SNSで輝いた漫画家がEC企業の価値を底上げする〜やしろあずきや森もり子と聞いてあなたは分かるか?

石郷“145”マナブ(編集長)

 僕は、ネットやSNSがもたらした功績はとても大きいと考えている。ネットとそこから生まれたSNSが埋もれていた才能に光を当て、EC企業にも新しいチャンスをもたらすかもしれない。

 今日、訪問したのは株式会社wwwaap(ワープと読む)という会社。同社ではSNSで支持される漫画家の価値に光を当て、自らの編集能力で企業でのプロモーションのあり方に風穴を開けている。

 漫画家と言えばジャンプなどの有名漫画誌に掲載されない限り、その才能が開花するのは難しい。それでいてそれは極めて狭き門であり、予想の域を脱しないが、東京大学に受かるのくらい難しいことなのではないかと思う。

SNSが漫画家に新たな価値をもたらした

 それがSNSの登場とともに流れが変わり、漫画の内容で1万人以上のフォロワーがつく人たちも出現。その影響を背景に、企業に影響をもたらせるだけの存在感を発揮し始めている。一人握りしかビジネスとして相手にされていなかった漫画家にチャンスが回ってきたように思う。それは企業にとっても明るい材料で、リスティング広告などで行き詰まった企業などには集客の可能性をもたらしていくと思っている。

 潜在的な力は大きくて、例えば、名前はあげられないが117,926人フォロワーがいる読者モデルの投稿内容で
・リツイート数8
・いいね数が278
・コメント数1
という事例もある一方で、1万7000人フォロワーいる漫画家は投稿すると
・リツイート数299
・いいね数732
・コメント数3
という話も事実存在していて、漫画家は場合によっては、モデル以上に、フォロワーからのリアクションが大きいことがわかる。

 これはモデルがダメというわけではなく企業側がただモデルという理由だけで起用するとこういう顛末が待っているように思う。その点、漫画は誰もが読めてすんなりとその内容が頭に入ってくるので、守備範囲も広く、見ている側のアクションにつながりやすい点で、SNSとの相性もとてもいいように思う。

やしろあずき等SNS漫画家が企業プロモで活躍

 とはいえ、wwwaapのような会社が存在する意味は、企業側のニーズを受け止め、それにふさわしい漫画家に提案をして、共に同じ目線で、編集するところにある。漫画家自身には企業のニーズに沿った漫画を提案する部分は苦手なはずで、かつコミュニケーション能力が高いと言いづらい部分もあるので、同社の存在はありがたい。才能と影響力はあるのでそこで書かれた漫画はハマればやはり面白く、その面白い内容は元からその漫画家のフォロワーであれば、心に響きやすく、その効果は見込め、クライアントにとっても満足度が高くなる。

 漫画家の名前をほんの一部挙げるなら、やしろあずきさんや森もり子さんといった人たちがそれに当たる。いずれも1万人以上のフォロワーがいて、wwwaapは彼らをSNS漫画家と呼んでいるのだ。

 また、こうして同社が契約しているSNS漫画家は60〜70名おり、この中からANAやカプコン、東宝といった名だたる企業で起用されている漫画家もいて、今の時代を象徴するビジネスだと言える。インフルエンス効果を加味して漫画を描いてもらうのならば、最低発注本数は1本で、ページ数にして1〜4ページ程度。2次使用料もそこにインクルードされているので、自社でバナーに漫画を使っても良く、これで30万円からだという。

漫画家プラスマーケティングは企業の価値向上に寄与する

 代表取締役の中川元太さんによれば、大手企業においては既にインフルエンサーマーケティングが実行されていて、そのための予算は確保されており、今は、そこにとって代わる存在として提案しているとのこと。また同社が関わることで、漫画家の可能性がその企業において最大化され、実績を叩き出せると強気の提案で、現に結果に結びつき、漫画家に活路を与えているのだ。

 この会社の意味は、今まで漫画にその魅力を感じていたものの、それをビジネスに変えて、漫画家に可能性をもたらしたことにある。中川さんが言っていたが、「進研ゼミなどはそもそも漫画とマーケティングがむすびついていたのに他で誰もやろうとしなかったのが不思議なくらい」と話していて、SNSの影響力と相まって、今後、企業に漫画が好影響をもたらす時代がやってくることになりそうだ。

 昨今ではECサイトにおいても、広告での新規獲得が難しく、またリピート施策を重視している企業が増えているが、漫画によって全く新しいユーザーを獲得し、漫画の持つ粘着性は連載などを通して、繰り返し訪問させるリピート顧客の創出にも繋がるだろうと考えている。

 同社は“クリエイターが生きる道を作っていく”という想いがあって、漫画家が漫画家と名乗って生きていくという選択肢を作っていきたいと夢を語る。また、一方で活用する企業側もまた、これによって今までになかったお客様との出会いの場が生まれたのだから、彼らの動きは大きい。活用するしないに関わらず、チャンスの掴み方は時代の流れと共に変化していて、それらを敏感に察知すべきであるように思う。まだまだECでの事例はそれ程ないけれど、取り入れてみても面白いのではないか。チャレンジなくして他との差別化などないのだから。

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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