楽天の戦略的パートナーとしてOpenAIが参画 2024年以降に最先端AIソリューションを駆使したプラットフォームを提供する
楽天グループ株式会社(以下:楽天)は、OpenAI, L.L.C.(以下:OpenAI)の協力のもと、国内外の消費者や企業に新たなAI体験を提供することを公表した。
2024年以降に本格提供開始
今後、楽天のAI分野における戦略的パートナーとして、OpenAIが参画することとなった。
本コラボレーションの一環として、両社は新しいAIプラットフォーム「Rakuten AI for Business」を2023年11月14日に発表。最先端AIソリューションを駆使し、業務改善や顧客との関係性の強化といった企業活動を支援するAIプラットフォームを、2024年以降に本格的に提供開始するとしている。
様々な企業活動を支援する新しいプラットフォーム
「Rakuten AI for Business」は、営業、マーケティング、カスタマーサポート、オペレーション、戦略策定、システム開発など、様々な企業活動を支援する新しいプラットフォームである。
主な機能としては以下の通りとなる。
◆データ分析やチャート作成など実用的な分析の手助けを行う「Rakuten AI Analyst」
◆効率的により高度な消費者へのサービスを提供できるように手助けする「Rakuten AI Agent」
◆企業のあらゆる資料を分析し必要な情報を提供する「Rakuten AI Librarian」
さらに、スマートフォンやタブレット等のあらゆる端末からアクセスできる、利便性の高いインターフェースを提供。楽天の通信網やクラウド技術を備えたデータセンターにおいて、エンドツーエンドでの安全なネットワーク環境で機密データを管理するとしている。
さらに便利で快適な社会を実現する
今回の取り組みに対して、両企業は以下のようにコメントしている。
◆楽天:CDO(Chief Data Officer)ティン・ツァイ氏
「『Rakuten AI for Business』に対して私たちは、AI技術を通じて人類の可能性を拡張し企業の生産性を高め、これまでよりもさらに便利で快適な社会を実現するというビジョンを掲げています。生成AI技術の先駆者であるOpenAIとの協業を通じて、最先端のイノベーションをもたらす可能性があることを期待しています」。
◆OpenAI:COO(Chief Operating Officer)ブライド・ライトキャップ氏
「私たちは楽天と戦略的なパートナーとなることで、日本の人々にAIの最先端技術を用いた新たなインターネット体験を届けるとともに、ビジネスパートナーにとって意義のあるソリューションを提供することを目指します」。
AI技術がEC全体の発展に貢献するか
楽天は、国内外で約17億のユーザーを有しており、Eコマース、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など様々なサービスを提供し、独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成している。
一方、OpenAIは生成AIの「ChatGPT」など、AIの研究と開発を担う企業として多くの消費者や企業にAIの最先端技術をもたらすことに貢献している。
AI技術は現在急速に進歩しており、既に我々の生活に欠かせない存在になっている。楽天とOpenAIが提供する「Rakuten AI for Business」の登場は、その流れをより一層加速させることが考えられるだろう。
AIの活躍は人手不足の解消、販路拡大、顧客満足度の向上などあらゆる範囲に対応し、EC全体の発展に貢献することが期待される。「Rakuten AI for Business」の提供は2024年以降ということで、今後の情報に注目したい。