情報は「引き寄せる」時代に。スマホ・ネイティブの新行動
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ(本社:東京都港区/代表:矢嶋弘毅)は「スマートフォンユーザー情報行動調査2018」を実施。
「スマホ・ネイティブ」と呼ばれる、スマホが生活の中心となっている若い世代の購買意欲の原点に迫った。
博報堂のメディア環境研究所、買物研究所、およびD.Aコンソーシアムホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区/代表:島田雅也)の広告技術研究室の共同でおこなわれた調査、「スマートフォンユーザー情報行動調査2018」。2008年の国内スマートフォン発売から10年経った今、その所有率は79.8%。
今後販売戦略のカギを握る世代の、情報の取り方とは。
情報は「ためる」のがあたりまえ
スマートフォンが登場した当初は、それまではパソコンでないとできないと思われていた検索がスマートフォンでもできるようになったのが画期的だった。友達との会話で思い出せずにもやもやしたことや、初めて知る単語があれば、その場で都度検索ができる。この機能がスマートフォンの普及に拍車をかけたのは間違いない。
しかし、10~20代のスマートフォンユーザー、通称「スマホ・ネイティブ」と呼ばれる世代は、欲しい情報をその場で検索するのでは間に合わないらしい。
自分の興味のある情報は「とりま(とりあえず、まず)」スクリーンショットを取る。
SNSで気になる広告があれば「いいね」をして、ためる。
履歴を利用して検索する。
など、情報を「ためる」のが特に若い女性を中心に浸透してきているようだ。
意思決定は「速い」のがあたりまえ
今回の調査で興味深いのが、そうした世代は常にスピードを求めている点だ。
本調査では情報をためる行動を「情報引き寄せ行動」と呼んでいるが、調査で提示した「引き寄せ行動」の数が6個以上の世代ほど、見る番組やコンテンツを選ぶとき、買い物で商品を選ぶとき、決めるスピードが「速くなった」と答える割合が多くなったのである。
他の世代が10~20%であるのに対し、スマホ・ネイティブ世代は40~50%と、明らかに差が出ている。
スピードが問われる時代に
今の時代、大人も子供も情報の速さが問われる。
パソコンやスマートフォンの検索スピードが徐々に上がっていたり、フリーwi-fiスポットが増えてきていることも、情報をとるスピードが重視され、必要とされていることを物語っている。
そんな中、情報を「ためる」スマホ・ネイティブ世代にアプローチするには、ECサイト側も情報をスピーディに発信する必要がある。情報の更新スピードを上げ、スマホ・ネイティブの目に留まるような広告・コンテンツを展開していく。それがECを活性化させるカギのひとつといえるだろう。
「スマートフォンユーザー情報行動調査2018」
調査地域:首都圏(1都3県)、阪神圏(2府2県)
調査期間:2018年3月9日~19日
調査方法:インターネット調査
調査対象:スマートフォンを所有している15~69歳の男女
調査人数:3412人