【2021年】オンライン展示会とは?コロナ禍以降のプラットフォームとメリット・デメリット

ECのミカタ編集部

そもそも展示会とは?

展示会とは、会場にお越しいただいたお客様に向けて、新製品の発表や既存商品を紹介することで、新規顧客獲得を目的としたイベントです。主催者が導引顧客数や出展者数に合わせた会場を用意し、会場内に出展者ごとの個別の出展ブースを区画します。出展者は振り当てられたスペースで、自社の製品やサービスを紹介。多くの場合、商材のテーマに沿って複数のメーカーや小売店が同じ展示会場に集まり、開催します。

日本で行われている展示会はどのくらいあるのか?


日本では年間1,000件以上の展示会があるといわれています。展示会を開催する業界は多岐にわたり、「産業機械・機器全般」、「計測・分析・検査・試験機器」、「電気・電子・通信・半導体」、「環境・エネルギー」「食品・飲料・厨房関」などさまざまです。展示会の多くは、BtoB向け(企業や団体が顧客になる業態)として開催され、一般消費者向けの開催は一部にとどまります。

展示会にはどのような人が来場するのか


展示会の来場者は、20代後半~30代後半の年代が多い傾向にあります。その理由は、企業の中間管理職やその部下に当たる年代がちょうど20代後半~30代後半であり、製品の導入時にその候補の情報収集をする年代にあたるからです。展示会に来場する人の多くは、目当ての製品を決めてから会場に行くわけではなく、商品やサービスについての情報収取を目的としています。

来場者が求める情報は、商品の詳細よりも概要に対するニーズが大きいです。言来場者は「目的があるわけではなく、比較検討の材料を多く仕入れたい」という人が多いので、比較されることを前提として資料なども用意しましょう。

展示会を開催する目的


展示会を開催する側の目的は、大きく分けて以下の3つです。

・営業案件の獲得
・製品認知の拡大
・既存顧客とのリレーションシップ向上

展示会の目的は主催者が明確に定めている場合もありますが、自社としてどこに注力するかは常に意識しておきましょう。

2020年のコロナ禍以降は「オンライン展示会」のニーズが急速に高まった

2020年のコロナ禍以降、3密を避けるという観点からも「オンライン展示会」のニーズが急速に高まっています。オンライン展示会についてまだよく知らない方のために、オンライン展示会について解説します。今後ますます増えるであろうオンライン展示会について、確認しておきましょう。

オンライン展示会とはどのようなものか


オンライン展示会とは、展示会で行われている商品説明やセミナーを、オンライン上でおこなうイベントです。オフラインの展示会と違い、展示会場に集客するのではなく、オンライン上に設置された展示会用の特設サイトに集客します。オンライン展示会という呼び方のほかに「バーチャル展示会」や「Web展示会」ともよばれます。

オンライン展示会では何ができる?


オンライン展示会とは、映像・画像・特設サイトなどのオンライン空間を会場とし、講演会やセミナー・名刺交換・商談などを執り行うイベントです。オフラインの展示会と違い、面と向かって会話ができない分、動画やセミナーの配信・資料の配布・チャットなどを活用して営業します。

オンライン展示会を開催する方法


オンライン展示会の開催方法は、主に2パターンです。展示会の開催者が、展示会場での開催からオンライン展示会に切り替えるパターンと、出店者(出店企業)自身が、独自に展示会場を用意するパターン。展示会の主催者は、オンライン展示会用のプラットフォームを利用して、展示会場となる特設サイトを用意します。出展者はプラットフォームの機能を使い、配布用の資料や動画セミナーを準備します。

オンライン展示会のメリット

オンライン展示会を開催すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、オンライン展示会のメリットをご紹介します。

オフラインの展示会と比べてコストカットできる


オンライン展示会は、オフラインの展示会よりも低コストで開催可能です。オンライン展示会では、以下のようなコストは発生しません。

・会場のレンタル費用
・ブースのレンタル費用
・ブースの装飾費用
・チラシやパンフレットの印刷代

そのほか、商品展示会の搬入・搬出費などもオンライン展示会では発生しません。展示会の規模にもよりますが、コストカットの効果は数十万~数百万円規模に及びます。

場所や時間、天候などに左右されないため集客の幅が広がる


オンライン展示会のメリットは、会場へ直接のアクセスが不要になるため、お客様の現在地や天候の影響を受けないことです。地方にお住いの方だけでなく、海外からもアクセスできます。また台風や大雪など、悪天候に見舞われる心配もありません。自宅や会社から、インターネットを通していつでも会場にアクセス可能。実際に会場でおこなわれるオフラインの展示会と比べると、集客の幅が広がります。

より正確に参加企業の数や商談数などのデータ取得が可能になる


オンライン展示会では、訪問者数や商談数、名刺交換数などのあらゆるデータを取得できます。従来の展示会で集計を行う際はスタッフによる集計が一般的で、ブースを運営しながらの集計のため正確ではない数字もありました。

ところがオンライン展示会ではプラットフォーム自体に集計機能が備わっており、それでいて正確な数字が把握できます。
データを集計して分析することにより、次に活かすべき改善点が見つかるため、回を重ねるごとによりよい展示会を開催できるでしょう。

オンライン展示会のデメリット

オンライン展示会にはデメリットもあります。
デメリットを正しく理解することで、オンライン展示会での失敗を防ぎましょう。

リアルならではの呼び込みや体験ができないため、工夫が必要になる


オンライン展示会のデメリットは、プッシュ型の営業が難しいことです。展示会場に人が集まるオフライン展示会の場合、出展者が来場者に直接声をかけることができます。むしろ自社のブースにひとりでも多く興味を持ってもらうためには、呼び込みは必須でしょう。

しかしオンライン展示会だと来場者を待つ状態が基本となります。また商品を手に取って体験できないことも、デメリットです。プッシュ型の営業に向かないオンライン展示会では、自社のブースへの呼び込みに工夫が必要となります。

新しいプラットフォームに慣れるまで時間がかかる


オンライン展示会は、展示会用のプラットフォームを利用して出展します。どのプラットフォームも、かんたんにオンライン展示会を開催できるよう工夫していますが、新しいプラットフォームは慣れるまでにどうしても時間がかかります。

とくにこれまで何度もオフラインで展示会をおこなってきた企業にとっては、まったく新しいシステムは面倒に感じるかもしれません。新システムに慣れるまでに時間がかかることは、やはりデメリットとなります。

商品を手に取ることができない


オンライン展示会の参加者は、商品を手に取ることができません。手触りの質感や、サイズ感が大事な商品を展示会に出品する場合、オンライン上でも商品特性が伝わるよう工夫しなければいけません。

オンライン展示会が行えるプラットフォーム

オンライン展示会をおこなう場合は、プラットフォームを利用するとよいでしょう。
ここでは、オンライン展示会をおこなえるプラットフォームをご紹介します。

WEB EXPO Master


WEB EXPO Masterは、オンライン展示会用のCMSです。「誰でも!簡単に!いつでも!展示会を開催できる!」というキャッチコピーのとおり、ウェブの知識がない方でも構築できるよう工夫されています。自社のみでおこなうプライベートフェア規模の展示会から、複数社が出店しておこなわれる大規模展示会まで構築可能。手軽さと安価な費用が魅力です。

V-MESSE


V-MESSEは、オンライン展示会に必要な機能をパッケージ化したサービスです。多様なブース設計が用意されているため、開催したいオンライン展示会によってブースの使い分けができます。

・フル3DCGブース
・イージーオーダー3DCGブース
・360℃VRブース
・サイト型ブース

サポート体制も充実しており、来場者配布用資料の作成や、配信映像コンテンツの企画などの展示会の内容まで相談できます。

そのまま展示会


そのまま展示会は、開催実績も豊富なオンライン展示会プラットフォームです。バーチャル産業交流展やジャパン建材オンライン展示会の開催など、多くの実績があります。チャットやウェブ会議などのツールも豊富。

・チャット
・ウェブ会議
・カレンダー商談予約
・名刺交換
・メール
・アンケート
コミュニケーションのツールも備えています。

EventIn(イベントイン)


EventInは、株式会社ブイキューブが提供するオンライン展示会のプラットフォームです。2020年11月よりサービスの提供が始まりました。
展示会やカンファレンスなどのビジネスイベントに加え、採用フェアや集団面接会などの採用イベントも実地可能です。

EventHub


チケット販売やセッション登録など、運営を楽にする機能が多数取り入れられています。企業同士のマッチング機能を使うことで、質の高いリードや、満足度の高いイベントが実現できるでしょう。また外部ツールである「MA/SFA」にイベントの行動履歴を取り込むことにより、イベント終了後のマーケティング・インサイドセールスへスムーズにつながります。

DX EXhibition


DX EXhibitionは、単独で企業展示会を開催したい方にもおすすめのオンライン展示会用プラットフォームです。また期間限定のオンライン展示会としてだけでなく、オウンドメディアとして活用できるバーチャル展示会ブースを提供しています。バーチャル展示会にも出展し、独自のブースをもつといったカスタイズも可能です。

DMM [SHOWBOOTH]


DMM [SHOWBOOTH]は、オンライン展示会プラットフォームのなかでも一番おすすめのサービスです。オフライン展示会でおこなわれていたことのほとんどを、オンラインで実現しています。

・1対1の商談
・セミナー、ライブ配信
・資料配布(ダウンロード)
・アンケート収集

またそのうえで、オンラインならではの機能も用意されています。たとえば「バーチャルブース」では、自社の説明やアピールをおこなう専用ページを設置。注目の機能である「交流ラウンジ」では、ウェブ会議ツールを介さずに、企業ブース担当者と来場者気軽に会話可能です。ただオフラインの展示会をオンラインで開催するのではなく、オンラインならではの魅力的な展示会を実現します。

まとめ

2020年以降、新型コロナウイルスの影響で展示会の開催が難しくなりました。そんななか注目されているのが、オンライン上にブースを設置するオンライン展示会です。オフラインの展示会とは集客方法が違ったり、新しいプラットフォームの操作に慣れるまで時間がかかったりするデメリットはあります。

しかしオフラインの展示会と比べるとコストは抑えられ、天候の影響も受けずに開催可能です。
現代の新しい展示会の開催方法として、オンライン展示会をおこなってみてはいかがでしょうか。

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