日本代表「アニメーション」文化を世界に発信 3社が新会社
クールジャパン推進の一つとして
株式会社バンダイナムコホールディングス、株式会社アサツー ディ・ケイ、株式会社アニプレックスの3社は、正規版日本アニメコンテンツの海外向け動画配信やアニメ関連商品を取り扱うECサイトを展開する新会社「株式会社アニメコンソーシアムジャパン」を2014年11月7日付けで設立した。
設立後は、日本のアニメコンテンツ動画配信を行うDAISUKI株式会社と事業統合を行い、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)からの出資を受け2015年4月より本格的に事業を開始する予定だ。
クールジャパン機構は2013年11月に設立された官民ファンド。自動車、家電、電子機器等の従来型産業に加え、「衣・食・住」や「アニメ・ドラマ・音楽」等のコンテンツ、日本の文化やライフスタイルの魅力をクールジャパンとして事業化し、海外需要の獲得につなげるため、メディア・コンテンツ、食・サービス、ファッション・ライフスタイルをはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を実施している。
クールジャパン機構は、海外拠点や海外連携先がない、金融機関からの資金調達が困難等の理由により、海外展開が困難な企業が多いこと。支援策を講じ成果が出ているものがある一方で、継続的なビジネス展開をしているケースが少ないことを現状と課題としている。
これら資金不足、拠点不足、戦略不足を国内企業が抱えるボトルネックとし、対応策として国からリスクマネーの供給や海外ビジネスモデルの構築、海外展開を実行できる人材育成に寄与して日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援、促進を目指す。
昨年には電通や在京4局が共同出資し日本コンテンツの専門チャンネル「Hello JAPAN」を立ち上げ、インドネシアの子供たちに「仮面ライダー」という新たなヒーローが加わったことを報告している。
最新アニメをサイマル配信
今回設立されるアニメコンソシアムジャパンは新作アニメのサイマル配信(日本と時差無しで配信)や過去作品の配信を多言語で提供する。また、アニメコンテンツの関連商品やデジタルコンテンツを扱うECサイトの運営を行うという。
日本のアニメの人気は、関連した国際イベントなどが世界中で行われニュースなどで目にする機会も多くなったが、新会社の設立で更なるアニメファンと関連商品の販路拡大を狙う。また、正規作品のサイマル配信を実現することで、横行する海賊版を撲滅するという狙いもあるだろう。
同社の社長には機動警察パトレイバーなど、多くのアニメビジネスに関わってきたバンダイナムコゲームス副社長の鵜之澤伸氏が兼務する。
夏にはドラえもんがアメリカに渡り、好評を得ているニュースも記憶に新しい。日本の最新アニメのサイマル配信で世界に更なるアニメブームを巻き起こせるか、期待したい。
-編集部-