商品データを管理するために重要なポイントとは?PIM(商品情報管理)を利用するメリット

ECのミカタ編集部

商品データを管理するために重要なポイントとは?PIM(商品情報管理)を利用するメリット

取り扱う商品の種類や数が増えるにつれ、複雑になる商品データの管理。「システムを連携させ、効率のよいデータ管理を行いたい」「商品データを活かしたマーケティングを行いたい」と考える担当者もいるのではないだろうか。

今回は、商品データの管理で挙げられる課題を振り返るとともに、PIM(商品情報管理)の概要や導入のメリットを紹介していく。

目次

●商品データ管理における課題
●PIM(商品情報管理)とは?
●PIM(商品情報管理)のメリット
●PIM(商品情報管理)を導入する際の注意点
●まとめ

商品データ管理における課題

「商品データ」には、以下の情報が該当する。

・商品名、型番
・価格
・販売地域
・スペック
・原産地
・適合規格
・商品説明
・画像、動画
・マニュアル
・オプション
・後継商品

これらの情報を一元管理していない場合、1つの情報を修正するたびにいくつものシステムを行き来する手間や時間が発生する他、入力ミスによるヒューマンエラーが懸念される。

また、表計算ソフトで作成したデータをシステムで活用する際には、登録用のフォーマットに変換する必要もある。部署ごとに独自のフォーマットを使用している場合、変換ルールの作成やデータの最適化にも時間を要するだろう。

このように商品データの管理に時間を要すると、「正確な情報を把握できない」「最新情報をすぐにアップデートできない」「顧客からの問い合わせに対応できない」といった問題が生じ、顧客からの信頼を失うことにもつながりかねない。そのような際に便利なのが、「PIM(商品情報管理)」だ。


PIM(商品情報管理)とは?

PIMとは、「Product Information Management(プロダクトインフォメーションマネジメント)」の頭文字をとった言葉で、日本では「商品情報管理」と訳される。商品データを一元管理し、さまざまなチャネルやシステムと連携できることが特徴だ。まずは、基本的な機能と、商品データを管理するまでの流れをおさえよう。

PIM(商品情報管理)の基本的な機能


PIM(商品情報管理)に搭載されている機能はシステムや契約プランなどによって異なる。一般的な機能は以下の通りだ。

・データモデル機能
・整合性チェック
・管理GUI
・インターフェース機能
・承認フローシステム
・グローバル対応機能

PIM(商品情報管理)で商品データを管理するまでの流れ


PIM(商品情報管理)で、商品データを管理するまでの流れは、以下の通り。
①各部署でどのように商品データを管理しているのかを把握する
②属性名の名寄せとデータ型を決定する
③管理する階層を検討する

まずは、各部署の管理状況を把握する。次に、同じ属性であっても部署ごとに異なる名称で管理されている可能性があるため、名寄せをして似た属性が多数存在することを防ぐ。データ型についても、数字にするのか、文字列にするのかをきちんと検討・定義しよう。属性の定義が完了したら、その属性をどの階層で管理するのかを決定し、共通の属性を上位層で一元管理できるようにする。管理ができる仕組みが整ったら、商品データをマルチチャンネルに連携し、活用するという流れだ。


PIM(商品情報管理)のメリット

PIM(商品情報管理)を利用して商品データを管理することには、どのようなメリットがあるのだろうか。ここでは、PIM(商品情報管理)活用のメリットを紹介する。

商品データを一元管理できる


PIM(商品情報管理)の最大のメリットは、商品データを一元管理できることだ。一元管理によって最新の情報がスムーズに共有・アップデートされるため、価格改定などで情報が変更されても、PIMを更新するだけで自社サイトの他、Webカタログやパンフレットなどの連携チャネルの修正をすぐに行うことができる。「業務の効率化」の他、「商品情報の充実化」「ヒューマンエラーの防止」「商品情報不整合の防止」「属人化の解消」といった効果も期待できるだろう。

さまざまなシステムと連携できる


PIM(商品情報管理)はさまざまなシステムやアプリケーションと連携できるため、プロモーションやマーケティングにも効果的だ。例として、CRM(顧客管理システム)やERPと連携して顧客データを集約し、顧客プロファイルを作成すれば、それに基づいたパーソナライズなキャンペーンなどを行うことができるだろう。

データドリブンを実現できる


データドリブンとは、観や経験などの不確かなものではなく、データに基づいたビジネスを実践しようとする考え方のこと。例として、PIM(商品情報管理)を活用して自社の在庫や顧客の購入サイクルなどを可視化できれば、在庫管理を最適化でき、余剰在庫を削減できるなどの効果がある。データに基づいた経営を行うためにはデータ管理がきちんとされていることが前提となるため、PIMは必要不可欠な要素だと言えるだろう。


PIM(商品情報管理)を導入する際の注意点

PIM(商品情報管理)の利用を検討する際には、あらかじめ導入の目的を明確にしておくことが重要だ。目的を念頭に置いたうえで、「標準機能」や「連携できるチャネル、システム」「料金」を比較し、自社にあったものを選ぼう。

導入決定後には「分類や階層の定義」「運用ルールの決定」「運用マニュアルの作成」などの業務も発生するため、十分なスケジュールと人員を確保できるようにもしておこう。


まとめ

商品データを一元管理できるPIM(商品情報管理)を活用することには、「業務の効率化」や「ヒューマンエラーの防止」といったメリットがある。さまざまなシステムやチャネルと連携させることで効果的なマーケティングやプロモーションを行えるため、業績の向上も期待できるだろう。商品データの管理を行うことで顧客のニーズを把握し、企業戦略に活かすためにも、PIM(商品情報管理)の導入を検討してみてはいかがだろうか。


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