中国アリババ「独身の日」特売日 順調に進むセールと伸びる売上

11日セール開始より1時間で売上約20億ドル突破

昨日弊誌内で紹介したニュースで、中国政府の行っているAPEC中の大規模交通規制が、11月11日の「独身の日」とぶつかり影響が出るというものがあった。

参考記事
・アリババ書き入れ時の「独身の日」APEC中の交通規制と重なり影響?
http://ecnomikata.com/ecnews/detail.php?id=3748

交通規制による物流の遅れなどが懸念され、会長の馬雲(ジャック・マー)氏が売上に影響出るのではとコメントをしていた。
ユーザー心理としては、配送が遅れることよりも割引セールの利用の方が大事、もしくは、多少到着が遅れてもセールで買い物がしたい、というような考えが働き「買い」に走り、本当のしわ寄せを食らうのは業務量の増大にも関わらず捌きが間に合わない物流配送業者なのでは、というものであった。

本日、アリババは「独身の日」セール真っ最中。ロイターの報道によると、シングルデーショッピングフェスティバルの開始から1時間12秒の時点で20億ドル相当の商品が販売されたことがわかっている。そのうち10億ドルは、セール開始よりわずか18分間の取引額であり、開始直後に爆発的に伸びたとされている。
昨年2013年の「独身の日」セールでは、半日の取引額が31億ドルを超えており、本年度の勢いは記録更新の兆しがある。

「独身の日」セールはアリババ曰く「世界最大の24時間オンラインセール」であり、2009年に27社がアリババのオンライン商店街である「天猫(Tモール)」内にて、売上向上目指し大幅な値引き商戦を開始したのが始まりで、毎年取引額の記録更新を果たしている。
今年度は世界200カ国以上から買い物ができるようになった事に加え、米Amazonの参戦も決まるなど商戦激化が予測されていた。同ロイターの報道によると、「独身の日」セールを控え売上増の期待からか前日の10日にはアリババ株は過去最高値となる117.25ドルを付けたという。

好調な出だしのセール切った2014年独身の日

目下交通規制中の中国だが、物流が滞ることもなんのその、国民はセールを満喫しているようで現在も伸び続けている。となるとやはり、交通規制の一番の被害を被るのは中国国内の物流配送業者であり、爆発的に伸びた注文品の配送を規制が敢行された状況下で行うには、考えられる方法としては人海戦術しかなく、現場作業員の苦悩が想像される。

また、北京市内のAmazon物流スタッフの一部で今月4日よりストライキが発生しており、商品発送に支障が出ているという報道もある。こちらは直接の原因は賃金査定プランに対する不満であるが、運悪く「独身の日」セールと重なってしまっている。Amazonは参入初年度に、交通規制とストライキというダブルパンチを食らったことになり、アリババ以上に悪条件下でのセール展開を余儀なくされている。

いずれにせよ、本場中国でこれほどまでに大きな資金の動く商機となれば、日本国内にも波が押し寄せてくる日も決して遠くはないだろう。
最終的な、アリババ「独身の日」セールでの売上高の報道が待ち遠しい。