米Amazonへの出品者は40%増加へ。オープンロジがFBA納品代行開始

 株式会社オープンロジ(以下、オープンロジ)が先ほど、米国の総合オンラインストア「Amazon.com」に出品する日本の EC 事業者向けに、「フルフィルメント by Amazon (以下、FBA)」に関する納品代行サービス「米国アマゾン FBA 納品サービス」を本日より提供開始したことを発表した。

前年比15%で成長するアメリカのEC事情

 直近のデータ調査(出典:JETRO 世界貿易投資報告 2017)によれば、米国のB2C-EC市場規模は 2020 年には 5 千億ドルになると予測されており、EC市場のポテンシャルが大きい海外市場へ新たな販路拡大を予定しているEC事業者は増加の一途をたどっている。

 しかし、越境ECビジネスを展開する上では、「決済」「配送」「法律」「言語」等、インフラ面の整備の煩雑さが課題となる。そこでEC事業者はそうした煩雑な業務を自前で行うよりも代行業者に委託して負担を削減したいと考えるところだ。ところが、近年のEC市場成長に伴い代行業者数は増加し、代行業者の比較自体が難しくなってきているという実情もある。

 そうした時、Amazon.com が提供する「FBA」を利用すれば、EC事業者にとって課題となるインフラ面の整備に加え、販売面においてAmazonのもつブランド力を享受できるということで、日本から Amazon.com に出品するEC事業者数は 2016 年前年比で40%増加しているという。

FBA利用の課題をオープンロジが解決

FBA利用の課題をオープンロジが解決

 ではいざ「FBA」を活用しようとすると、「Amazon.com」で販売するためには、購入者からの返品を受け付ける倉庫を米国内に構える必要がある。そこで今回発表となった、オープンロジの納品代行サービスが登場するわけである。

 この「米国アマゾン FBA 納品サービス」を利用することで、オープンロジの米国オレゴン州の提携倉庫での返品受付が可能となり、現地の倉庫を探す手間が削減される。

 これまでも、オープンロジへは越境 EC(※1)への対応を実現してほしいという声が寄せられており、オープンロジとしても国内EC事業者のさらなる市場開拓に必要と考え、米国オレゴン州の物流倉庫と提携。「米国アマゾンFBA納品サービス」を利用できる体制を構築するに至った。オープンロジの強みである「明瞭な従量課金制」、「会員登録後すぐに利用可能」のもと、弊社契約ユーザーは Amazon.com を通じて、より簡単に米国向けの販路を広げることが可能となる。

未来を見据えた海外進出

 日本国内のEC市場も拡大はしているものの、少子高齢化やそれに伴う人口の減少による経済への影響が懸念されている。そういったことを背景に、海外へ商品を販売しようと動き始めている企業は少なくない。しかし、それには先に述べたようにいくつもの課題がつきまとう。そうした時、会社としての方向性やターゲットなどを踏まえ、海外進出や越境ECを支援してくれるサービスをいかに組み込めるかが成功を左右するとも言えるだろう。

 将来会社を支える礎となりうるものがそこにはあるかもしれない。判断を求められるタイミングはそう遠くないだろう。