Shopifyが“2021年5つのコマーストレンド“を予測 コロナ禍における日本の消費者の購買傾向は?

ECのミカタ編集部

Shopify Japan 株式会社 (本社:東京都渋谷区、代表:マーク・ワング 以下:Shopify) は、Shopifyで集計したデータから見る事業者(マーチャント)と消費者のインサイトを分析した「日本の消費者の購買傾向」と、急速に進化するコマース業界の未来を示す、2021年に向けた「5つのコマーストレンド予測」を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[アンケートの回答者]
以下の11の市場に在住の計10,055人の消費者*(18歳以上)
・アジア太平洋(日本、インド、ニュージーランド、オーストラリア)
・ヨーロッパ(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス)
・北米(アメリカ、カナダ)

◆1つの市場につきn=1,000の最小値。ただし、オーストラリアは n=803、ニュージーランドは n=216。
◆各市場のデータは、調査国の消費者の動向が正しく反映されるように、国勢調査結果に基づき性別および年齢の構成が調整されている。
◆回答者は2020年9月9日から9月28日の間に回答。
◆アンケートの質問は6カ国語に翻訳され実施された。
◆同レポート全編を通じて、「消費者」と「買い物客」は同じ意味で使われている。
◆「過去6カ月」と「新型コロナウイルス感染拡大以降」は同じ意味で使われており、2020年3月中旬から9月中旬を指す。

予測1:日本におけるECの成長と消費マインド

同社は、消費者は実店舗での買い物スタイルに戻ることを躊躇していると分析している。また、若い消費者層においてオンライン購入へのシフトが最も多く見られ、このことはブランドのビジネスの方法を変化させるとしている。

◆ECの成長に伴い、若い消費者層がビジネス環境に変化をもたらす

[1]
新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、日本の消費者の42%が年初と比較してオンラインでより頻繁に買い物するようになった。

[2]
若年層(18〜34歳)がこの傾向を牽引し、この層の59%が「年初と比較してオンラインでより頻繁に買い物するようになった」と回答。この割合は他の層を引き離している。(35~54歳の中年層:40%/55歳以上の高年層:34%)

[3]
74%の消費者が新型コロナウイルス感染拡大以降、オンラインで1回は買い物をしたと答えた。

[4]
2%の消費者が新型コロナウイルス発生後にEコマースを使い始めたと回答した。

◆スピーディーな無料配送はオンライン購買体験の向上において重要

[1]
日本ではオンライン購買体験における最も重要な要素として「無料配送」が60%と支持されている。次いで「配達日に関する明確な情報」が38%、「迅速な返品対応」が33%となった。

[2]
高年層の消費者(66%)は若年層(49%)に比べ「無料配送」がより良い購買体験を作ると回答。

[3]
また、60%の消費者は「今の自分に最も大切なのはスピーディーな配送」と回答している。

[4]
若年層(78%)の消費者は、この選択肢に対して他の年齢層よりも多くの割合で同意(中年層では59%、高年層では51%)。

予測2:実店舗と地域のビジネスにも変化が

変化に強い小売店は、消費者のニーズに応えるためのテクノロジーやエクスペリエンスを追求する傾向にあるようだ。消費者との距離が近いという点は事業者(マーチャント)にとって大きなメリットとなるため、新たな受取方法と配達方法を提供するストアは急速に増えている。

◆人々は地域のビジネスを支援したいと考えているものの、実際に購入した割合は少ない

[1]
54%の消費者が「地域のビジネスから購入することは経済を助けるためにできること」と考えており、39%の消費者が「支援するため地域に根差したビシネスを探している」と回答した。

[2]
若年層は高年層に比べ「より地域のビジネスから購入することが経済を助ける」と考えており(61% vs. 50%)、また「支援するために地域に根差したビシネスを探している」という点に同意している(若年層51% vs. 中年層37%および高年層35%)。

[3]
しかし、28%の日本の消費者が「新型コロナウイルス感染拡大以降の6ヶ月間で地域の事業者から商品を購入した」と回答。

[4]
若年層では26%が「新型コロナウイルスの感染が拡大して以降の6ヶ月間で地元の事業者から商品を購入した」と回答した。

[5]
他国との比較:他国でも日本と同じような調査結果が出ており、例えばスペイン
では77%の消費者が「地域のビジネスから購入することは経済を助けるためにできること」という記述に同意しているが、実際に感染拡大以降に購入した人の割合は35%だった。

予測3:消費者は個人経営店で買い物したい?

個人経営のビジネスを応援したいという消費者の気持ちは高まっている一方、まだ購買行動には完全に反映されていない。スピーディーな無料配送、会話型コマース、購入可能なSNSなどの機能は、個人経営の小売店が利便性や信頼性を確保するのに役立つことになりそうだ。

◆高齢層は実店舗で買い物をする割合が若年層よりも高い

[1]
68%の消費者が新型コロナウイルスの感染拡大以降「実店舗」で買い物をしており、62%の消費者が「この先6ヶ月で実店舗の買い物を続けるだろう」と回答した。

[2]
高年層の消費者は実店舗で買い物をした割合が若年層より高く(76% vs.49%)、この先6ヶ月で実店舗の買い物を続けるだろうと答えた割合も若年層より高くなっていた(70% vs. 45%)。

[3]
49%の消費者がコロナ禍の6ヶ月間で、「買い物が混雑する時間を避けた」と答え、46%が「この先6ヶ月も同様に行動するだろう」と回答した。

[4]
他国との比較:パンデミック中に実店舗で買い物をした割合は、国によって異なる結果が出た。ドイツでは日本と同様に80%の高齢者が実店舗で買い物をしたが、インドでは52%に留まった。

予測4:消費行動を通じて明らかになる“意思表示”

◆若年層の方がサステナブルに配慮した商品を選んで購入する傾向

[1]
26%の消費者が、サステナブルやグリーン商品に対して「買い物するときに好意的にとらえる」と回答した。

[2]
特に若年層の消費者が同意する割合が高く(42%)、中年層(35〜54歳)は24%、高年層(55歳以上)は19%となった。

[3]
26%の消費者が購入のたびに寄付を行う小売業に対し好反応を示している。特に若年層において好意的にとらえる傾向があり(42%)、中年層(22%)と高年層(21%)では同じような結果が出た。

[4]
他国との比較:「サステナブルやグリーン商品に対して買い物するときに好意的にとらえる」と回答した日本人は全体で26%だったが、この数字は他国と比較すると大幅に少ない数字となっている。最も同意した国の消費者はイタリアで67%、続いてスペインで60%となっており、日本以外で最も低い割合であったニュージーランドでも40%は同意している。

予測5:変化する現代の金融

◆現代の金融ソリューションは、ビジネスおよび消費者の銀行取引、金融取引、および融資のあり方を変える

[1]
従来の金融機関は、起業家やスモールビジネスが直面する現状に共感を示していない。

[2]
デジタルユーザーエクスペリエンスの質は、事業者(マーチャント)にとって、特にビジネスを始めたばかりの場合に重要な要素である。

[3]
業歴の長いビジネスが、ビジネス経費の支払いにオンライン決済サービスを使っている。

[4]
従来の銀行以外から融資を求めるビジネスが増えている。

2020年は小売業界が10年分の進化を遂げた

この1年で、起業家がビジネスを始め、運営し、成長させる方法が恒久的に変わり、消費者の買い物の仕方や支払い方法も変化したことで、今まさに、コマースの新時代が始まろうとしている。まさに2020年は小売業界が10年分の進化を遂げた年となった。

コマースとは商取引以上のもので、ビジネスとお客様との関係を深めるやり取りを意味する。だからこそ、来たるべきコマースの未来の全容を把握するため、Shopifyは世界中に100万人以上いるShopify事業者(マーチャント)のデータを集約し、さらに世界各国の消費者にアンケート調査を実施したのだ。

このように同調査では、データを掘り下げ、新型コロナウイルス感染拡大により浮き彫りとなった5つのトレンド、そしてそれらが持続力を持つ理由と2020年以降もビジネスをうまく適応させる方法が掘り下げられた。このうねりは、もはや不可逆のものとも言え、コロナ後を見据える2021年の新たな変化にも備える必要がありそうだ。

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