スーパーで受け取り可!「はこぽす」が北海道で初設置

ECのミカタ編集部

 日本郵便株式会社は、2016年9月7日から、株式会社アークスの事業子会社である株式会社ラルズ及び株式会社東光ストアが運営する4店舗に、北海道で初めて宅配ロッカー「はこぽす」を設置したことを発表した。

「はこぽす」を北海道に初設置 再配達解消になるか?

「はこぽす」を北海道に初設置 再配達解消になるか?▲新たに設置される「はこぽす」の設置場所・利用可能時間・提供サービス

 上の表の「提供サービス」欄にもある通り、「はこぽす」は、ゆうパックとして発送される荷物を、好きな時間に、ロッカーから取り出すだけで簡単に受け取ることができるというサービスである。「はこぽす」は、ロッカーからゆうパックを取り出すだけということで、自宅や窓口で荷物の到着を待つ必要がないというメリットもある。そして、ロッカーから直接ゆうパックを受け取ることができるので、荷物等を自身以外の人に見られる心配がないという面で、プライバシーも守られているのだ。

 「はこぽす」を利用する際に注意が必要な点は、取り扱いできる荷物のサイズが3辺の合計が100cm以内(長辺54cm×短辺41m×高さ24cm以内)及び重さ30kg以内ということ。また、代金引換、冷蔵・冷凍等のオプションサービスが利用できないということである。

 「はこぽす」は関東近郊など、日々設置箇所を拡大していたが、今回は初の北海道進出、またスーパーマーケットへの設置も全国で初だという。スーパーマーケットで買い物をしながら、荷物の受け取りができるということで、利用者にとっても利便性が向上することが考えられる。スーパーマーケットへの設置という試みがどのような結果をもたらすかは今後も要注目だ。

 また、「はこぽす」の設置拡大は、今回のスーパーマーケットのみに限らず、イオン店舗への設置も現在検討されているのだ。今回新たに「はこぽす」が設置された北海道だが、道内に37店舗イオンが展開しているということで、今後さらに「はこぽす」設置が拡大することも考えられる。そして、「はこぽす」設置が拡大すれば、縦横に広い北海道においての配送がより便利になり、再配達問題が解消されるだろう。「はこぽす」設置について、また日本郵政株式会社とイオン株式会社の協業についての詳細は、以下の記事をご確認頂きたい。

【イオンに「はこぽす」設置、日本郵政との協業強化へ】

再配達解消に向けて動く配送業界

 現在、配送業界では、再配達の増加が問題になっているが、今回の「はこぽす」設置のような取り組みによって、問題の解消を図りたい意図があるようだ。消費者側の再配達に対する意識としては、無人での受け取り方法に関する調査で、約6割が「自宅付近のコンビニに設置されたロッカー」、約3割が「自宅付近の駅に設置されたロッカー」での受け取りを希望しているという結果もあるため、ロッカー設置による再配達問題解消は消費者の需要とも合致しているのだ。再配達に対する消費者意識については、以下の記事で詳しくまとめているので、参考にして頂けたら幸いである。

【EC事業者も見逃せない、”再配達”増加問題の今】

 今後、宅配ロッカーがさらに活用されるようになれば、例えば、「はこぽす」において、取り扱いサイズ拡大や冷蔵などのオプションが利用出来るロッカーの設置も行われるかもしれない。EC事業者としても、再配達により、引き起こされる環境汚染などの問題を解消するための社会貢献と、宅配ロッカーがより便利になることによってもたらされるかもしれないEC業界のさらなる活性化という2つの観点から、時間指定や宅配ロッカー受け取りの導入や、サービス利用を顧客に求めることに、ぜひ取り組んでいただきたい。


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