ビックカメラが第二四半期決算を公表

ECのミカタ編集部

株式会社ビックカメラが第二四半期決算内容(平成29年9月1日から平成30年2月28日まで)を公表した。

オムニチャネル化を含むEC分野を強化中

今回発表された第二四半期決算に関する情報はこうだ。同社によれば、当該第2四半期連結累計期間(平成29年9月1日から平成30年2月28日まで)では、日本国経済は、緩やかに景気が回復しており、企業収益及び雇用情勢は改善が続いており、個人消費は持ち直している。

それに合わせて家電小売業界における売上は、ゲーム機が好調に推移したことに加え、洗濯機、冷蔵庫、エアコン、テレビ、スマートフォン等が堅調に推移し、掃除機、デジタルカメラ、パソコン等がやや低調であったものの、総じて堅調に推移したと分析。

こうした状況下にあって、同社グループをあげて接客力・専門性の向上、新規事業の拡大及びアフターサービスの強化に取り組み、生産性の向上に向けて、グループのシステム統合効果の創出及び物流改革に取り組んでいるとしている。

また、インターネット通販システムの刷新を踏まえ、オムニチャネルを含むインターネット通販事業の強化に取り組んでいることを示している。なお、物流改革については、物流拠点の統廃合を終え、現在は運営効率の最適化をすすめているとのことだ。

ECでは『楽天ビック』が始動

ECでは『楽天ビック』が始動

同社グループの店舗展開については、平成29年9月29日に「ビックカメラ京王調布店」(東京都調布市)を開店、11月17日に「ビックカメラ船橋東武店」(千葉県船橋市)を開店した。また、現在同社がインターネット通販モールの「楽天市場」に出店し運営する「ビックカメラ楽天市場店」を、平成30年4月に、同社と楽天株式会社との合弁会社が運営する「楽天ビック」として刷新し、新たなサービスの提供を開始している。

これに加え、グループ会社では、株式会社ソフマップが、平成30年3月8日にiPhoneやiPadの中古専門店「ReCollection(リユースコレクション)」(東京都豊島区)を開店、当社と日本空港ビルデング株式会社との合弁会社のAir BIC株式会社が、4月3日に「Air BIC CAMERA 中部国際空港セントレア店」(愛知県常滑市)を開店した。

四半期純利益は 87億1百万円(前年同期比35.6%増)

これらの各種の施策の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は 4,150億63百万円(前年同期比7.7%増)、営業利益は133億47百万円(前年同期比42.7%増)、経常利益は 144億4百万円(前年同期比34.3%増)、税金等調整前四半期純利益は 142億11百万円(前年同期比32.4%増)となった。法人税等合計が 45億26百万円、非支配株主に帰属する四半期純利益が9億82百万円となったため、親会社株主に帰属する四半期純利益は 87億1百万円(前年同期比35.6%増)となった。

また財務活動の結果獲得した資金(キャッシュフロー)は、149億73百万円(前年同期は 47億64百万円の獲得)となった。これは主に、長期借入金の純減少額(収入と支出の差額)28億76百万円、配当金の支払額 12億70百万円があったものの、短期借入金の純増加額 198億円によるものとしている。

大手家電量販店の中でも駅前などに手厚く店舗展開してきたビックカメラ。その展開施策も継続しつつ、一部からは懸案とも言われていたEC分野のさらなる強化に関しても「楽天ビック」を始動させるなど、着実な拡充を図っている様子が伝わってくる決算内容となった。売上や純利益を見ても極めて好調で、次の四半期に向けたさらなる飛躍に注目したい。


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