楽天による「お中元」の新提案〜ライトな贈り物
楽天株式会社(以下、楽天)は、「楽天市場」お中元の学校「お中元ギフトのいろは」という催しを行い、冒頭、PR推進課の安斉利恵さんは、開催の経緯として、「最近、ネット通販でのお中元の商品の受注は増加しており、5年間で、商品流通総額は、約2.3倍の伸びを示しており、今一度、お中元に対しての理解を深めてもらおうと考えた」と話した。
まず、最初に登壇したのが、フードジャーナリスト里井真由美さんで、お中元のマナーについて触れた。そもそも「お中元」とは、夏の暑い盛りに、お世話になった人への感謝をし、夏のお伺いをするものだとした。ただ、一言で言えば、感謝の気持ちと健康を気遣う、これができれば、十分、お中元足りうると、多くの人にその身近さを説いた。義理のお父さんなど、人によってうまく使い分けることができれば、気軽な気持ちでお中元を欲しいとした。
マナーの理解
妥当な金額、3000円~5000円であり、この金額であれば、相手の方スムーズに受け止めやすいそうだ。細かく分けるとすれば、友人、近所の人は3000円以内、親類は5000円まで、大事な取引先などは、5000円以上といった具合が相場らしい。時期としては、通常は、7月上旬~15日がいちばんのマナー。関西に限り7月上旬~8月15日までと長めだ。
基本的には、受け取る相手のシチュエーションを考えているか、が重要で、お品物を持って。いきなり、お送りするのではなく、ハガキ手紙、メールなどでお送りしました、と一言添えると、印象も大きく変わってくる。
ネット通販で送ることは今後もっと歓迎される
NG事項も、いくつかはあって、例えば、ハンカチ。涙を拭く、手切れを意味するので伝統的に好まれない。また、目上の人には靴下など、腰から下のものは歓迎されず、刃物の贈り物や、数字の4と9なども控える傾向がある。
里井真由美さんの言葉で印象的だったのは、「ルールとマナーの違い」。ルールは罰せられるもの(守って当然)だが、マナーはそうではなく、できると評価が上がるもの。その意味で、お中元は、ルールではなくマナーであって、日本人の上品さを象徴する素敵な習慣だとした。
その中で、ネット通販を使うことは、全く失礼なことはなく、また、ネット通販のいつでも買えるという特性は、利用しない手はない、と話した。
楽天のデータに基づく「お中元」
楽天の商品のデータ分析に長けているトレンドハンター清水淳氏も登壇し、最近のネット通販におけるお中元需要について語った。それによれば、お中元マーケット自体は、下がっているものの、取り扱い数は約140万点(2017年5月現在の商品登録数)にも及び、ネットでは盛り上がりを見せている、という。売れ筋は、海鮮(うなぎ)、ゼリー、アイス、ジュース、果実(桃)、ビール(クラフト)といったところのようだ。
その中で、楽天として今年打ち出していくトレンドとしては、3つあげている。1つは「プチギフト・お試し」、もう一つは「自分買い」三つ目は「趣味嗜好」だという。なぜ「お試し」なのか?と言えば、例えば、お中元商品が140万商品もあれば、どれがいいかを見つけられないということが背景にあって、そこでトレンド感を探るユーザーの間で、新しい感覚のものをお試しでお中元として送っているのだ。
プチギフトのマーケット拡大も後押し
お試し、というと少しずつ頼むものなので、こうした動きが、プチギフトマーケットの成長を後押ししていると話している。プチギフトというと、どんなものがあるのかと言えば、ゼリーなど。インスタで撮影すると見栄えがするといった理由からの需要らしく、この辺は最近の流行りを反映しているように思う。
そのほか、凍らせて食べるアイスデザートなどを中心に自分買いをするをするユーザーもいるほか、ゴルフ場のケーキといった超高級な趣味嗜好に特化したギフトの購入者も増えているという。
そこで、今回推したい商品を列挙してもらった。大きく分けて、3つのテーマで分けた。1つは、間違いないお中元。梅干しや調味料などを進めており、その理由として、も日本の良さをシンボリックに示すものとして、需要があるというのだ。2つめは、自分買いお中元では、甘酒、麹がトレンド傾向にあると話している。
斬新、ユニークなマッチョなお中元
ユニークなのは、「マッチョが選んだお中元」というもので、最近の検索の傾向で、「筋肉をつけたい」という傾向が表れているので、筋肉を見せるタンクトップ、プロテインなどを勧めた。
ともかく、この時期を外さず、相手の立場を考慮して、負担にならない限りは、こうしたさまざまでの切り口のお中元をしてみてもいいのではないか。細かな商品の中身については、特集ページに委ねようと思う。時代に合わせて、文化も変わる。結局は気持ちの問題なので、自分なりのメッセージをお中元に込めてみてもいいのではないか。