メルカリがリユース人気カテゴリーにおける消費動向調査を発表 買い替え、購入頻度増加などポジティブな影響が明らかに
メルカリ総合研究所(運営:メルカリ)は、「リユース人気カテゴリーにおける消費動向調査」を実施、結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
サマリー
本調査は、「フリマサービスが人々の消費行動に与える影響」「拡大傾向にある推し活、ファッション、家電カテゴリーと消費の関連性」「拡大カテゴリーが与える変化」などに着目して実施された。
全体の結果については、以下の通りとなる。
◆フリマサービスが消費へのハードルを下げ、買い替え・購入を促進
◆推し活(エンタメ・ホビー)で半数以上(55.2%)、ファッションで3割以上(34.5%)、家電でも3割以上(32.5%)が、フリマサービスで売る選択肢があることで、買い替え・購入をしやすくなった
◆フリマサービスで売却したことがある人の5〜6割以上は、実際の買い替え・購入頻度が増加した
以降で詳細を確認していく。
フリマサービスが消費行動の促進に結びつく
各カテゴリーについてフリマサービスで取引したことがあるかについては、「推し活(50.9%)」「ファッション(33.5%)」「家電(40.6%)」という結果に。
一方、過去フリマサービスを利用したことがある層のみに絞って同じ質問をしたところ、「推し活(67.1%)」「ファッション(62.6%)」「家電(76.5%)」では取引を行ったことがあると回答。
それぞれのカテゴリーはフリマサービス利用者にとって、サービス利用の主要な利用例となっていることが分かるだろう。
「フリマサービスで売れることで、買い替え・購入をしやすくなったと感じるか」については、「推し活(55.2%)」「ファッション(34.5%)」「家電(32.5%)」と、フリマサービスが一定の層の買い替え・購入意欲を促進していることが読み取れる結果に。
実際、フリマサービスで売却したことがある人の5〜6割は、それぞれのカテゴリーにおいて買い替え・購入頻度が増加したと回答。意欲だけでなく、消費行動の促進に結びついているという結果になったといえるだろう。
各カテゴリーにてフリマ利用者が多い傾向が判明
「推し活」「ファッション」「家電」それぞれにおけるフリマサービスとの関連性については、以下の図表の通りとなる。それぞれでフリマ利用者の割合が多い傾向が見受けられ、消費行動の一部として無視できない存在になっているといえるだろう。
◆推し活
◆ファッション
◆家電
リユース市場の重要性は今後も増していく
2023年8月、経済産業省が公表した調査(※1)によると、リユース業界の市場規模は、2025年には3兆5000億円に達すると予測されており、昨今のSDGsの達成に向けた取り組みの拡大など、社会課題の解決に向けた意識の高まりも背景に、リユース利用人口は今後も拡大していくとみられている。
そうした中、「推し活」、「ファッション」、「家電」カテゴリーは拡大傾向が顕著であり、本調査によってフリマサービスが買い替え、購入を促進していることが判明したといえるだろう。また、メルカリ総合研究所が2023年8月に実施した「世代別の消費行動と資産認識」に関する調査(※2)では、Z世代の半数が「自身の持ち物を売り、新たな買い物を楽しむ」という消費行動が明らかになっている。
他カテゴリーにも同様の動きが波及していくことも考えられ、今後より一層フリマサービスの重要性は増していくかもしれない。新たな消費行動が生まれる可能性の高い、リユース市場の動向に注目だ。
※1:経済産業省(2023年8月)「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
※2:メルカリ総合研究所(2023年8月)「『世代別の消費行動と資産認識』に関する調査」
調査概要
◆調査時期:2023年10月21日~10月23日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査対象:全国、18〜57歳、男女600名
◆調査機関:シグナルリサーチ
※グラフ内の数値合計は100%にならない場合あり