小売ECサイトに新たな収益を Criteoが『Criteoリテールメディア』の提供を開始

ECのミカタ編集部

インターネット上のオープンな広告プラットフォームを提供する Criteo(クリテオ、本社:フランス、日本代表取締役:グレース・フロム、以下 Criteo)は、小売業者のECサイト上やモバイルアプリ内でブランドの広告を表示させることができる新製品「Criteoリテールメディア」の提供を12月1日より開始した。

アジア太平洋地域での製品リリースは日本が初めてとなり、提供開始に先駆けて11月22日に行われた小売業者向けのイベントCriteo Commerce Forumにおいて同製品について説明を行っている。

Criteoの最新広告ソリューション

「Criteoリテールメディア」は、小売業者の自社ECサイトに訪問者の閲覧内容に合わせた「おすすめ商品」を表示させたり、検索結果や行動履歴に連動した「おすすめ商品」を表示させることができるCriteoの広告ソリューションだ。

小売業者は自社ECサイトの収益化を向上することができ、ブランド企業は卸先のECサイトという購入に近いポイントでの広告配信が可能となるとしている。また関連性の高い商品の広告を表示することで、ユーザーには快適なオンラインショッピング体験を提供する。

Criteo Commerce Forum では、来日した Criteo 上級副社長兼リテールメディア&サプライ担当責任者であるジェオフロイ・マーティンが、倒産件数が相次ぐなど米国における小売業者を取り巻く厳しい環境、一方でその状況を打破する新たな施策の一つとして、大手小売り業者がメディアビジネスで収益を上げている例を説明した。

そして米国では数多くの大手小売業者がすでに「Criteo リテールメディア」によって収益を上げている例も紹介された。イベントではさらに、日本国内で本製品を担当するシニア・アカウント・ストラテジストの平澤新人が、日本で導入した場合のイメージ、「Criteo リテールメディア」ならではの機能、初期費用やランニングコストがかからない等のメリットについても述べられた。

「Criteo リテールメディア」の特徴

「Criteo リテールメディア」の特徴

1)
ブランドや代理店が複数の小売 EC サイトに広告を掲載できるプラットフォーム

2)
認知から検討、コンバージョンまでフルファネルでブランドのマーケティングゴールをサポート

3)
CPC・CPM ベースの価格モデルにより、低予算からの導入が可能

4)
柔軟なターゲティングオプションと AI による最適化

5)
多様な広告形式やクリエイティブ機能をサポート(スポンサードプロダクト、ネイティブ、IAB 標準ディスプレイ、ビデオ)

6)
柔軟性のあるレポーティング機能でカテゴリーや SKU レベルで商品の売上を表示

売上増と新たな広告在庫へのアクセスが可能に

同社のジェオフロイ・マーティン氏は次のように述べている。

「Criteo リテールメディアは小売業者の新たな収入源の確保を可能にするだけでなく、広告主となるブランド、そして消費者それぞれをつなぐソリューションです。すでに小売 EC サイトとの関係構築ができているネットワークを利用することで、自社データの活用や小売ECサイトの広告在庫を集約することでき、様々な規模での施策が可能となります。ブランドは広告による売上増、様々な角度から分析可能な独自データや新たな広告在庫へのアクセスが可能となり、消費者は自身に関連性のある役立つ広告により、満足度の高い買い物体験ができます」

フォレスター・リサーチ社が、2018年にAmazonが広告により100億ドルの収益を生み出すなど、大手小売業者がメディアプラットフォームとしてのビジネス機会を創出していると報告しているように、欧米では多くの小売業者が自社のECサイト内でのメーカーやブランドからの広告収入で収益を上げている。

Criteoはリターゲティング広告で培ったテクノロジーと実績を元に2018年より欧米で「Criteoリテールメディア」の提供を開始。すでに著名な大手小売業者のクライアントを中心に成功を収めている。同社はまた日本において2019年12月1日にスポンサードプロダクトの広告形式を導入後、2020年にはその他広告形式や機能を拡充予定だ。同市場をけん引するCriteo社による日本での今後の展開からも目が離せそうにない。


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