スペースエンジンが資金調達。O2Oの垣根をなくす新たな小売世界の実現を目指す
株式会社スペースエンジン(本社:東京都千代⽥区/代表:野⼝寛⼠、以下「スペースエンジン」)は、⾸都圏でのさらなる成⻑を加速させるため、CoralCapital、KVP、他投資家からシードラウンドとして約1億円となる資⾦調達を実施した。
メーカーと店舗をつなぐ、スペースエンジン
スペースエンジンの提供する「SpaceEngine」は「店頭で商品を展開したいメーカー・ブランド」と「新しい商品の販売を希望する店舗」をつなぐ卸・仕入れの新しいマーケットプレイスだ。
実店舗を持たずに商品展開を行なっているメーカー・ブランドでも、都心の一等地に店を構えている店舗に商品を卸すことができ、販路拡大やリアル店舗を展開するテストマーケティング的に活用するケースも多い。
「すべてのひとに自由なリテールを」をミッションに掲げている当社のサービスは開始8ヶ月で、取扱商品は64,000点を突破し、販売店舗は紀伊國屋書店、メガネスーパーなど⼤⼿チェーン店から個⼈店舗まで、数は全国で800を超える。
さらなるニーズの高まりを受け、創業拠点の大阪のみならず、東京本社を開設。さらには、これまではサプライヤーから店舗へ販売依頼を出す機能に加え、今後は店舗からもサプライヤーの商品を仕入れられる卸売マッチング機能を2020春にリリース予定だ。
これにより、すでに店舗を構えているブランド側もさらなる商品拡充や、既存の自社商品とのセット売りが可能になるなど様々な展開が予想される。
VCはスペースエンジンをどう評価しているのか
●シードラウンド引受先様からのコメント
Coral Capital James Riney氏
ECの成長によって、小規模なメーカーやクリエイターはネットでの販売が可能になりました。その一方でオフラインの店舗販売に取り組むハードルは高いのが実情です。
また、消費者もECで商品が便利に買えるなか、わざわざ足を運ぶ実店舗には、今までにない特別な商品との出会いや消費体験を求め始めていると感じています。
SpaceEngineはこのサプライヤーサイドと店舗サイド双方に生じている大きな変化を捉えるサービスだと言えます。私たちが日々目にする店舗はSpaceEngineによってよりワクワクし新たな出会いを提供するものになると確信しています。
また、同社へ投資した理由は、事業面のポテンシャルだけでなく、それを実現するチームの強さもあります。創業者で代表の野口さんは素晴らしい起業家です。彼は店舗とメーカーの未来について非常に大きな絵を描いているのと同時に、これまでに着実にチームやサービスを磨き込み、数字を上げてきています。そんなSpaceEngineチームと一緒に仕事できることを光栄に思います。
KVP代表取締役社長/パートナー 長野 泰和氏
KVPキャピタリスト 萩谷 聡氏
今回以前から交流のあった野口さん率いるスペースエンジンに出資させて頂き、大変嬉しく思います。スペースエンジンは事業連携、最適なUI/UXの提供、店舗営業などスピーディに事業を進める素晴らしいチームです。
今後更にオンラインでの中小や個人のショップによる小売が加速する中で、サプライヤーに対するリアル店舗での販売機会の提供というのはとても大きな可能性を感じています。オンライン・オフラインの垣根をなくす新たな小売の世界の実現に期待しています。
引受先からも好評。スペースエンジンの将来性
商品販売を行なっているのはD2Cやオンラインブランドを中心に3400社以上。店舗もまた、展⽰会で商品を探し回ったり、売れるか不安な商品を購⼊する必要がなく、何百ものユニークなアイテムをSpaceEngine上で見つけられる。
デジタルネイティブなブランドが多くなり、オンラインの広告費用はどんどん高騰している。その結果、オフラインへの展開を考える事業者も多くなってきた。オフラインでは顧客に対して、ECとはまた異なる体験を提供できることも魅力の一つだ。
そんな中でSpaceEngineのサービスはポップアップや実店舗展開前に、どのような場所と自社商品の親和性が高いのか、どのような商品と一緒に置くと顧客体験を最大化できるのか、など様々なヒントが得られる機会の創出が可能になる。
また店舗スタッフにより商品は販売されるため人件費が必要ないことも個人事業主や地方の事業主にとってはありがたいポイント。悩むくらいならまずは話を聞いてみてもいいのではないだろうか。