【Amazon】梱包の簡素化を拡大 梱包資材削減と開封しやすさを両立

ECのミカタ編集部

アマゾンジャパン(所在地:東京都目黒区、以下「Amazon」または「同社」)は、梱包資材の削減とより良い顧客体験の提供を目的に、梱包の簡素化を拡大しましたことを公表した。

2040年までにネットゼロカーボンへ

Amazonは、梱包資材の削減とより良い顧客体験の提供を目的に、梱包の簡素化を拡大した。同社は、今後も紙袋での配送やAmazonによる追加の梱包を省き、メーカーの梱包による配送を拡大していくとしている。同時に梱包の簡素化により、梱包資材を削減するとともに、購入者による梱包の開封やその処理による手間を減らす方針とのことだ。

Amazonは梱包について、商品の保護、リサイクルのしやすさ、そして資材の削減が重要であるとしている。すべてリサイクル可能な梱包材の開発や、資材の使用をさらに抑えるなど、Amazonによれば梱包の削減に向けたイノベーションを続けていくと意気込みを見せている。

Amazonは2015年から、出荷時の梱包重量を38%、梱包資材を150万トン以上削減した。その他、AmazonとGlobal Optimismは2019年、パリ協定よりも10年早い、2040年までにネットゼロカーボン(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)の達成を約束する「The Climate Pledge(気候変動対策に関する誓約)」を共同で立ち上げている。

商品を保護しつつ梱包材削減に向け工夫

Amazonは梱包の選定に機械学習を活用し、商品のサイズに適した段ボール製の箱や封筒等を使用することで、商品を保護しつつ、梱包を削減してきた。そして今回、一部の物流施設に専用のオペレーションを追加し、段ボール製の箱や封筒等で出荷されていた日用品など、一部商品を対象に紙袋での配送を開始した。このオペレーションは、商品を保護しつつ梱包資材の削減ができるよう工夫されており、商品保護の観点から、ギフトや危険物、壊れやすいもの、液体は、紙袋での配送の対象にはならない。

さらにAmazonは、メーカーの梱包のまま配送する商品も拡大した。これまでも大型・中型商品の一部はメーカーの梱包のまま配送していたが、一部の小型商品等もメーカーの梱包のままで配送することが可能となった。これは紙袋による配送と同様、専用のオペレーションを経て出荷することで実現している。壊れやすいものや危険物、散乱しやすいもの、メディア(本やCD等)、ギフトやコレクター向け商品、そして購入者のプライバシーに関わる商品は、メーカー梱包のままでの配送の対象にはならないとしている。なお、今回発表された取り組みは、Amazonの独自配送網のみでの取り扱いとなる。

地球環境のために持続可能な事業を構築

アマゾンジャパン合同会社オペレーション技術統括本部長の渡辺宏聡氏は次のように述べている。

「Amazonにとって、梱包資材の削減とお客様により良い顧客体験を提供することは、取り組むべき最優先事項です。Amazonは今後もさらなる投資と努力により、梱包の簡素化を進めていきます。Amazonは地球上で最もお客様を大切にする企業になることを目指し、これからもお客様、そして地球環境のために持続可能な事業を構築していきます」

ECをはじめとした全ての企業に投げかけられている持続可能な社会実現という課題。Amazonは世界最大の再生可能エネルギーの購入企業であり、当初の目標である2030年よりも5年早く、2025年までに自社の事業を100%再生可能エネルギーで運営する取り組みを進めてきた。そのひとつとなる梱包材の簡素化の拡大によって、同社が設定する2040年までにネットゼロカーボン達成へ向けた道筋がさらに確かなものへと近づくことになりそうだ。

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