Web上で開催される新しい同人音楽コミケ「APOLLO」
11月26日のよるから3日限定のイベント
ピクシブ株式会社は、同人音楽超まとめの企画協力のもと、11月26日の夜からの3日間、インターネット上での同人音楽作品(CD、ダウンロード作品等)を頒布する即売会イベント「APOLLO」を開催する。
「APOLLO」は、Web上で開催する同人音楽作品(CD等物販、デジタルデータ両方)の即売会イベントとしている。停滞気味な音楽シーン全体の中でなお活発な「同人音楽」に着目し、対面で作品をやりとりする同人音楽即売会、いわゆるコミケの音楽版をネット上で実現するという「BOOTH」のサブプロジェクトだ。
「BOOTH」は「pixiv」と連携した“創作活動がより楽しくなる”ネットショップを無料で作成できるサービスだ。商品登録数は無制限で初期費用、月額使用料、販売手数料は無料。ショップ機能は物販、デジタルコンテンツ共に対応し、クレジットカード決済、銀行決済、コンビニエンスストア決済に対応している。
同サイトでは、神戸電子専門学校や京都精華大学とコラボレーションし、学校専用ページを開設し学生クリエイターの支援プロジェクトをスタートするなど、精力的にクリエイターの支援・作品販売につなげる機会を設けている。
企画協力を行う「同人音楽超まとめ」によると、今回の開催される「APOLLO」は「3日間だけその場で買える音楽サークル大紹介サービス」だと説明している。自分の知らないサークルが沢山並び、視聴が容易で、その場で購入できる、そのような場の提案にイラストだけでなく音楽的サービスにも手を入れたいと考えていた「pixiv」が協力したというわけだ。
新しい同人音楽即売会の形となるか
24時間365日の運営が可能なWeb上で、あえて3日間の期限を設けイベントという枠組みとしたことでコミケのようなリアルタイムなイベント感を演出。実世界の同人即売会での試読・視聴の困難さ(列の邪魔になったり、視聴して買わない気まずさなど)を気にせず世界中から参加でき、気に入ったものだけを購入可能というのはWebならではの視聴力を活かした新しい同人音楽即売会の形、コミケのマルチチャネル化と言える。
一部のコアなユーザーだけでなく一般ユーザーにも様々な音楽に触れる機会や環境を作っていける場として、音楽への熱が増してきている同人音楽業界の担う部分は大きく期待もしてしまう。世界のCD売上衰退に大きく影響したiTunesの目玉機能の一つが、全曲視聴可能であったように、必然的に時間を要する音楽の視聴とECストアは相性がとても良い。ECの活用で楽曲の販売機会が増えることで、実力あるアーティストが次々と登場してくれれば、国内音楽シーンに新たな盛り上がりを生むことは言うまでもなく、業界やサービスの発展に大きく影響するだろう。
-編集部-