KDDIが「DELISH KITCHEN」で勢いに乗るエブリーと業務提携!ライブコマースで攻勢をかける
ライブコマースに向けた動きが過熱化し、KDDIも大きく動きだした。先ほど、KDDI株式会社 (以下KDDI) は動画メディア事業を展開する株式会社エブリー (以下エブリー) と資本業務提携契約を締結したと発表した。
KDDIによれば、2018年3月12日にエブリーが第三者割当増資により発行する株式を30億円で取得し、今後、持分法適用関連会社とする予定だという。両社は2018年7月を目途に共同でライブコマース事業を提供していく。
エブリーの勢いはECにも来るのか?
なぜ大きな動きなのかといえば、エブリーは、2015年9月の創業以来、レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」などで、動画で新たなマーケットを切り開いた張本人である。そのほかにもコンテンツ力は高く、女性向けライフスタイル動画メディア「KALOS」、ママ&ファミリー動画メディア「MAMADAYS」、ニュース動画メディア「TIMELINE」の4つの動画メディアを運営していて、月間4,400万人以上に配信しているのだ。
スマホの台頭に伴い、動画が市民権を得ようとしていく中で、特に、料理、家事育児、美容、ファッション、ニュース、ライフスタイル、エンタメなど、幅広いジャンルで一気に拡大を果たし、存在感を示した。
KDDIの「auライフデザイン戦略」にも合致するコンテンツ力強化
KDDIもまた昨今「auライフデザイン戦略」を発表し、通信サービスに加え、電気、金融、物販 (EC)、決済、ホームIoT など、幅広いジャンルをカバーする独自の経済圏を構築しようとしている。
特に物販 (EC)においては、Wowma!でその存在感を発揮し、昨年来、auユーザーを巻き込みながらテレビCMなどの積極投資をして、その流通総額を増やし続けている。
当然ながらECのあり方にひとつとして、ライブコマースという部分にもKDDIは興味をも示していて、テレビ朝日との連携で通販番組内で、インフルエンサーを育成し、Wowma!内のロッピングのECサイトでライブコマースを行うなどの取り組みも行なっている。
一方、エブリーは動画を通じてテキストや画像では伝えきれないメッセージを伝えてきたが、ライブコマースはそこからさらに踏み込んで、インタラクティブな関係性を築くことでユーザーをさらに熱狂させることができる。ラブリーにとっても今まで培ってきた動画のノウハウをいかにコマースに結びつけていけるかは興味の湧くところだろう。
エブリーにとってみてもこれから注目されるであろう市場であり、KDDIのコンテンツ強化の部分につながり、これらの取り組みには親和性は高く、お互いのメリットは多いので、具体的な取り組みに注目したい。ライブコマースは一朝一夕ではできることではなく、だからこそ丁寧に温かく成長を見守ってもいきたいところだ。