食べチョクとは?出品方法や料金、登録可能な生産物と利用する際の注意点

ECのミカタ編集部

食べチョクとは?出品方法や料金、登録可能な生産物と利用する際の注意点

食べチョクとは、消費者と直接つながれる産直通販サイトだ。生産者のなかには、食べチョクを活用して販路を拡大したいと考える人もいるだろう。今回は、食べチョクの概要や出品方法、登録可能な生産物の種類などを紹介する。最後に、食べチョクを利用する際の注意点も紹介するので、出品を検討する際の参考にしてほしい。

目次

●食べチョクとは、日本最大のオンライン直売所
●食べチョクへの出品方法や料金内容
●登録可能な生産物とその基準
●食べチョクを利用する上での注意点
●まとめ

食べチョクとは、日本最大のオンライン直売所

まずは、食べチョクについてサービスの概要や特徴を確認していこう。

サービスの概要


食べチョクとは、株式会社ビビッドガーデンが提供する、生産者が作った食材などを直接消費者へ発送するWeb版の直売所だ。サービス内容としては、生産者が消費者へ直接販売できるプラットフォームを運営している。具体的には、生産者会員が自身の作った商品を食べチョクに出品し、購入会員(消費者)がその商品を直接購入できる場所である。

運営元である株式会社ビビッドガーデンは、「生産者の”こだわり”が正当に評価される世界へ」をビジョンに掲げ、こだわりをもって栽培や漁を行う規模の小さい生産者も、きちんと利益を得られる社会を目指している。

特徴


食べチョクは、2017年4月に正式リリースを行ってから約5年で利用ユーザーが80万人を超え、利用率や認知度が非常に高いECサイトだ。食べチョクは、生産者と消費者のつながりを大事にしているため、サイトを通して購入者から直接喜びの声が届くことも魅力の一つだ。オンラインでありながら、実際の反応を感じ取れることは生産者にとってやりがいにもつながるだろう。

また、販売時にトラブルがあった際は、食べチョクスタッフが必ず仲介するため安心した取引を実現できる。新しく登録した生産者向けに実施される「初心者向けの勉強会」や「ノウハウ共有会」は初めてEC出品を行う生産者にとっては心強いシステムだろう。ほかにも、自然災害や市場価格の暴落、新型コロナウイルスの影響などに対応した災害支援も実施している。


食べチョクへの出品方法や料金内容

ここからは、食べチョクへの具体的な出品方法や利用料金について解説する。

出品方法


食べチョクへの出品に向けたステップは3つとなり、詳しい内容は以下の通りだ。

ステップ1、出品申請フォームから申請
申請フォームは、生産者の氏名(食べチョク上に表示される)、メールアドレス、食べチョク出品にあたっての同意事項などの記載が必須だ。申請フォームには、生産者向けの利用規約以外にも、サービス紹介、出品する品目に応じた基準と必要な書類も掲載されている。申請フォームを送る前に、一度目を通しておくと利用開始がスムーズに進むだろう。

ステップ2、食べチョクスタッフからの審査結果の連絡
申請フォームの内容をもとに、1~3営業日を目途に事務局側から出品事項の確認や提出書類の依頼が届く。

なお、食べチョクでは、出品審査に以下の3つの項目を挙げている。

・国内で生産されている商品
・自身が責任をもって販売する生産者
・趣味ではなく、事業として生産を行っている生産者

審査時には、3つの条件を満たすことがわかる書類の提示が発生するため、事務局の指示に応じて書類の提出を進めよう。

ステップ3、審査通過後に自身の商品のページ作成
審査に通過したら、自身が出品したい食材のページをスマホやパソコンから作成する。具体的には、商品名や商品の内容、発送日、価格などの基本情報が挙げられる。商品の写真は、複数掲載することで商品の内容が把握しやすくなるだろう。登録後はいつでも出品が可能なため、販売したいときに販売したい分だけという対応も可能だ。

なお、パソコン操作が苦手な人に向けては、運営側が商品ページ作成の代行入力サービスに対応している。

ご近所出品


食べチョクでは、「高齢でパソコンの扱いが難しい」場合や「単品栽培だけど販売機会を増やしたい」というケースに対応できるように、ご近所出品という出品方法もある。ご近所出品とは、複数の生産者がグループとなり、一つの商品として出品できるシステムだ。個人では出品が難しいと感じる方におすすめの出品方法と言える。

出品時の料金内容と配送


食べチョクへの出品の料金内容は以下の通りだ。

・初期登録費用や月額費用のほか、決済や振込みにかかる費用は無料
・販売価格の設定は自由
・利用料手数料は、顧客支払額の19.7%(手数料率は、プランや商品価格によって異なる)
なお、手数料には、トラブル時の仲介対応や災害時のサポート対応、販売アドバイスや勉強会などのサポートが全て含まれる。

例えば、顧客に2,000円のトマトを販売した場合、生産者への支払は手数料の19.7%を引いた1,606円となる。

食べチョクでは、配送にかかせない物流をヤマト運輸と提携している。ヤマト運輸連携便を活用すると、運営側が送料の支払いに対応し、伝票印字も不要のため簡単に出荷ができる。お得な送料で配送が実現できるため、利用手数料を抑えることも可能だ。利用する場合には、事前に事務局を通して申込みを済ませておく必要がある。

なお、ヤマト運輸以外の配送業者も選択できる。しかし、生産者側が送料を支払うことや伝票の宛名書き作業が発生するなど、手間や支払いコストの増加があることを覚えておこう。


登録可能な生産物とその基準

食べチョクでは、農作物・畜産物・水産物・酒類・蜂蜜・ジビエ・加工品・花卉(観葉植物)の8つの商品について出品が認められている。

生産物ごとの基準は以下の通りだ。

・農作物
自然環境に配慮し、農薬や化学肥料の使用を削減または管理して栽培された商品のみを取り扱う

・畜産物
極力自然に近い形で飼育された商品のみを取り扱う

・水産物
持続可能な漁業を行う生産者の商品のみを取り扱う

・酒類
基準を満たす原材料を自社で栽培している、もしくは契約農家等の仕入れ先が分かる生産者の商品のみを取り扱う

・蜂蜜
こだわりを持って自身で採取している商品のみを取り扱う

・ジビエ
基準を満たす衛生管理を行っている商品のみを取り扱う

・加工品
基準を満たす衛生管理を行っている商品のみを取り扱う

・花卉(観葉植物)
自然干渉に配慮し、農薬や化学肥料の使用を節減または管理して栽培された商品のみを取り扱う

なお、それぞれの基準を判断するために、商品ごとに出品審査項目が定められている。扱う商品によっては、生産や販売する際に必要となる資格を明記した書類の提出が求められる。詳しい内容は、申請フォームの「品目の出品基準」や「出品するにあたり必要な書類の内容」を確認しよう。


食べチョクを利用する上での注意点

最後に、食べチョクを利用するにあたり知っておきたい注意点を紹介する。

事務局からの連絡には延滞なく対応


食べチョクでは、事務局からの連絡には延滞なく対応することを遵守している。もし、生産者会員が14日間を経過しても事務局からの連絡に応答せず、サービスを提供する上で必要な業務を遂行できないと判断された場合には、当該生産者会員に対する登録の取り消しなどが行われるため、遅れることがないように対応しよう。

顧客との直接取引は禁止


また、食べチョクを通してつながった消費者との直接の取引は禁止だ。そのため、食べチョクのサイト上や、商品に同封するリーフレットなどに、他サイトのリンクや、直接取引での価格を記入しないように注意喚起をしている。固定費を取らず、手数料のみの運営の継続は直接取引禁止で成立しているため、きちんとした対応に努めていこう。

(参考:株式会社ビビッドガーデン『食べチョク』

まとめ

生産者と消費者が直接つながる直販のプラットフォームである「食べチョク」。これまでの既存の物流では、経営が成り立たず課題を抱えている生産者もいるだろう。食べチョクはこだわりを持った生産者がきちんと評価されるために、生産者の「パートナー」として料金体制以外にも、充実した運営サポートを整えている。今回紹介した内容を参考に、食べチョクへの出品を検討してみてはいかがだろうか。


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