Shopifyが「グローバル ERP プログラム」を発表、マイクロソフト、オラクルなどと提携

ECのミカタ編集部

Shopify(ショッピファイ)の⽇本法⼈Shopify Japan 株式会社(本社:東京都渋谷区、日本カントリー・マネージャー:太原 真)は、「グローバル ERP プログラム」開始すると発表した。

「グローバル ERP プログラム」が始動

この1年で、変化にすばやく対応できるかどうかがビジネスの明暗を左右することが明らかとなった。特に、大規模な小売ビジネスには消費者に最高のサービスを提供するために、オペレーションを大幅に改める必要が生じた。

コマースの未来に備え、困難に直面した際にも、より早く適応し、よりスマートに業務をこなし、より良い業績を上げられるよう、成長する企業のリーダーは連携されたデータからリアルタイムのインサイトを必要としている。

このような背景を受け、Shopifyは「グローバル ERP プログラム」を立ち上げ、厳選したエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)パートナーがShopify App Storeと直接連携することを可能にする。

Shopifyは世界の主要なERPプロバイダーであるMicrosoft Dynamics 365 Business Central (マイクロソフト・ダイナミックス365ビジネス・セントラル)、Oracle NetSuite(オラクル ネットスイート)、Infor(インフォア)、Acumatica(アクマティカ)、Brightpearl(ブライトパール)と初の提携を行い、今後も新たなパートナーとの提携を予定しているという。

オペレーションや業務プロセスの最適化を可能に

現在、Heinz(ハインツ)、 Schwinn(シュウィン)、Lord & Taylor(ロード&テイラー)などの老舗ブランドに加え、Allbirds(オールバーズ)やKinto(キントー)など、Shopifyでオンラインストアを立ち上げ、拡大した企業/ブランドを含む10,000以上の事業者がShopify Plusを利用し、大規模で複雑な事業を管理している。

Shopifyの「グローバル ERP プログラム」はこのような企業に対し、財務や在庫などの主要な事業データをコマースプラットフォームと結びつける一元化されたシステムを提供し、オペレーションや業務プロセスの最適化を可能にする。

Shopify Japanのカントリー・マネージャー、太原真氏は次のように述べる。

「Shopifyは、事業者をサポートするために常に努力しており、『グローバル ERP プログラム』はその最新の取り組みの一つです。 事業者が、正確で最新のデータにアクセスすることを容易にすることで、より充実したコマース体験を提供してまいります」

「グローバル ERP プログラム」でできること

「グローバル ERP プログラム」により、事業者はサードパーティの実装に頼ることなく、Shopifyと直接統合された認定アプリにアクセスできる。「グローバル ERP プログラム」を通じてアプリを有効化することで、以下のことが可能になる。

①データに基づいた意思決定が可能に
「グローバル ERP プログラム」内にあるアプリは、事業者のERPアカウントに直接接続し、アプリのデータをShopifyにインポート/エクスポートすることができる。

ERPシステムと小売事業のオペレーションを連携することで、事業者は正確かつ最新の在庫、商品、注文、そして顧客情報に関するデータが得られる。 これらのデータは、ビジネスにおいて重要な意思決定を行う際や、消費者にポジティブな体験を提供する際に不可欠なものだ。

②データをコントロールすることが可能に
「グローバル ERP プログラム」に認定されたアプリをインストールすることで、事業者はサードパーティを経由せず、シームレスかつ安全にShopify管理画面とERPの間でデータを取り込むことができる。

③時間とコストを節約することが可能に
事業者は、認定されたERPパートナーと直接連携することで、時間とコストがかかるカスタマイズが避けられる。また、事業運営に必要なアプリ数が減ることで、さらなる自動化を推進し、業務効率化を図ることができる。

Shopifyを利用する事業者は、Oracle NetSuite、Infor、Acumatica、BrightpearlのERPソリューションを、Shopifyで構築したECサイトに接続することができる。新しいMicrosoft Dynamics 365 Business Centralとの連携は、2022年初旬に可能となる予定だ。

ヒト・モノ・カネ・情報を統合的に管理

「ERP」とは「Enterprise Resources Planning(企業資源計画)」の略で、ヒト・モノ・カネ・情報を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理する考え方・手法のこと。

ECビジネスにおいても、事業規模が拡大すればするほど、直接的な販売やマーケティング業務以外の企業活動の要素が増えていく。ShopifyはECビジネスに必要な要素を統合的に支援することで、今後ますます世界のEC市場における役割を拡大していきそうだ。

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