スペース不足と配送コストを同時に解決 地区宅便×「ナノ・ストリーム」で実現するEC物流の最適解

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ECのミカタ編集部 [PR]

ECを伸ばしたいのに商品管理や出荷で1日が終わってしまう――。さらに人手不足やコスト上昇への対応も余儀なくされ、いま「自社物流の限界」に直面する事業者が増えている。こうした業界の課題を解決するため、セイノーグループの株式会社地区宅便は千葉市緑区に構えるロジスティクスセンターに、株式会社ROMSの小型自動倉庫システム「ナノ・ストリーム(Nano-Stream)」を導入した。

物流危機が叫ばれるなか、自動倉庫と独自配送ネットワークを組み合わせた新たな物流モデルは、EC事業者にどのような価値をもたらすのか。地区宅便の河合秀治社長とROMSの前野洋介社長に、実際に「ナノ・ストリーム」の稼働がスタートする同センターで話を聞いた。

地区宅便独自の物流網を強みにECへの対応を強化

――まずは御社の事業内容について教えてください。

株式会社地区宅便 代表取締役社長 河合秀治氏(以下、地区宅便 河合) 当社はメール便・DM(チクタクメール便)の発送・配達事業、小荷物(コニポス)の発送・配達事業、3PLのロジスティクス事業を核に、セイノーグループにおけるラストワンマイル事業を担う企業です。特にメール便では1都3県(東京・埼玉・千葉・神奈川)でトップクラスのネットワークと取扱量を有し、年間約3.8億個の荷物を配達しています。

近年は小口化・多様化するEC向け小荷物の保管・仕分け・出荷をワンストップで支援するロジスティクス領域を強化しており、事業者様のご要望、お悩みに沿った最適なソリューションを提案しています。

――ロジスティクス事業の強化には、どのような背景があるのでしょうか。

地区宅便 河合 ここ最近、EC事業者様から「売上に直結するコア業務に集中したい」という声を多く聞くようになりました。事業成長を加速させるため、在庫管理や梱包・出荷といった物流業務をアウトソーシングする動きが活発化していると感じます。また、物流コストの上昇に伴い、コストダウンにつながる仕組みも求められるようになりました。

その一方で、物流の現場では人手不足や多品種小ロット化による作業負荷の増大、保管スペース不足が課題となっています。当社も例外ではなく、今のままでは将来的に荷物を運び切れなくなるという強い危機感がありました。商品を確実に届け続けるため、ロジスティクス事業の強化は急務でした。

株式会社地区宅便 代表取締役社長 河合秀治氏

――メール便で培った地区宅便の配送網は、小型・軽量商品配送においても、EC事業者の物流コスト削減に直結する重要な要素だと言えそうです。

地区宅便 河合 そうですね。当社では、配達員の自宅を中継場所として活用する独自の配送ネットワークを構築しています。物流センターから各配達員の自宅までは車両で荷物を輸送し、その先のラストワンマイルは配達員が自転車や徒歩で配達先を回り、ポストへ商品を投函します。

このように一般的な配送網とは構造が大きく異なるため、コニポスでは1個135円(税別 ※1)からという低価格な運賃を実現しています。効率的な“リレー配送”は当社独自の仕組みであり、EC事業者様にとっても費用面で大きなメリットがあると考えています。

※1:「コニポス」は地区宅便が提供するポストイン特化型宅配サービス。1個135円(税別)から利用可能。参考記事:コニポスが重量1kgに対応 EC事業者の物流コスト削減に貢献(ECのミカタ)

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「ナノ・ストリーム」はスモールスタート・高密度保管・内製化が強み

――今回、地区宅便に導入された「ナノ・ストリーム」の特徴を教えてください。

株式会社ROMS 代表取締役社長 前野洋介氏(以下、ROMS 前野) 当社は物流自動化ソリューションの企画設計・開発を行う、2019年創業のスタートアップ企業です。創業当初は、自動倉庫とロボットアームを組み合わせたロボットピック式小型無人店舗事業を展開していましたが、現在はその知見を活かし、物流向け自動倉庫システム事業を展開しています。

「ナノ・ストリーム」は、100平方メートル程度の狭小スペースから導入できる自動倉庫システムです。着脱式ラックハンガークレーンでピックアップした荷物を、ケース搬送AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)で作業者のいるステーションまで移載・搬送することで、物流現場の省人化・高効率化を支援します。

株式会社ROMS 代表取締役社長 前野洋介氏

――他システムと比較した場合、「ナノ・ストリーム」の強みは何でしょうか。

ROMS 前野 大規模施設向けに設計された従来の多くのシステムと異なり、スモールスタートに適した設計思想が特徴です。機器やステーションを拡張することで、保管量や荷物の増減に応じた柔軟な運用が可能です。

また、一般的な自動倉庫はコンテナ間の(上下の)隙間が10〜15cmほどありますが、「ナノ・ストリーム」ではそれを約5cmに抑えました。これにより、限られた高さにより多くのコンテナを積む“超高密度保管”ができる点も特徴と言えるでしょう。

加えて、ハードウェアから制御ソフトウェアまで、すべてを自社開発している点も強みです。保守・メンテナンスはすべて当社スタッフが行うので、安心してご利用いただけます。

――お2人は以前からお付き合いがあったそうですね。

ROMS 前野 2021年頃、東京でロボットを活用した無人コンビニのテスト店舗をオープンした際、店舗から個人宅へのデリバリーをお願いしたのがセイノーグループで河合社長が立ち上げたココネット社でした(※2)。当時は私もスーツ姿で自転車をこぎ、お客様のもとへ商品を配達したのは良い思い出です。

地区宅便 河合 そのプロジェクトでは、注文が入ると裏側でロボットが商品を自動でピッキングし、ものの数秒で受取口まで商品が運ばれてくる世界観を体験しました。今回の「ナノ・ストリーム」導入は、まさにその時に感じた「システムと配送網がシームレスにつながる世界」の再現です。ECシステム、自動倉庫、そして当社の配送ネットワークを組み合わせることで、サプライチェーン全体を効率化することが今回の取り組みの狙いです。

※2:ココネット株式会社。詳しくは同社公式サイトを参照

地区宅便に導入された「ナノ・ストリーム」。高さ4.7m

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需要拡大・人手不足に対する先行投資

――「ナノ・ストリーム」を導入した目的を教えてください。

地区宅便 河合 狙いは3つあります。1つ目は、今後増加するアイテム単位の出荷に対応できる体制を早期に整えること。作業負荷の増大を見越した自動化技術への先行投資です。

2つ目は保管効率の向上です。既存倉庫は天井高が約5mありますが、以前の保管棚の高さは2m程度だったため、3mほどの空間が活用できていませんでした。まるで“空気を預かっているような状態”だったため、このデッドスペースを埋める必要がありました。

3つ目は大幅な省人化です。作業者の「歩く・探す」を最小化することで、人手不足対策の有効な手段になると考えました。

――数ある自動倉庫システムの中で、「ナノ・ストリーム」を選んだ決め手は何でしたか。

地区宅便 河合 複数の荷物を高密度に集約することで倉庫の使用床面積を削減し、正確かつ効率的な管理・ピッキングができること。そして、既存設備に大きな手を加えることなくスモールスタートでき、十分な拡張性が担保されていることが当社の要望に合致するものでした。

また、大型の自動倉庫は発注から稼働まで2年以上かかることもありますが、小型の「ナノ・ストリーム」は実質6カ月程度での稼働が可能です。EC業界の事業環境は変化が早いため、意思決定から導入・稼働までクイックにプロジェクトを進められる点も当社にとってはプラスでした。

出荷時は、注文データをもとに、クレーンが商品の保管されているコンテナを棚からピック、AGV(右上写真)がスタッフのいるステーション(左下写真)に運んでくる。入庫も同じステーションから操作でき、繁忙期にはステーションやAGVの数を増やすことも可能

高品質な物流サービスを低価格で提供

――「ナノ・ストリーム」の稼働により、どのような成果・効果が期待されますか。

地区宅便 河合 立体保管化により従来比約3倍の保管効率向上を実現するとともに、作業人員約25%削減、ピッキング・配送作業の効率化、小荷物・EC配送需要への対応力向上などが見込まれます。また、作業者の移動距離や負荷の軽減による生産性向上、作業品質の安定化も期待しています。高密度保管と人員の効率化を両立させることで、今後増加する荷物への対応モデルになると考えています。

――御社に荷物を託すEC事業者にとっては、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょう。

地区宅便 河合 自社で物流を抱えるよりもコストを抑えながら、当日出荷など高い品質の物流サービスを利用できます。自動化システムにより少人数で稼働できるため、ECプラットフォーマーが求める「365日出荷」にも対応しやすくなります。

また、一般的な倉庫契約が区画単位で固定費が発生するのに対し、「ナノ・ストリーム」はコンテナ1個からお預かりできますし、コンテナの内側は最大8つまで分割できるので「1マス口」単位での在庫管理も可能です。利用するマス数やアイテム数に応じた変動費型の料金体系にできるため、事業者様にとって物流コストの最適化にもつながります。

2026年7月の本格稼働を前に6月16日に行われた始動セレモニーの様子。入出庫デモでは河合氏もスムーズなピッキング作業を体験した。「小さな荷物のバラピッキングは、まさにこのナノ・ストリームの得意とするところ」(河合氏)

自動化は人間の仕事を「奪う」ものではない

――今後の展望についてお聞かせください。

地区宅便 河合 当社は今年度からの3カ年計画で、「ECシフト」の強化を推進しています。「ナノ・ストリーム」を導入した第2ロジスティクスセンターは、まさにその象徴的な拠点です。

地区宅便が持つ低コストの配送網と自動化倉庫を連携させ、EC事業者が抱えるコスト高騰や人手不足といった課題を根本から解決する――。安価で高品質な物流基盤(インフラ)を1都3県で確立し、会社の次の成長につなげていきたいと考えています。

――ROMS社として、今後、地区宅便の物流サービスをどのような形でサポートされますか。

ROMS 前野 まずは今回導入いただいた「ナノ・ストリーム」が現場で使われ続け、定着するよう支援していくことが第一です。自動化システムは「導入して終わり」ではなく、「どう運用していくか」が重要です。運用を始めると新たな課題や改善したい点が必ず出てきますが、そういった現場の声に耳を傾け、一緒に改善していくためにしっかりと伴走させていただきます。

地区宅便 河合 当面の目標は、このセンターでの運用を軌道に乗せること。将来的には、当社の事業成長に合わせた機能の拡張や、セイノーグループの他の拠点への横展開なども一緒に進めていければと思います。

ROMS 前野 そうですね。自動化設備は、人間の仕事を「奪う」ものではなく、足りない労働力を「補う」ための相棒のような存在です。ECが社会インフラとなり、物流を止められない時代だからこそ、過酷な労働は機械に任せ、人間はより高度な判断が必要な業務にシフトするべきです。より良い物流運用を実現できるよう、これからもサポートしてまいります。

【地区宅便】自動倉庫紹介(セイノーラストワンマイル株式会社公式YouTubeチャンネルより)

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