ラストワンマイル物流事業を展開するエニキャリが1位に デロイト トーマツがテクノロジー企業成長率ランキング発表

ECのミカタ編集部

デロイト トーマツ、テクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2023 Japan」を発表

デロイト トーマツ グループ(以下:デロイト トーマツ)は2024年3月21日、日本国内のTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界の企業を対象にした収益(売上高)に基づく成長率のランキング、「Technology Fast 50 2023 Japan(以下:Fast 50)」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

企業規模によらない成長性を示すことが可能

Fast 50はデロイトが世界規模で開催しているTMT業界における成長企業を表彰する国毎のランキングプログラムである。日本ではTMT業界の企業を過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率によりランキングし、上位50社を発表。売上高成長率を指標とすることにより、企業規模によらない成長性を示すことができる。

今回公表されたFast 50のうち、トップ10は以下の通りとなる。

出典元:デロイト トーマツ、テクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2023 Japan」を発表(デロイト トーマツ)

株式会社エニキャリが突出した伸びで1位に

今回1位となった株式会社エニキャリは、1442.9%(約15.4倍)と突出した伸びを示したほか、2位以下のCellid株式会社、株式会社Asobica、株式会社INFORICH(インフォリッチ)、株式会社エー・スター・クォンタム、株式会社Antway(アントウェイ)の5社が600%(7倍)以上伸長した。

また、前回は受賞企業のうち、3決算期の売上高成長率が300%(4倍)以上の企業は4社だったが、今回は14社と大幅に増加。最も多かったのは150~300%未満のゾーンで19社となっており、昨年度と比較して受賞企業の売上高成長率の平均は約2倍となったほか、0~100%未満の企業数が前回は21社だったのに対し今回はゼロとなった。

今回の受賞企業を業種別に見ると、最も多かったのはソフトウェアで、前回に比べ5社減りましたが56%でトップを維持。通信は前回の2.4倍となる24%で3位から2位に浮上、3位がハードウェアの10%であった(図表2)。

受賞企業の中で売上高規模50億円未満が92%を占める

受賞企業の売上高規模の内訳では、50億円未満の受賞企業(10億円未満、10億~50億円未満の合計)の比率が拡大し、前回を8ポイント上回る92%を占めた。

中でも10億円未満の企業の勢いは著しく、全体の52%を占め、前回を10ポイント上回り、2020年に比べると32ポイントも上昇した52%に。一方、50億円以上の受賞企業(50億~100億円未満、100億~500億円未満、500億円以上)の比率は8%で前回から半減し、50億~100億円未満の企業はゼロとなった(図表3)。

ラストワンマイル領域の物流ソリューション事業、ARグラス向けディスプレイモジュール・ソフトウェアの開発・販売、顧客中心の経営を実現するプラットフォームなど今後ますます利便性の高いサービス実現が期待される企業が上位にランクイン。新型コロナウイルスの5類移行に伴って景況感が改善し、受賞企業の売上高成長率平均は283%で前年比2倍に伸長するなど、今後の動向に期待できる結果になったといえるだろう。受賞企業のさらなる躍進に注目だ。


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