三菱食品が「クラシル」を運営するdelyと業務提携 全国4500店舗に展開するデジタルサイネージを順次リブランディングする
三菱食品株式会社(以下:三菱食品)は、レシピ動画サービス「クラシル」および買い物サポートアプリ「クラシルリワード」を運営するdely株式会社(以下:dely)と業務提携に関する覚書を締結した。
デジタルサイネージ「クラシルTV」を全国に展開
今後、両社はそれぞれのアセットを活かし、メーカーおよび小売業の売上拡大に寄与するソリューションの開発・提供を実施する。新たな提供サービスとして、デジタルサイネージ「クラシルTV」を全国に展開する。
三菱食品の100%子会社であるリテイルメディアが運営する「デジタルサイネージ」は、スーパーマーケットの生鮮売場を中心にサイネージを設置し、料理動画と広告を配信するサービスだ。現在、全国約140チェーン4500店舗において、約12000台を展開している。
本業務提携に伴い、2024年5月より「クラシル”storeTV”」へサイネージの交換を行うと同時に「クラシル」及び「クラシルリワード」とのシナジー創出を開始するとしている。
小売業、メーカーの売上拡大を支援
今回の業務提携について、三菱食品は以下のようにコメントしている。
「消費者による食品の購買のほとんどは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど、実店舗の店頭(オフライン)で行われています。そのため、マスメディアを中心としたマーケティング施策と店頭での露出が必ずしも適切に連動しておらず、施策効果が最大化されていなかったり、正しい効果計測がなされず、最適でないKPIをもとに施策が立案・実行されているケースが多く存在します。この課題を解決するため、両社の強みを活かした新たなソリューションを提供し、小売業様及びメーカー様の売上拡大を支援することを目指し、本業務提携の締結に至りました」。
顧客データと販促を連動することで高い効果が期待される
「クラシル”storeTV”」は「クラシル」の国内最多のレシピ動画から、各店舗の売場に最適な動画を選択し放映することで、効果的な販促を実現。また、三菱食品の小売業3000社・メーカー6500社との取引を通じて得られる深い生活者理解やデータ、店頭づくりの提案力を売場で活用できる。
本業務提携によって、三菱食品のアセットを活かした売場との連動に加え「クラシル」の国内最多・管理栄養士監修によるレシピコンテンツの配信や、サイネージに埋め込まれたBeaconと「クラシルリワード」の連携により、顧客が購買を検討するタイミングでのキャンペーン告知等を行うことが実現する。
取り組みの第一弾として全国4500店舗でのデジタルサイネージのリブランディングが実施されるが、今後も様々なソリューションの提供を行うとしている。店頭訴求を高めることで、より多くの商品が消費者の目に留まることが期待されるだろう。今後の展開に注目したい。