受注処理の流れをわかりやすく解説!自動化のおすすめ方法も紹介!

ECのミカタ編集部

受注処理の仕事内容や流れは?代行会社やRPAソフトで自動化すべき?

受注処理は販売活動において欠かすことのできない、中心的な仕事です。だからこそ、そこで発生する業務のムダや煩雑さを解消できれば、日々の運営そのものがよりスムーズになるはずです。受注処理業務の効率化に役立つ情報を解説しますので、ぜひ日々の業務の改善に役立ててみてください。

受注処理とは

受注処理とは、顧客から注文を受けてから、商品の発送対応を行って売上を計上、その後の在庫の管理までに至る一連の流れをさします。この過程で発生する業務は、在庫状況の確認・注文書の発行・与信確認・代金の決済処理・納品書の発行、出荷指示、配送完了通知など幅広いものです。また、これらプロセス上の業務とは別に、問い合わせ対応や未入金の督促、返品交換対応なども受注処理に含まれます。

受注処理の仕事内容と流れ

まずは、注文が入るところから順に、受注処理の主な仕事内容と流れを解説します。

注文の受付


顧客から商品の注文が入ると、受注データが作成されシステムに取り込まれます。店舗であればPOSシステム、ネットショップではサイトの受注システムとなるでしょう。システムは、取り込まれたデータをもとに注文書を生成します。基本的には店舗や企業ごとに締め切り時間が設けられており、その時間までの注文が当日分として受け付けられます。

入金の確認


注文分の支払いがないと売上にならないため、発送前に決済状況の確認をします。決済方法は何種類かありますが、振込の場合、振込名義や注文の内容・入金日・請求金額と実際の振込金額があっているかのチェックを行います。同じ名義の口座から複数の注文に対して振込がある際は、まとめての入金なのか個別で入金がされているかなどの確認も発生します。

クレジットカード払いでは、決済時の支払元は注文者自身ではなくカード会社です。カードの作成時に持ち主の与信確認は行われているはずですから、信頼できるカード会社であればおおむね問題はないでしょう。

一方、自社で顧客の支払い能力を確認しなくてはならないのが、売掛決済の場合です。取引先の経営がうまくいかなくなり、代金の回収ができない事態を防ぐため、売掛での新規取引の際には与信調査を行います。

配送準備(ピッキング)


入金が確認できたら、いよいよ商品の配送処理を行います。倉庫や店舗の在庫から、注文の商品を集める作業のことをピッキングと呼びます。配送違いを起こさないよう、注文書と照らし合わせながら注意深く行う作業です。ピッキングした商品は傷や汚れ、不良がないか検品をし、その後梱包に移ります。大規模な店舗や企業の場合、この配送にかかわる実作業は受注処理とは別に、倉庫の管理をする部署で行うこともあります。

売上の反映


売上を計上するタイミングは、出荷した時点や顧客の商品受け取りを確認できた段階など、企業や店舗によって異なります。このタイミングを定める基準は「売上計上基準」と呼ばれています。売上処理をする際重要なのは、商品の提供が確実に行われているかどうか。そのため計上基準には、取引が成立している根拠や証拠としての役割があります。

キャンセル対応が必要な場合


以上が基本の流れですが、受注処理業務にはキャンセル対応も含まれます。顧客自身からの注文のとりやめを受付する以外にも、たとえば入金の確認ができなかったり、在庫の確認がとれなかったりした場合にはキャンセルの対応が必要です。また、商品の発送後に返品の受付をすることもあります。

顧客からのキャンセル・返品の問い合わせには、速やかに応えるのが基本です。この対応が滞ると、顧客からの信用を失いかねません。入金が確認できない場合のキャンセル対応も、決められた期日にきちんともとづいて行われる必要があります。未入金状態のままキャンセル処理を行わないと、保留状態が続き、売上管理に支障をきたしてしまうためです。

受注処理を効率化すべき理由

受注処理のフロー改善には、販売活動を大きく合理化できる可能性があります。その理由を説明しましょう。 

業務負担の軽減


受注処理では多くの業務が発生します。業務の流れ自体は形式として確立していたとしても、注文ごとの内容や顧客情報は異なりますし、関連部署との連携も必要なので煩雑になりやすい仕事です。また、担当者にかかる業務負担が大きいと、人的ミスもおきやすくなります。受注処理の過程でのミスはクレームにつながるリスクも大きく、その後の取引にも影響しかねません。人的ミスやクレームを防ぐためにも、受注業務の負担は低減するべきです。

テレワークへの対応


従来、受発注業務は人手に頼ることの多い仕事です。加えて、ペーパーレス化が積極的に進まなかった領域でもあります。ネットショップの場合はシステム化がされていることもありますが、企業や実店舗の場合、受注業務ではいまだにFAX注文が中心というケースも多いでしょう。

しかし、感染症の拡大によるテレワークの推進により、ペーパーレス化せざるを得ない企業が増えてきました。各担当者が在宅で作業をする環境では、オフィスへの出社時とまったく同じように業務を進行するのは難しいでしょう。とくに紙ベースでの受注業務などは対応が困難となります。そこで、システムや代行サービスを利用した業務改革の必要が出てくるのです。



受注処理を効率化する方法

実際に受注処理の効率化を進めるうえでの具体策をご紹介します。

業務フローを見なおす


まずは、現在の業務フローを見なおしからはじめましょう。1件の注文の処理を行う中で、改善余地のありそうな過程、あるいはムダと思われる過程はないかを確認します。

たとえば、以下をチェックしてみましょう。
・ミスがよく発生する作業はないか
・社内連携は常にスムーズにとれているか
・不必要な回数のチェック・連絡が行われていないか
・そもそもフローが確立していない部分はないか

作業ミスの発生や、担当者同士の連携がうまくいかない場合、人員の配置換えをするなど、問題解決できる方法を検討します。また、業務フローがあいまいになっている箇所も見なおしてみましょう。受注業務は “型化”がしやすい分野です。誰がやっても大きな差異なく進行できるよう、作業のテンプレートを確立すると、効率化に役立ちます。また、将来的に業務委託する選択肢もとりやすくなります。

RPAソフトで自動化する


RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、ソフトウェアを活用して業務プロセスを自動化し、ヒトの作業負担を減らすという動きのことです。受注業務にも、活用できるRPAソフトがあります。業務の見直しと改善を行っても、ヒトの手で変えられる範囲は限られます。しかし、RPAソフトを使えば、煩雑な手作業をシステムに一元化したり、ペーパーレス化を促進することが可能です。

そのほかにも、システムを導入することで以下のような効果が見込めます。
・人的ミスの軽減
・納品までのスピードをあげる
・適正在庫の維持がしやすくなる
・Web対応に移行することで、顧客にとっての利便性が高まる

代行会社に外注する


代行会社への委託も、社内業務の効率化におすすめです。受注業務を専門に扱う代行会社では、受注の処理や在庫の管理、配送、顧客からの入金の管理など一連の受注フローで生じる業務を請け負ってくれます。中には、問い合わせへの応対など顧客とのコミュニケーションを取りもってくれるサービスもあります。こうした企業に所属しているのは受注業務のプロなので、質のいいサービスを通した顧客満足度の向上も期待できます。

もちろん代行サービスの利用には費用がかかります。しかし、ここで重要なのは“お金で時間を買う”と考えることです。煩雑な受注業務を外注に出すことで生じる猶予時間は、商品開発やマーケテティング、販促施策の検討など、販売活動での核となる部分にあてられます。社内メンバーはこれらの業務に注力をして売上の拡大をはかる、というのもひとつの戦略となるでしょう。

受注処理・管理ができるおすすめツール・システム

ここから具体的に、ツールやシステムを使っての業務の効率化におすすめのサービスをご紹介します。

CROSS MALL


ネットショップの受注時に生じる煩雑な確認作業を自動化し、ミスの抑制に役立つサービスです。CROSS MALLでは複数ある注文に対し、条件に応じて自動的にステータスの割り振りを行います。たとえば注文時のコメントが書き込まれていたり、あるいは注文者の情報に不備がある注文には自動的に「要確認・修正」のステータスが振られます。従来、注文内容は1件ずつ担当者が確認し、対応の必要のある注文を仕分けステータスの管理をしていましたが、その作業が自動化されることで大幅な業務の効率化が可能です。

また、ある程度マニュアル化されている対応方法はCROSS MALLに設定すれば、ルーティン作業の自動化ができます。楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonの三大モールに対応しており、自社カートのECサイトでも導入できます。




助ネコ


助ネコは株式会社アクアリーフが提供するネットショップ向け多店舗一元管理システム。「パートさんでも使いこなせる」をポリシーとし、シンプルで見やすい管理画面になっている。メールの一括送信やリピーター判別機能、送り状発行機能などを備えており、工数削減と顧客満足度アップを実現できる。親切で礼儀正しく、フレンドリーなまごころサポートで安心して利用できるのも魅力。



GoQSystem(ごくーシステム)


GoQSystemは株式会社GoQSystemが提供するクラウド型受注・商品・在庫管理システム。直感的に操作できる機能を多数盛り込んでおり、複数のネットショップ運営の受注・商品・在庫・売上を一括管理できるようになっている。配送伝票の作成を自動化や送信メール履歴・対応履歴・購入履歴の管理によって問い合わせにも即時対応が可能だ。利用環境に合わせて選択できる料金プランが設定されており、各店舗の状況に合わせて手軽に導入できる。



NEXT ENGINE(ネクストエンジン)


「NEXT ENGINE(ネクストエンジン)」はNE株式会社が提供する一元管理システムです。もともと、Hamee株式会社がECを運営する中で、「もっと業務を楽しくしたい」という声から生まれました。複数のネットショップを一元管理でき、受注・在庫・商品の業務の自動化・効率化を実現します。



アシスト店長


アシスト店長は株式会社ネットショップ支援室が提供する一元管理システムです。アシスト店長は、受注・在庫情報の管理による”作業時間短縮”と顧客情報や分析、メール配信機能を活用したLTVの最大化による”売上アップ”の双方を得意としています。そのため複数店舗の運営効率化と、リピート率、引き上げ率アップ施策、人的ミスの削減を担うことができ、”一気通貫”システムと呼ぶことも可能です。また各種カートや送り状、後払い決済サービスなどとの外部連携も進んでいます。



通販する蔵


通販する蔵は株式会社ソフテルが提供する統合ASPサービスです。複数ショップの一元管理や配送システムとの連携、売上分析などを標準機能として備え、さらにオプション機能としては、メルマガの送信や、在庫の自動連携、商品管理の一元化などが用意されてます。ボタン一つで受注データの処理が可能な機能や、楽天WEBASPにより、自動ポイント承認やクレジット処理ができることなどが特徴といえるでしょう。



まとまるEC店長


まとまるEC店長は、株式会社ブランジスタが提供する複数ECサイトの一元管理システムです。商品データを各モールの仕様に自動変換、登録する「商品管理機能」や注文メールを自動取り込みし、管理画面で注文状況を確認できるようにする「受注管理機能」、複数モールの在庫を自動的に連携更新する「在庫管理機能」を備えており、サイト運営コストの削減と新たな販売機会の創出ができる点が魅力です。





フルフィルメントサービスのおすすめ代行会社

受注から決済、ピッキング、配送までの一連の業務を受託してくれるフルフィルメントサービスで、代表的な企業を紹介します。

株式会社エスプールロジスティクス


エスプールロジスティクスは、都内から千葉にかけて6拠点をかまえ、受注代行業務を行っている会社です。物流のIOTや越境ECのサポートサービスなども提供しています。エスプールロジスティクスのフルフィルメントサービスでは、在庫管理・受注処理・入金管理・問い合わせやキャンセルへの対応といった業務の委託が可能です。受注後の流れを一貫して専門スタッフが行うため、スピード感のある処理が可能であり、顧客満足度上昇に期待できます。

株式会社関通


関西、関東それぞれに拠点をもつ物流サービス企業の関通では、ECサイトの受注管理代行サービスが提供されています。受注管理の月間処理数が10万件以上と、豊富な実績があります。モールサイトから自社ECまで幅広いECシステムに対応しており、独自開発の自動化ノウハウやチェックリストシステムの採用により効率的な受注処理フローを実現しています。とくにこのチェックリストシステムに強みを持っていて、徹底したチェック体制によってミス率を0.008%に抑えるなど、安心して業務を任せられる点が特徴です。

株式会社アプロ総研


12年つづくECサイト運営のサポート会社です。大阪に本社、東京に支社を持っています。アプロ総研の受注処理代行の強みは、長年にわたりあらゆる商材のECサイトの支援をしてきた実績とノウハウです。また、プライバシーマークを取得し個人情報管理に配慮をしている点、いち顧客に対して3~4人のチーム体制をとる手厚いサポート力などもメリットとして謳われています。問い合わせからサービスの利用開始まで最短2週間というスピード感も目立った特徴といえるでしょう。

まとめ

今回は、受注処理業務の効率化に役立つ情報をご紹介しました。受注処理は販売活動において欠かすことのできない、中心的な仕事です。だからこそ、そこで発生する業務のムダや煩雑さを解消できれば、日々の運営そのものがよりスムーズになるはずです。ぜひご紹介したような方法を用い、業務の改善に役立ててみてください。



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