の方が少ないことを考えると、横断的な検索性を求めてショッピングモール型サイトに訪れ、その後他のサイトから購入するという行動があることが窺えるでしょう。
また性別で「ショッピングモール型ECサイト」と回答した割合をみると、男性は女性に比べて7.2ポイント高いという結果でした。一方で、性別で「店舗」と回答した割合をみると男性は8.9%だったのに対して、女性は15.3%と男性に比べ1.7倍以上の人が「店舗」で購入することが多いと回答しています。
女性の「店舗」での購入率が高いということを考えると、女性に対してはオンラインからオフラインへ誘導するマーケティング施策がより有効であると考えられるでしょう。
消費者の7割以上が定額使い放題サービスの利用経験なし
回答者400名に「定額で使い放題のサービスを利用している/したことがありますか」と質問したところ、全体の74.5%が定額使い放題サービスを「利用したことはない」と回答しました。
ECサイトでの購入頻度別でみると、「利用している/したことがある」と回答した割合は、月に1回以上の頻度の人の方がそれ未満の人と比べ14.1%ポイント高いという結果となりました。このことから、ECサイトでの買い物頻度が高い人の方が、新しいサービスを積極的に利用していると考えられます。
現時点では定額使い放題サービス利用経験がある人は全体の約4人に1人となっており、まだ利用経験者の割合の方が少ないものの、今後消費自体も「モノ」から「コト」へ変化していくなかで、こういったサブスクリプション型の消費は増えていくと考えられるでしょう。
7割以上が定額使い放題サービスで動画サービスの利用経験あり
定額使い放題サービス利用経験者102名に対して、「どういったサービスを利用している/したことがありますか」質問したところ、全体の71.6%が「動画サービス」と回答しました。
ECサイトでの購入頻度別で「動画サービス」と回答した人の割合みると、月に1回以上の頻度の人は73.3%だったのに対して、月に1回未満の頻度の人は66.7%と、ECサイトでの購入頻度が高い人ほど、「動画サービス」を利用している傾向にあることがわかりました。
一方「電子書籍」と回答した割合を見ると、ECサイトの購入頻度が月に1回以上の人が22.7%だったのに対し、それ未満の人は37.0%という回答で、電子書籍の利用割合はECサイトの利用頻度が高くない人のほうが高いという結果となりました。
3人に1人が、自分にあった商品がおすすめされていないと感じている
400名に「企業独自のECサイトに表示される”あなたにおすすめの商品”のように表示される商品は、あなたに合っているものが表示されていると感じますか」と質問したところ、全体の33.6%が「思わない」、「全く思わない」と回答しました。
一方で「思う」、「非常に思う」と回答した割合の合計は25.8%と、全体の約4人に1人程度でした。
性別で上記の質問に対して「思わない」、「全く思わない」と回答した割合の合計をみると、男性が30.4%だったのに対して、女性は38.1%と女性の方が男性より7.7ポイント高いという結果となりました。つまり、女性は男性に比べて「あなたにおすすめの商品」の表示に対して、満足度が低い傾向にあることがわかります。
一方、全体の40.8%もの人が「わからない」と回答しており、「わからない」をポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかは難しいですが、おすすめのようなパーソナライズの機能についてはまだまだ改善の余地があると言えるでしょう。
全体の49.3%の人が「欲しい商品と似た商品」をおすすめしてほしいと望んでいる
400名に「あなたはどういった商品を企業独自のECサイトからおすすめされたいですか」と質問したところ、全体の49.3%が「欲しい商品と似た商品」と回答しました。一方で、35.5%が「関連するオプション製品」と回答しています。
一般的におすすめ商品の表示は、コンバージョンレートの向上、顧客当たりの売上単価を向上させるためにクロスセルの手段として表示することが多いと考えられます。
一方で「欲しい商品と似た商品」を表示すると、消費者に「自分の好みの商品がたくさんあるサイト」と感じてもらえて、回遊性を高めることが期待でき、「関連するオプション製品」を表示すると複数点購入による売上単価の向上を期待することができます。
実際には、どちらの施策も実施することが一般的だと思われますが、今回の調査では「欲しい商品と似た商品」の表示を求める消費者が49.3%と約半数であったことから考えると、クロスセルでの単価アップはわかりやすいので注力したくなりますが、「いかに似た商品を出すか」というチューニングをまずは実施するべきなのかもしれません。
今回の調査データの詳細はこちらからダウンロードできます。
→https://ecnomikata.com/knowhow/22687/