初の共通ポイント満足度調査で「楽天ポイント」が第1位に、「ポイントの貯めやすさ」が最も影響
株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二)は、J.D. パワー 2021年共通ポイントサービス満足度調査℠を実施し、その結果を公表した。
スマホ決済をはじめとするキャッシュレス決済の普及や携帯電話事業者を中心としたキャリア経済圏の拡大の中、共通ポイントサービス市場はこの先さらに成長が予想されている。今回、4つの共通ポイントサービス(dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、Tポイント)のユーザーを対象に、その利用実態や満足度を把握すべく、初めての調査を実施した。
「ポイントの貯めやすさ」が最も満足度に影響
満足度の測定にあたっては、「ポイントの貯めやすさ」「ポイント確認のしやすさ」「ポイントの使いやすさ」「ホームページ/カスタマーサポート」の4 つの要素を設定し、各要素の総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した。
共通ポイントサービスの総合満足度に対する影響度は、「ポイントの貯めやすさ」が37%と最も大きく、続いて「ポイント確認のしやすさ」が29%となった。
日々の生活においていかにお得に買い物ができるか、さまざまな買い物・決済シーンにおいて同一のポイントシステムで統合的にポイントを貯めていけるかが重要であることがうかがえる。また、貯まったポイントの状況をすぐに確認できるというユーザーインターフェースの利便性も総合満足度に大きく影響している。
共通ポイントの主戦場は「コンビニ」「ドラッグストア」「総合EC」
買い物や決済でユーザーがポイントを得ている店舗・サービスは、「コンビニ」が54%と最も多く、続いて「ドラッグストア・コスメショップ」(47%)、「総合ネット通販サイト」(43%)、「スーパー」「ファーストフード」(ともに32%)となっている。
多くのユーザーが、食品や日用品などの日々の買い物や飲食での決済シーンでポイントを貯めている実態が浮き彫りとなった。また、「ガソリンスタンド」や「家電量販店/パソコン・AV機器ショップ」も上位にあがっており、これらは特に男性が多い点が特徴的だ。
共通ポイントサービスユーザーの約半数が「ほぼ毎日」または「週に4~5回」という高頻度でポイントサービスを利用しており、常にポイントの獲得や使用を意識した購買行動を行っていると言える。
加えて、買い物時にポイントを獲得できる店舗・サービス数が多いユーザーほど満足度が高い傾向もみられる。
共通ポイントに対応する店舗・サービスの増加に伴い、購買頻度や購買金額にかかわらず、どのような場面においてもなるべく同じポイントサービスを利用したいというユーザーのニーズはこの先もさらに高まっていくだろう。それを受け、店舗側でも、複数のポイントサービスに対応するマルチポイント・マルチ決済対応の流れが今後さらに加速していくと考えらえる。
「モバイルアプリ」でのポイント状況確認、表示スピードに課題
保有ポイント数や利用履歴等の確認方法について尋ねたところ、「モバイルアプリ」が約7割(66%)となった。次いで「パソコンサイト」が20%、「モバイルサイト」が11%となっており、多くのユーザーがスマートフォン上のアプリからポイント状況の確認を行っている。
その使用感をみると、「表示されるまでのスピード」(画面切り替えや読み込み、立ち上がり)については、「早いと思わない」という回答が26%となり、4人に1人が「遅い」と感じていることがわかった。
日々貯まるポイントを瞬時にストレスなく確認したいというユーザーも多いため、今後の性能改善が期待される。
満足度1位は「楽天ポイント」
J.D. パワー 2021年共通ポイントサービス満足度調査の結果は、下記の通りとなった。
第1位:楽天ポイント(735ポイント)
第2位:dポイント(685ポイント)
第3位:Tポイント(660ポイント)
第4位:Pontaポイント(657ポイント)
今回、第1位に輝いた楽天ポイントは、「ポイントの貯めやすさ」「ポイント確認のしやすさ」、ポイントの使いやすさ」「ホームページ/カスタマーサポート」の全4ファクターで最高評価を獲得した。
楽天ポイントが共通ポイントサービスの満足度1位に輝いたことに対し、納得する人は多いだろう。もともと楽天グループのユーザー基盤があり、楽天ポイントの利用者数が多かったことに加え、近年ではコンビニや飲食店、スーパー、家電量販店など、楽天ポイントが貯まる/使える店舗がオフラインでも急激に増えた。
オンライン・オフラインのどちらかに偏らず、実店舗とECを幅広くカバーしている点が楽天ポイントの最大の勝因ではないだろうか。