コロナ禍の夜明けの光!「宅経済EC通販」
はじまり
日増しに深刻となっている新型コロナウイルスは、第2波に続き、第3波ともみえる感染拡大が始まっています。コロナ対策の成果が世界に認められる台湾を含めて世界全体の経済活動が大打撃を受けました。そんな中、不況をチャンスにして今急成長が見込める3つの業種を、台湾経済部統計処が今年4月の「現下経済情勢概況」で発表しましたので、皆様に共有したいと思います。
「逆境をはね退けし者」急成長の3つ産業
スーパー業:
出店が相次ぎ、近年スーパー業の売上は4.5%~8.4%の成長率で拡大しています。今年3月に新型コロナウイルス感染拡大による対策グッズ、日用品、清掃グッズの買い占めブームで、売上は211億元に伸ばし、前年同期比30.0%増で単月の売上増幅としては過去最高を更新しました。第1四半期の売上高も584億元に伸ばし、前年同期比20.1%増で単四半期の売上増幅としても過去最高でした。
量販店業:
出店速度はスーパー業ほどではありませんが、積極的に地域社会との融和、ECサイトの運営に取り組んできましたから、売上は緩やかに成長し増幅は2.5%~5.3%の間でした。
今年3月に新型コロナウイルス感染拡大による日用品の買い占めブームで、売上は20.7%に伸ばし、2000年10月以來の最大増幅となります。第1四半期の売上高も614億元に伸ばし、前年同期比13.7%増で、2008年第2四半期以来の最大増幅となりました。
EC通販業:
新型コロナウイルス感染症の影響拡大により、市民の間に外出自粛の動きが広がる中、感染対策グッズ、日用品、サプリメント、キッチン家電、3C商品(Computer、Communicationm、Consumer Electronics)のニーズが高まり、
関連産業は「宅経済(在宅での消費活動による経済)」への対応に乗り出し、デジタルサービスを強化することで損失をある程度埋めてきました。EC通販及び通信販売の第1四半期売上高は前年同期と比べて16.5%増大し過去最高の業績を生み出すこととなりました。
社会や消費行動の変化で購入ルートがどんどん広がり、小売売上高に占めるネット通販売上高比率は年々高くなっており、2017年の6.2%から2019年の7.5%に、今年2020年の第1四半期は更に8.8%になりました。
第1四半期の小売のネット通販売上高は811億元、前年同期比は19.1%増で、小売売上高全体の1.4%を占めています。その一方、実店舗の売上高は2.1%減となりました。新型コロナウイルス感染症の影響拡大により、外出を控える市民が増え、ネットの購入ルートを導入したことで成長の勢いを加速させたと考えられます。
小売り業のネット通販導入有無による売上高の差異を見ていきましょう。3月にコロナウイルス感染拡大の影響で、導入ありの店舗は売上高がマイナス成長になったのは58.5%を占め、導入なしの店舗は売上高がマイナス成長になったのは62.9%を占めています。ネット通販の導入はコロナ禍の影響による売上減少を緩和することがわかります。
結論
3月の小売売上高は2,906億元で、前年同期比は3.4%減となり、その他総合商品小売業(免税店含み)の前年同期比は34.3%減で最も影響を受けたことがわかりました。その中、コロナウイルス感染拡大の影響で、対策グッズの買い占めブームや、「宅経済」に恵まれ急成長した業種もあります。
●スーパー業 ⇒ 前年同期比は30.0%増
●量販店業 ⇒ 前年同期比は20.7%増
● EC通販業 ⇒ 前年同期比は24.2%増
海外企業に一番注目してほしいのはずばり、「EC通販業」の実績です。スーパー業でも量販店業でも、自由に海外へ行くことができない現状では、ローカル企業を相手にするのはかなり難しいですが、「EC通販業」ならば話は異なります。成長の勢いが盛んなEC通販業で「言葉のコミュニケーション能力」、「EC運営の基本知識」、「市場調査能力」、「商品知識の習得とA/Sサービスの能力」を備えれば、まさに鬼に金棒です。そんな海外の越境ECを一緒に始めてみませんか。