ロイヤリティ施策の決め手となるか?新『イトーヨーカドー』アプリが提供開始へ

ECのミカタ編集部

セブン&アイHLDGSの株式会社イトーヨーカ堂(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三枝 富博)は、『イトーヨーカドーアプリ』の提供を開始する。

グループ連動の「セブンマイルプログラム」

イトーヨーカ堂(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三枝 富博)は、ユーザーと相互にコミュニケーションが可能になり、「お得な買物体験」を提供する『イトーヨーカドーアプリ』を、2018年 6月(予定)より提供を開始する。

今回、提供開始が公表されたアプリは、ユーザーに一層の「お得な買い物体験」を提供するために、クーポンの利用や育成ゲームを新たに導入するという。また、セブン&アイグループのシナジーを最大限活用し、グループ横断型のロイヤリティプログラムである“セブンマイルプログラム”が、『セブン・イレブンアプリ』と『イトーヨーカドーアプリ』、『オムニ7』上で連動してスタートする。

アプリを通してマイルを貯めることで、ランクに応じた特典がプレゼントされ、イトーヨーカドーでは、店舗・ネット通販に加えてネットスーパーでもマイルが貯まる。また同社は、今後も各グループ会社との連携強化を予定する。

各種の特典が用意される

各種の特典が用意される同社資料より。

同アプリは、クーポンの利用ができるだけではなく、チラシの閲覧もできる。チラシの観覧で1Pが付与されるだけなく、さらに来店をすることで5P のアプリポイントが付与される仕組みだ。貯まった「アプリポイント」は、イトーヨーカドーのキャラクター『ハトソン探偵団』の育成ゲームに反映され、nanacoポイントにも交換可能だ。

また、8のつく日にアプリのバーコードを提示することでほとんどの商品が5%オフとなる予定となっている。さらにグループ横断のロイヤリティプログラムである「セブンマイルプログラム」に参加でき、購入商品の金額に応じたマイルが付与され、購入時にレジでアプリのバーコードを得知事することにより、購入金額に応じた特典や体験型のイベント(農場体験、セブンプレミアムの工場見学、コンサート優待券)などにも応募できる。

アプリが荒波を制する決め手となるか

同アプリ提供の狙いについて同社は、大きく3つを挙げている。①リアルとネットの相互送客、②ロイヤルカスタマーの育成、③事業会社の買い周りの向上だ。アプリを主軸に、スマートフォンのユーザーを取り込み、さらに深いユーザーとのロイヤリティ構築を目指す方針だという。

日本国内の各小売大手をみても、もはやネットとリアル店舗の連携は必須要素ともなってきている。その上でECとも連動し、いかに顧客とロイヤリティを築いていくかは各社喫緊の課題だ。

そうした厳しい競争が続く中で、傘下に多くのチャンネルを有する同グループは、そのスキームを生かすべく、今回のアプリ提供を決断したものと思われる。オムニ7が荒波に揉まれる中で、ネットとリアルのフィールドを舞台にした競合との戦いを、同社がいかにして制していくか、その行く末を注視したい。

 ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事