『アンケートランディングページ』で広告費用対効果を9.2倍改善するには?~9割は “なんちゃって”の失敗作~

加藤公一レオ

こんにちは。売れるネット広告社 代表取締役社長 CEO 加藤公一レオです。

最近、「アンケート回答で○〇プレゼント」など、アンケートを入口にしたランディングページを頻繁に見かけるようになった。

『売れるネット広告社』が2010年にクライアントの「北の達人コーポレーション」と一緒に考案した元祖『アンケートランディングページ』は、ここ数年で多くの広告代理店や単品通販・D2C会社にパクられ、今ではランディングページの主流になっているといっても過言ではない。

ただし、私に言わせれば、世の中の『アンケートランディングページ』の9割は“なんちゃって”の失敗作。あくまでも、“アンケートランディングページ風” のランディングページであって、正しい『アンケートランディングページ』ではないのである。

本来、元祖『アンケートランディングページ』は正しくやれば最大【9.2倍】も広告費用対効果が改善する最強の施策だが、世の中のほとんどの単品通販・D2C会社や広告代理店は本質を理解しておらず、やり方を間違っているため、本来の『アンケートランディングページ』で得られるはずの効果が出ていないのだ。

そこで本コラムでは、9割が間違っている『アンケートランディングページ』の本質と、『アンケートランディングページ』で広告費用対効果を最大化するための方法をお伝えしたい。

なぜ『アンケートランディングページ』でコンバージョン率が上がるのか?

なぜ『アンケートランディングページ』でコンバージョン率が上がるのか?

通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)とは異なり、『アンケートランディングページ』の特徴は、商品を詳細に紹介するかわりに、お客様に簡単なアンケートに答えてもらうページになっていることだ。

通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)は、お客様を「説得」し、最終的にお得なオファーを出して申込んでもらうという戦略である。一方で、『アンケートランディングページ』というのは通常のランディングページとは逆の発想で、お客様に4問程度のアンケートに答えてもらい、その「お礼」としてお得なオファーを提供するという戦略である。

通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)では、ランディングページを訪れたお客様に対し、最初から「無料モニター」や「500円モニター」などのお得なオファーを出している。言ってみれば、“無条件の愛”である。

ところが、『アンケートランディングページ』は、あくまでもアンケートに回答した見返りとして「無料モニター」や「500円モニター」を提供するというギミックであり、“無条件の愛”ではない。単品通販・D2C会社は、“無条件の愛”をやめて“ドS”になる(「アンケートに回答する」という条件を付ける)ことで、追う側から追われる側になることができるのだ。

『アンケートランディングページ』でコンバージョン率が上がる要因として、次の3つが挙げられる。

①お客様には「アンケートに答えるだけ」という意識が芽生えるため、“申込んでいる”という感覚が薄らぐ

②『何かをした「お礼」としてインセンティブをもらえる』という見せ方が、お客様の「得したい」という心理をくすぐり、モチベーションを高める

③アンケートの設問を工夫することで、商品の良さを“知らぬ間に”刷り込むことができる

「アンケートに答えてもらう」という体裁をとってはいるが、『アンケートランディングページ』は、「アンケートを取ること」自体が目的ではない。「訴求したい商品に関するポジティブな表現を設問に盛り込むことにより、商品の良さを刷り込む」という裏の目的があるのである。

実際に、「ツーステップマーケティング(無料モニターや低価格モニターで見込客を集め、本商品の定期コース(サブスク)へのアップセル・引上を狙う施策)」において、通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)vs『アンケートランディングページ』の【A/Bテスト】を10社以上で行ったところ、通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)に比べ、『アンケートランディングページ』では平均【4.6倍】、最大では【9.2倍】もの広告費用対効果改善となり、『アンケートランディングページ』の強さが証明されている!!

世の中の『アンケートランディングページ』の9割は“なんちゃって”の失敗作

世の中の『アンケートランディングページ』の9割は“なんちゃって”の失敗作

最近では、アンケートを入口にしたランディングページが巷にあふれているが、ズバリ世の中の9割以上の『アンケートランディングページ』はやり方を間違っている!

私に言わせれば、それらは本来の『アンケートランディングページ』ではなく、“アンケートランディングページ風”のランディングページ、つまりは“なんちゃってアンケートランディングページ”なのである。

一見すると『売れるネット広告社』が考案した元祖『アンケートランディングページ』に似てはいるが、世の中の“なんちゃってアンケートランディングページ”は、申込フローの最適化に失敗している。

“なんちゃってアンケートランディングページ”は、広告をクリックしてランディングページを訪れたお客様がアンケートに回答した後、通常のランディングページのトップに遷移するようになっているのだ。「アンケートに回答させた後、通常のランディングページに遷移させて、ランディングページを読ませて、申込ませる」という複雑なフロー…。しかも、ランディングページから「カートシステム」につなげているのはあまりにも下手くそすぎて見ていられない。

“なんちゃって”の失敗作は遷移を増やして離脱を招いている

このような“なんちゃってアンケートランディングページ”の何が問題かというと、わざわざ画面遷移を増やしていることである。

そもそも、ネット通販・D2Cでは、ランディングページから申込完了までの画面遷移を極力短くすることが重要である。ランディングページから申込完了までのページ遷移が増えれば増えるほど、バケツの底の穴から水が漏れるように、お客様がどんどん離脱していく。これが、いわゆる「かご落ち」と呼ばれる現象だ。

ランディングページを遷移の多い「カートシステム」につなげることで、7割ものお客様がカート内で離脱し、最終的に3割のお客様しか申込完了に至らないのである。

ランディングページを「カートシステム」につなげるとただでさえ離脱が多くなるのに、通常のランディングページの前にさらに『アンケートランディングページ』をくっつけている“なんちゃってアンケートランディングページ”は最悪中の最悪だ…。通常のランディングページを「カートシステム」につなげただけでも8つの画面遷移があるのに、さらに1つ増えて画面遷移が9つになるのである。

わざわざ『アンケートランディングページ』を追加して遷移を増やしているなんて、いったい何のためのアンケートなのかわからない…。

最強の元祖『アンケートランディングページ』はフォーム一体型

カート内でお客様がどんどん離脱する、通称「かご落ち」と呼ばれる現象を防ぐためには、ランディングページは「申込フォーム一体型」になっていることが重要だ。

『申込フォーム一体型ランディングページ』とは、ランディングページの下部に申込フォームが設けてあり、別のページに遷移することなく、直接ランディングページ上で個人情報を入力できるランディングページのことである。

お客様が申込フォームに個人情報を入力し終わったら、あとは申込確認画面と申込完了画面があるだけというシンプルな構成で、離脱を最小限に抑えることができる。ランディングページを「申込フォーム一体型」にするだけで、コンバージョン率は約【1.5倍~2.5倍】上がる!

“ランディングページは「申込フォーム一体型」にする”という大原則は、もちろん『アンケートランディングページ』であっても変わらない。

コンバージョン率が劇的に上がる最強の元祖『アンケートランディングページ』は、ズバリ、「申込フォーム一体型」の『アンケートランディングページ』である。「申込フォーム一体型」の『アンケートランディングページ』では、アンケートの設問の下部に申込フォームが設置されていて、他のページに一切遷移することなく申込が完了できるのである。

『アンケートランディングページ』も「申込フォーム一体型」にして極力ページ遷移を短くすることで、初めて本来の威力を発揮するのだ!

「ツーステップマーケティング」は「申込確認画面でアップセル」を狙え!

「ツーステップマーケティング」は「申込確認画面でアップセル」を狙え!

『アンケートランディングページ』で本商品の定期コース(サブスク)を売り、広告の費用対効果を最大化するためには、「ツーステップマーケティング」と「ワンステップマーケティング」、それぞれのビジネスモデルに合わせたページの最適化が必要になってくる。ここで、ちょっとしたテクニックをご紹介しよう。

無料モニターや低価格モニターを入口として、本商品の定期コース(サブスク)へのアップセル・引上を狙う「ツーステップマーケティング」の場合、まず『アンケートランディングページ』はアンケートのみのシンプルな構成にして、さりげなく商品の良さを刷り込もう。次に「申込確認画面」で通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)と同様のコンテンツを見せることで、商品の“売り”をしっかりと訴求して、本商品の定期コース(サブスク)へのアップセルを狙うのである。

「ワンステップマーケティング」はアンケートと同ページで商品訴求

「ワンステップマーケティング」はアンケートと同ページで商品訴求

一方、いきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ワンステップマーケティング」の場合は、『アンケートランディングページ』のアンケートの直下に通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)のコンテンツを配置するのである。

つまり、通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)の上にアンケートの設問を追加するだけなのだが、『売れるネット広告社』のクライアント実績では、それだけでコンバージョン率が【2~3倍】上がっている。

いきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ワンステップマーケティング」の場合、最初からお客様に一定の情報量を提供して、商品の良さをお客様に理解してもらう必要があるが、間違っても別ページに遷移させてはいけない!!「ワンステップマーケティング」の場合、あくまでもアンケートと同じページで商品の訴求を行うのである。

「ツーステップマーケティング」なのか「ワンステップマーケティング」なのか、ビジネスモデルによって若干手法は異なるが、『アンケートランディングページ』施策において何よりも重要なのは、『アンケートランディングページ』を「申込フォーム一体型」にすることである。

そして、本商品の定期コース(サブスク)をオファーする前には、通常のランディングページ(広告専用ランディングページ)同様、しっかりと商品の“売り”を伝え、お客様の背中を押すようにしよう。

この2つのポイントを押さえれば、最大【9.2倍】も広告費用対効果が改善した『アンケートランディングページ』本来の威力が発揮できるはずだ!ビジネスモデルに合わせた「申込フォーム一体型」の『アンケートランディングページ』を活用して、広告費用対効果を劇的に改善してほしい。

※「申込フォーム一体型」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第6041909号
※「アンケートランディングページ」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第6259239号


著者

加藤公一レオ

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。
西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社ADKホールディングスにて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、担当した全てのクライアントのネット広告を大成功させる。
その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。
「やずやベストパートナー賞」受賞。「Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞」受賞。「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー ジャパン九州地区」受賞。
広告・マーケティング業界のオリンピック「アドテック」で3年連続人気スピーカー1位。
「全日本DM大賞最終審査員」や「米国 International ECHO Awards審査員」、「九州インターネット広告協会の初代会長」も務めた。著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)、『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ 売れるネットショップ繁盛記』(impress Digital Books)。
単品通販(D2C)のネット広告の費用対効果を最大化するクラウドサービス『売れるネット広告つくーる』を監修。

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