誰も商品なんか欲しくない、買いたくない。欲しいのは…

迫川 敏宏

皆さん、こんにちは。株式会社『売れるネット広告社』 コンサルタントの迫川 敏弘(さこがわ としひろ)です。

今回のコラムでは、ECに関わる皆さんの究極のテーマ、「なぜ人はモノを買うのか?」についてお話しさせていただきます。

当たり前ですが、ECに携わる以上、モノを買ってもらわないと儲かりません。一方、ECに関わっている皆さんも、普段はあらゆる場面でモノを買っているはずです。

改めて、モノを買う理由、モノに求めることについて考えてみました。

ドリルの穴理論

突然ですが、

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人々は4分の1インチのドリルを欲しいのではない。
人々が欲しいのは4分の1インチの穴である。          T.レヴィット
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という言葉をご存じでしょうか?

マーケティングの世界で古くから使われている格言です。結構言い尽くされた言葉でもありますが、改めて紹介しました。

内容はこんな感じです。

例えばホームセンターに、男性がドリルを買いにきました。たまたまドリルの在庫がなかったので、ホームセンターの店員は「ドリルは売り切れです」と答えました。すると男性は、無言で帰ってしまいました。

超シンプルに言うとこんな感じなのですが、これではまったく売上は上がりませんよね。ここで大事なのは、この男性は「本当にドリルが欲しかったのか?」という点です。

ドリルのコレクターであれば(そういうコレクターがあるかは分かりませんが)、間違いなくドリルを求めていますよね。

ただそうでない普通の方であれば、ドリルが欲しいわけではなく、ドリルであけることができる穴を求めている。言い換えると、穴をあける「手段」としてドリルを求めているだけにすぎません。

であれば、そんな相手にドリルのスペックや他の商品との比較を説明しても、まったく意味がありません。もしかしたら、穴あけサービスでもいいわけですし、キリでもいいかもしれません。

誰も商品なんか欲しくない、買いたくない

「誰も商品なんか欲しくない、買いたくない」、めちゃくちゃ乱暴な言い方をしましたが、これって結構「真理」だと思っています。

前職の話ですが、某D2C(通販)事業者(単品リピート通販界では超有名な会社です)の責任者がよく、

「私たちがお客様に購入いただいている商品は、“本来いらないモノ”。
 だからこそ購入いただいた方には、購入したことによる“価値”“満足感”を感じてほしいしそのストーリーを作るべきだ」

と熱弁されていました。

そうなんです、商品は本来“いらないモノ”なんです。

お客様は別に商品を買いたいと思っていないんです。

まして、自分の労働の対価として得た、大事なお金を使いたくないんです。

では、なぜモノを購入するか? それはそこに「ベネフィット」があるからです。

例えばダイエットサプリを買おうと思っている人は“痩せたい”わけではないんです。
痩せたことによるベネフィット、例えば
・着たい服を着ることができる、おしゃれができる
・健康的な生活ができる
・自己管理ができるようにみられ、ビジネスで得をする
・異性にモテる
・家族とずっと長く生活ができる…

このような「ベネフィット」を求めて、モノを買うんです。

プロダクトアウトとマーケットイン

こちらもマーケティングの用語ですが、「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という考え方があります。「プロダクトアウト」は、企業がいいと思うものを作って、作ったものを売るという考え方です。反対に「マーケットイン」とは、ユーザー目線でお客様のニーズを分析し、それに基づいて商品開発を行うという考え方です。

プロダクトアウト=売り手都合
マーケットイン=買い手都合

といった方が分かりやすいかもしれません。

皆さんのECサイト、ランディングページは、「売り手都合」になっていませんか?

先ほどのドリルの例でいくと、スペックや他社商品との比較といった情報の提供に重きを置いていませんか?

なぜ、穴をあけたいのか?
穴は何個あけたいのか?
あける素材は木なのかコンクリなのか鉄板なのか?
一時的にあけたいのか?今後も定期的にあけたいのか?

そして最終的に
「その穴は何をするための穴なのか?」
といった最終目的=「ベネフィット」まで把握できていますか?
もしくはそこまで想像しながら情報を提供できていますか?

EC事業を展開していると、ついついプロダクトアウト(売り手都合)になりがちです。

新規参入が増え、EC業界の競争が激化するなか、改めて原点に戻り、自社の商品が提供できる「ベネフィット」を見つめなおすことが重要だと思います。

まとめ

人がモノを買う理由、お金を払うのは「ベネフィット」に対してであるということをご理解いただけたでしょうか。

プロダクトアウト(売り手都合)になっていないか?という視点をもって、お客様にもたらす価値がぶれていないか、ときどき見つめなおしていただければと思います。

また、この「ベネフィット」ですが、実はユーザー自身も気づいていないケースがあったりします。

このような場合、「インサイト」という言葉を使うことがあります。インサイトについては、過去、コラムを書いたことがあります、よろしければそちらも是非ご参考ください。

https://ecnomikata.com/column/26973/?fbclid=IwAR1PpBcuFq-7eK6Bw6T6Vr54hMpm1PCdJ5de2BOH2bnvnEU9lcq2aYJsQNs

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著者

迫川 敏宏 (Toshihiro Sakogawa)

神奈川県横浜市出身。大学卒業後、コピーライター養成学校を経て、広告代理店、PR業界など様々な業界で、知見・実績を積み上げる。
通販業界最大手、某飲料メーカー系通販のWebプロモーションを支援。「アニメーション動画型ランディングページ」施策を確立し、売上最大350%伸長させることに貢献する。
圧倒的な業界知識と実績、ダイレクトマーケティングの経験を最大限に生かすべく、2018年4月に売れるネット広告社に入社。モットーは「真剣にふざける」。
焚火をこよなく愛し、月に2~3回のファミリーキャンプを楽しむ傍ら、パパだけでひっそり楽しむ「親父焚火会」を主催。

通販エキスパート検定1級(通販マネジメント編)取得。

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