ビックカメラ商品を最短45分でお届け ビックカメラとエニキャリが協同して実証実験をスタート
株式会社エニキャリ(本社:東京都千代田区)は、シェアリングデリバリー「anyCarry(エニキャリ)」の注文サイトを介さないオープン型配達インフラ「DeaaS モデル」の実証実験を株式会社ビックカメラ(本社:東京都豊島区、以下ビックカメラ社)と開始した。
最短45分でお届け
エニキャリ社(以下、「同社」)は、シェアリングデリバリー「anyCarry」の注文サイトを介さないオープン型配達インフラ「DeaaSモデル」の実証実験をビックカメラ社と、2020年6月22日(月)より開始した。同実証実験では、ビックカメラのインターネット通販サイト「ビックカメラ・ドットコム」で「今すぐお届け」の指定をして購入した商品を最短45分での受け取りを可能にするものだという。
DeaaSモデルは同社注文サイトを利用することなく、クイックデリバリーを実現する新たなシェアリングデリバリーの形態だ。「ビックカメラ・ドットコム」と同社配達システムの連携にはテモナ株式会社(本社:東京都渋谷区、以下テモナ社)の「サブスクストア」を活用しており、異なるサイト間での注文情報のスムーズなやり取りを実現しているという。
実証実験の期間は6月22日から3か月間、対象店舗はビックカメラ渋谷東口店で、対象商品はOA・PCデジタル周辺機器やゲーム関連商品、事務用品、日用品を中心とする小型商品となっている。
最小限のシステム改修で実現
両社が協同で、「ビックカメラ・ドットコム」からの注文を同社がデリバリーするDeaaSモデルの実証実験を行う。「ビックカメラ・ドットコム」と同社の配達システムを連携することで、両社のシステムに大規模な改修を行うことなく、同社配達システムやドライバー網をビックカメラ社が活用する。
購入者は「ビックカメラ・ドットコム」の[在庫のある店舗]から[ビックカメラ 渋谷東口店]の[今すぐお届け]を選択して購入を完了。「ビックカメラ・ドットコム」から同社配達システムへの注文通知にもとづき、同社ドライバーがビックカメラ渋谷東口店で当該商品をピックアップの上、購入者に届ける。届け先は渋谷区を中心とするエリアで、配達時間は注文から最短45分だ。
商品をすぐに受け取れる時代を目指す
同社では実証実験の実施に際して次のように述べている。
「ビックカメラ社の運営する『ビックカメラ・ドットコム』は、欲しい商品を店舗で取り置きできる『ネット取り置き』サービスが多くのお客様に好評の通販サイトです。さらなる利便性向上のため、『ビックカメラ・ドットコム』での購入から来店することなく、すぐに受け取ることができる仕組みとしてDeaaSモデルを提案しました。両社はこの実証実験で実用性や持続可能性を実証し、本格運用と順次エリア展開を図ります。今後当社は、小売店(スーパー、ドラッグストアなど)、飲食店、サービス業など多様な業種への拡大を視野に入れ、DeaaSモデルの普及に注力します。消費者の利便性向上を目的にさまざまな商品をオフィスや自宅ですぐに受け取られることが当たり前の時代を目指します」
居ながらにして買い物ができる点など、高い利便性から利用がますます広がっているECだが、注文から購入した商品が届くまでのタイムラグについては、リアルショップなどに道を譲る状態が続いている。商品の配送という物理的な要因が横たわるため、なかなかこの点での改善は難しかったが、今回の実証実験では最短で45分で届けられるなど、極めて配送までのスピードが速くなっている。この速さはまさに画期的と言え、実証実験を通して今後、EC市場における配送時間の劇的短縮に寄与することに期待したい。