すぐ使えるテクニック!! ~通販で役立つ「行動心理学」とは??~
皆さん、こんにちは。株式会社売れるネット広告社 コンサルタントの迫川です。今回のコラムでは、ECで活用できる「行動心理学」についてご紹介いたします。
商品には自信があるのに、思うように売上が伸びない…。ランディングページまでは誘導できるのに、コンバージョンに結びつかない…。
そんなときは、お客様の気持ちを汲み取り、商品の魅力を伝えるための「行動心理学」を取り入れてみるのも1つの手です。
「行動心理学」とは、人間の行動を軸とし、そこに「欲求」などの心の動きを組み合わせて研究したものになります。家族や職場の人間関係から、リアル店舗の設計まで幅広い分野で使われていますが、ネットに限らず、マーケティングの世界でも活用されることが多いです。
ちょっとした表現上のテクニックが、売上を大幅に伸ばすきっかけになることも。是非、参考にしてください。
カクテルパーティ効果
カクテルパーティ効果とは、雑多な情報の中で、自分に関係のある情報にだけ、強い関心を持つという心理効果を指します。
空港や病院の待合室など、多くの人が集まる場面を思い浮かべてみてください。様々なアナウンス、あちらこちらで繰り広げられる会話、人はいちいちそのひとつひとつには反応しません。
ところが、アナウンスで「●●様」と、自分の名前が呼ばれると、一瞬で気づくと思います。
名前でなくても、自分に関係のある情報については、強い関心を持つことが知られています。
この、カクテルパーティ効果をECで活用するとこんな感じでしょうか。
「40代になった女性の方におすすめ」
「東京都にお住まいの方に朗報」
「●●をご覧の方にお得な情報」
ユーザー本人に関連があると思わせる文章やバナーを用意することで、自分への情報だと認識し、興味を持ってもらえる確率が大幅にアップします。特定のユーザーに向けたメッセージを用意してみてください。
アフォーダンス理論
アフォーダンス理論とは、過去に経験した行動を無意識に行う心理傾向を表します。すでに「知っている」「体験している」情報と、目の前にある情報を瞬時に結びつけ、行動を促す考え方です。
例えば自動販売機を思い浮かべてください。硬貨の形になっている投入口をみて、私達は何も考えず、そこに硬貨を投入します。水道の蛇口があれば、そのデザインは様々であれ、何も考えず蛇口をひねり、水を出すことができます。
この効果は、ランディングページやECサイトのデザインにも活用することができます。
・「青い下線の入ったテキスト」をみれば、リンクテキストだと認識し、クリックする。
・三角形や指のアイコンを設置し、クリックを誘引する。
・再生マークボタンを設置すれば、そこに動画があると認識させることができる。
などなど。どうしても情報が多くなりがちなランディングページやECサイトですが、こうしたユーザーの過去の経験に基づいたデザインを施すことで、快適に利用してもらうことができます。
シャルパンティエ効果
ランディングページやECサイトでは「数字」を活用したコピーを作成することが多いと思いますが、その際に活用できるのがシャルパンティエ効果です。
シャルパンティエ効果とは、身近なイメージを使って例えると、心理的錯覚を起こしやすいという効果です。
・3㎏の鉄
・3㎏の綿
この2つが並んでいたとき、どちらが重いと感じるでしょうか。冷静に考えれば、どちらも同じ重さです。ただ、パッと目にした時の印象は、3㎏の鉄のほうが、重く感じるのではないでしょうか。
・愛用者10万人突破!
・愛用者100,000人突破!
いかがでしょうか。なんとなく、後者の方が数字が大きく感じられませんか?
最後にもう一つ。
・東京スカイツリー20倍の高さ
・エベレストの2倍の高さ
どちらの方が高いと感じますか?多くの方が瞬間的に「東京スカイツリー」と答えるそうです。実際は、東京スカイツリーの20倍の高さは12,680m、エベレストの2倍の高さは17,696mと5,000mほど、エベレストのほうが高いにも関わらずです。
これは、この「●倍」の数字の部分が、スカイツリーのほうが大きいため、イメージ的に引っ張られているためです。
シャルパンティエ効果を使用する際は、「できるだけ用いる数字は大きくする」ことが必要となります。(訴求したい内容によっては「小さく」することもあります)
まとめ
今回は、ECですぐ使える行動心理学のテクニックをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。身近でも多くみられるテクニックを中心にご紹介しましたので、皆さんも「あるある」と感じていただけるケースもあったかと思います。
これらのテクニックはあくまでも手法ですので、このテクニックを軸に、様々な表現方法を模索する必要があります。是非、行動心理学のテクニックを取り入れてみてください。