【出品者向け】Amazonのクーポンにデメリットはある?注意点も解説

ECのミカタ マーケティング部

【出品者向け】Amazonのクーポンにデメリットはある?注意点も解説

Amazonクーポンは、セール時や新商品販売のタイミングなどでうまく活用すると、売上アップや認知度向上につなげられます。しかしAmazonのクーポンには、出品者側のデメリットがいくつかあることを忘れてはいけません。

この記事では、Amazonでクーポンを作成する際のデメリットについて解説しています。さらに発行条件から手数料、注意点などもまとめて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Amazonの運営や代行会社に関して無料相談をしてみる

Amazonのクーポンとは

Amazonのクーポンは、出品者自身が付与したい商品や期間を設定できるセール施策です。クーポンを付与することにより購入のハードルが下がり、利用者が購入を検討する際の後押しになるでしょう。

クーポンプログラムとして、出品者は自らセラーセントラルから作成できます。クーポンタイトルや実施期間の設定やプライム会員限定のクーポン発行など、幅広く利用できます。

ビッグセールでの売上アップや、新商品発売のスタートダッシュなどにも役立てられるため、うまく活用しましょう。

Amazonのクーポンの種類

Amazonのクーポンは、2種類用意されています。

クーポンの種類 概要
指定の金額分の割引が適用されるクーポン(円OFFクーポン) クーポンコードを指定の場所に入力すると、
合計金額からクーポンの金額分が自動的に差し引かれる。
特定の割引率が適用されるクーポン(%OFFクーポン) クーポンコードを指定の場所に入力すると、
合計金額から指定の割引率分の金額分が自動的に差し引かれる。

クーポンコードは、キャンペーンにより異なり、アルファベットや、アルファベットと数字の組み合わせで構成されています。

出典:クーポンについて|Amazon

Amazonのクーポン発行条件

Amazonでのクーポンは、誰でも発行できるわけではありません。以下の3点がクーポン発行の条件です。

  • 出品プランで大口出品を選択していること
  • 出品者評価が存在しないか、3.5以上の出品者評価を獲得していること
  • Amazonでの商品販売が14日以上行われていること

Amazonの出品プランは、小口出品と大口出品に分かれます。それぞれの特徴とおすすめのケースは、以下のとおりです。

出品プラン 特徴 おすすめのケース
小口出品 利用手数料は無料、
商品1点を販売するごとに100円の手数料と販売手数料がかかる。
・毎月の販売数が49点以内
・広告や詳細な出品用ツールが不要
・Amazonに未登録の商品の販売予定がない
大口出品 販売数にかかわらず
毎月4,900円(税抜)と販売手数料で利用できる。
・毎月50点以上商品を販売する
・Amazonカタログに登録がない商品の新規登録、出品の予定がある

以下に示すとおり、それぞれのプランでは利用できる機能が異なります。

出品プランの主な機能 小口出品 大口出品
配送をすべてAmazonに任せる
フィルメント by Amazon(FBA)を利用できる
Amazonのカタログに新商品を追加する
Amazonでまだ販売されていない商品の販売 ×
一括出品 ×
在庫や注文をファイルなどで一括管理 ×
検索結果の上位や商品詳細ページに商品を掲載する ×
広告など売上拡大を目的とした機能の利用 ×
タイムセールなどのイベントに参加 ×

Amazonクーポンで発行したいと考えているなら、大口出品に登録しましょう。

出典:出品プラン|Amazon

あわせて読みたい:
Amazonの出店(出品)方法は?費用やメリット・デメリットも解説

Amazonのクーポンを発行するデメリット

商品の認知度向上や、利用者の獲得推進に効果的なクーポン発行ですが、デメリットがあることを忘れてはいけません。

ここからは、Amazonのクーポンを発行するデメリットをくわしくみていきましょう。

手数料がかかる

利用者がクーポンを使って商品を購入するたび、1枚あたり60円の引換手数料をAmazonに支払う必要があります。クーポンによる割引額に加えて手数料がかかるため、総利益は減少します。

たとえば、2,000円の商品に5%割引クーポンを発行して売れた場合、1回のクーポンでかかる手数料の合計は160円です。100個の商品が売れた場合、16,000円が利益から差し引かれます。

クーポン発行には条件がある

前述のとおり、クーポンを作成するには3つの条件があります。

特に、出品者評価が3.5よりも低い場合、使用できない点には注意が必要です。セラーセントラルから出品者評価を確認できるので、クーポン発行の条件に当てはまっているか確認しましょう。

またクーポンは、発行できる商品が限られています。

クーポンを発行可能な商品の条件
・商品が新品である
・出品者からの出荷か、
フルフィルメント by Amazon(FBA、※1)を利用する商品、
マケプレプライム商品(※2)である
・レビュー件数が0、1~4件あるケースでは評価が2.5以上、
5件を超えるケースでは3.0以上ある
・不快感や嫌悪感を引き起こす不適切な内容が、商品ページに記載されていない

※1:注文の受注、梱包、発送、カスタマーサービス、返品対応のすべてをAmazonが代行するサービス
※2:出品者自身で出荷する商品を、Amazonプライム対象商品として購入者に訴求し、販売できるプログラム

これまで獲得したレビューの件数によって条件が異なるため、クーポンを発行したい商品が当てはまるか確認してみましょう。

出典:
フルフィルメント by Amazon|Amazon
マケプレプライムを始めるには|Amazon

利益率が下がる

クーポンの利用によって利益率は低下します。割引価格で提供すれば、短期的な売上増加は見込めるかもしれません。しかし同時に商品1点あたりの売上は減るため、総利益が低くなる可能性があるのです。

状況によっては赤字になるケースもあるため、クーポンの発行数や設定する割引率は十分に検討してくださいね。

割引率には制限がある

特定の割引率が適用されるクーポンを発行する際は、最低5%、最高50%の範囲内で割引率を決める必要があります。

5%未満の割引をしたい場合は、指定の金額分の割引が適用されるクーポンを作成しましょう。

画像リンクの例 画像リンク

Amazonのクーポン発行がおすすめのケース

クーポンをうまく活用するためには、そもそも自身の商品にクーポンが必要かを見極めることが大切です。

ここからは、Amazonのクーポン発行がおすすめのケースを紹介します。

商品のクリック率が芳しくない場合

クーポンを発行することで、商品のクリック率の上昇が期待できます。

検索結果一覧ページでは、商品説明の下に緑色のクーポンマークが表示されるため、利用者の目に留まりやすくなります。価格面の差別化だけでなく、視覚的な差別化もできるのが、クーポン発行のメリットです。

また、売上数が増えれば、検索結果一覧ページで上位表示される確率も上がります。さらにクーポンはお得に購入できるイメージや、クーポン利用期間は限られているという印象を与えられるため、利用者の購買意欲をかき立てられるでしょう。

短期的に売上を伸ばしたい場合

クーポンの存在は、購入の最後の後押しに用いられることが多いです。期間を決めて短期的に売上を伸ばしたい場合は、クーポン発行を検討しましょう。

新商品を発売した場合

市場での認知度が低く、検索順位も低い新商品は、積極的にクーポンを発行するとよいでしょう。販売数の増加やレビューの獲得に効果的です。

あわせて読みたい:
【徹底解説】Amazon出品 クーポン作成方法と効果的な3つの活用術②【後編】

Amazonのクーポンを発行する際の注意点

Amazonのクーポン発行には条件があるなど、事前に把握しておくポイントがいくつかあります。

ここでは、Amazonクーポン発行時の注意点を紹介します。

クーポン対象外の商品がある

Amazonでは、以下の商品はクーポン設定から除外されています。

  • 中古品やコレクター品、認定再生品
  • ASINが「gl_book」「gl_music」「gl_video_games」「gl_dvd」「gl_digital_software」に属する商品
  • 本やミュージック、ビデオ、DVD
  • デジタルPCソフト
  • 不快感や嫌悪感を与える内容が、商品詳細ページに掲載されている商品

クーポン発行を検討している商品が当てはまっていないか確認しましょう。

予算がオーバーする可能性がある

Amazonのクーポンを発行する際は、予算をオーバーする可能性があることを念頭に置いておきましょう。

Amazonでは、クーポンが予算の80%まで利用されると、クーポンが自動的に表示されなくなり、予算の残高20%が引換手数料に回されるシステムが働いています。

しかし状況によっては、残りの20%で引換手数料をまかなえず、予算をオーバーすることがあるのです。

Amazonは「予算が100万円未満の場合は、支払額が予算を最大15%(またはそれ以上)上回ることが予想される」と述べています。

出典:支払額が予算を上回っているのはなぜですか?|Amazon

規約違反はペナルティの恐れがある

Amazonが定めているクーポン利用規約に違反すると、クーポン利用を中止されるだけでなく、出品停止やアカウント停止などのペナルティを課せられる可能性があります。クーポンを発行する前には、利用規約を読み込みましょう。

出典:Amazonクーポン利用規約|Amazon

画像リンクの例 画像リンク

Amazonのクーポンの発行方法

クーポンの発行方法には、以下の2パターンがあります。

セラーセントラルから入力する 専用テンプレートから一括作成する
1.セラーセントラルトップ>広告>クーポンを選択
2.「新しいクーポンを作成」をクリック
3.対象となる商品を選択し「次へ」をクリック
4.スケジュールや割引設定、予算などを入力
1.セラーセントラルトップ>広告>クーポンを選択
2.「一括作成する」をクリック
3.「テンプレートをダウンロード」をクリック
4.ダウンロードしたテンプレートに必要項目を入力
5.「ファイルを選択」から入力したテンプレートを選択し、
アップロードをクリック

設定画面の画像を交えたくわしいやり方の解説は、以下の記事を参考にしてくださいね。

あわせて読みたい:
【徹底解説】Amazon出品 クーポン作成方法と効果的な3つの活用術①【前編】

出典:クーポンプログラムの紹介|Amazon出品大学

【購入者向け】Amazonのクーポンを使用するデメリットはある?

Amazonでの購入を検討している際にクーポンの表示があると、使っていいのか迷うこともあるかもしれません。しかし購入者側がクーポンを使用するデメリットは基本的にはありません。

ただし、携帯会社のキャリア決済ではクーポンを使用できないケースもあるため、使用前は十分に確認しましょう。

AmazonでのEC運営はプロにサポートしてもらうのがおすすめ◎

Amazonでのクーポン発行には、認知度拡大や短期的な売上アップが期待できる一方で、発行手数料や利益率の減少などのデメリットも考慮する必要があります。また、クーポンを適用する商品の選定や割引率の設定など、考えるべき点が多くあります。

Amazonで利用者を獲得し売上を伸ばしていくには、運営代行サービスに依頼することも検討しましょう。

ECのミカタでは、ECサイトの運営に特化した専門コンシェルジュがヒアリングし、最適な運営代行会社を紹介するサービスを提供しています。

コンシェルジュへの相談や、運営代行会社の紹介は無料です。Amazonへの出品やセール施策に悩んでいる方は、ぜひ相談してくださいね。

Amazonの運営や代行会社に関して無料相談をしてみる


記者プロフィール

ECのミカタ マーケティング部

ECのミカタマーケティング部です。
日々、EC事業者様に役立つノウハウやサービスを模索
しております。こんな、いいサービスがあるよ!などの情報がありましたら
ぜひ、ご連絡下さい!

ECのミカタ マーケティング部 の執筆記事