1日約120万個の商品が入出荷、Amazon千葉みなとフルフィルメントセンターの秘密に迫る

ECのミカタ編集部

2023年9月21日、Amazon千葉みなとフルフィルメントセンターにて報道関係者向けのツアーが開催された。商品の入荷から出荷までの工程を巡るツアーで今回はその概要をお伝えする。

Amazon Roboticsの導入拠点としては国内最大

Amazon千葉みなとフルフィルメントセンターは、2023年8月に稼働開始した最新の物流施設。延床面積120000㎡(東京ドーム約2.5個分)、商品棚を持ち上げて移動する自走式ロボット「Amazon Robotics」の導入拠点としては国内最大となる。

フルフィルメントセンターでは、販売事業者がAmazonへ商品を出荷してから実際にお客様の元へ届くまでの保管、棚入れ、棚出し、梱包、発送準備をすべて行う。商品在庫数は約1700万個以上、商品の入出荷数はいずれも1日あたり約60万個と多く商品を取り扱っている。

入荷から棚出しまで Amazon Roboticsの導入で翌日配送も可能に

EC事業者がAmazonへ出荷した場合の流れを写真とともに見ていく。

■Amazonへ入荷

商品検品を行う様子(写真提供:Amazon)

1日に約60万個入荷される荷物を手作業で確認し、輸送中の破損がないかひとつひとつチェックを行う。スキャンを行い、商品がシステム上に登録される。

■保管・棚入れ

棚出しの様子(写真提供:Amazon)

約3万台あるポット(棚)に商品を入れていく。以前は商品をスキャンした上で決められた場所に商品を入れていくようにしていたが、システムの導入によりデータ管理が可能に。好きな場所に商品を入れられるようになったという。

また作業効率が落ちないよう作業ペースに応じて大物が釣れる釣りゲームや街を育てるゲームを導入。随所にAmazon側の工夫が見られた。

ポッド(黄色の棚)、ドライブ(青い機械)写真提供:Amazon

ポットに載せられた商品は、約2600台あるドライブ(ロボット)によって棚出しエリアまで自動で運ばれる。

アマゾン合同会社ゼネラルマネージャーの片桐氏は「Amazon Roboticsの導入で迅速な対応ができるだけでなく、サステナビリティにも配慮している。ロボットが動く場所は人がほぼ入らないため、電気を消して稼働も可能だ」と述べた。

なおアルコール類や液体、ガラスは破損する恐れがあるため手作業にて固定棚に保管される。

Amazon Roboticsと人間の共存でEC業界を支える

片桐氏は「Amazon Roboticsと人間が共存し、お客様の元へ安全で迅速に荷物をお届けできたら」と語っている。2023年9月14日に発表された仕分け拠点「ソートセンター」(※1)については、配送先によって既存のAmazonロジティクスやパートナー配送会社とともに活用していくという。10月14日、15日は日本初となるプライム感謝祭(※2)も間近に迫る中、安心かつ迅速に対応するAmazonの努力が垣間見えた。

※1関連記事:Amazon、日本初の仕分け拠点新設で1日最大75万個の商品仕分けが可能に
※2関連記事:Amazonが日本初となる「プライム感謝祭」を実施 10月14日〜15日で会員限定のセールイベントを開催


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