世界の小売業ランキング2019 日本企業は昨年比1社減の31社に
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(本社:東京都千代田区 代表執行役社長:宋修永)は、今年で調査開始から22回目を迎えるGlobal Powers of Retailingの最新版を日本語訳したレポート「世界の小売業ランキング2019」を公表した。
売上高上位250社をランキング
同レポートでは全世界の小売企業から2017年度(2018年6月までを期末とする事業年度)の売上高上位250社をランキングにまとめ、地域・セクター・チャネルごとに分析しているほか、小売業における最新のトピックスがまとめられている。
小売売上高の年平均成長率は3.3%
今回の調査結果として、上位250社の総小売売上高合計は4兆5,300億米ドル(前年度は4兆4,100億米ドル)、平均小売売上高は181億米ドル(前年度は176億米ドル)、2011~2016年度における小売売上高の年平均成長率は3.3%となった。
今年度トップ5の顔ぶれが3年ぶりに変動し、Amazon.comが4位にランクイン、初のトップ5入りとなったそうだ。なおWalmartは21年以上連続で1位にランクインしている。
トップ250入りの日本企業は昨年比1社減の31社
今回、日本企業でトップ250入りした企業数は昨年より1社減の31社で、最上位は13位にランクインしたイオン株式会社だった。また今回、株式会社大創産業が初のトップ250入りを果たしている。
国内の流通業ではやはりイオンとセブン&アイの熾烈な競争がそのままランキングに現れている。またEC市場を牽引するファッション分野からは、ファーストリテイリングが安定の強さを見せている。また家電では一部からリアル店舗での頭打ちも指摘されるヤマダ電機が67位にランクインしているのも特筆に値するだろう。
今回の調査ではランクインしたのが昨年比で1社減となった日本の小売企業。発展するEC市場を前に、令和への改元や消費税増税、EC先進国である中国の景気低迷などさまざまな要素がある中で、2020年はどういった動向をみせるのか、今から注目だ。