アリババでの仕入れについて解説。日本からの購入する際の要点とは?

ECのミカタ マーケティング部

アリババでの仕入れについて解説。日本からの購入する際の要点とは?

中国の巨大な卸売ECモールを提供するアリババは、中国商品を安価に大量に仕入れることができるため、仕入れ先として注目度の高い会社です。

この記事では、アリババを利用して中国から日本へ商品を仕入れる際のポイントを解説します。

なお、この記事では2024年8月時点の情報を掲載しています。

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アリババについておさらい

アリババ(Alibaba)は、中国を拠点とする世界的なEC企業です。主にBtoB(企業間取引)を中心にサービスを提供しています。

アリババグループは複数のECプラットフォームを展開しており、代表的なのは以下のサイトです。

名称 特徴
Alibaba.com 世界中の企業が利用するB2B向けのオンラインマーケットプレイスです。
1999年に設立され、主に企業が商品を大量に
仕入れるためのプラットフォームとして機能しています。売り手は世界中の製造業者や卸売業者であり、
バイヤーは小売業者などです。
幅広いカテゴリーの商品が取り扱われており、
多言語対応など、国際的な取引をサポートする仕組みが整っています。
1688 中国国内向けのB2Bオンラインマーケットプレイスです。
中国の中小企業が製品を仕入れる際に使用されており、
主に製造業者や卸売業者が製品を提供しています。
価格が比較的低く設定されているのが特徴です。
天猫(テンマオ、Tmall) Alibabaグループが運営するB2C向けのオンラインショッピングモールです。
Tmallは品質や信頼性の高い商品を提供することで知られており、
国際的なブランドや大手企業が出店しています。
中国国内の消費者を主要なターゲットにしており、
ファッション、家電、日用品、食品など、
さまざまなカテゴリーの商品が揃っています。
淘宝(タオバオ) Alibabaグループが運営するC2CとB2Cのオンラインマーケットプレイスです。
中国国内では最も人気のあるオンラインショッピングサイトで、
個人売買から企業出店まで幅広い取引が行われています。
ユーザーが自分の店舗を開設して商品を販売できるため、
多種多様な商品が揃っており、価格も競争力があります。
AliExpress B2C向けのオンラインショッピングプラットフォームで、
主に国際的な市場を対象としています。
中国の中小企業やメーカーが主に出店しており、
低価格の商品が多く取り扱われています。
世界中の消費者が利用しており、
衣料品、家電、アクセサリー、家庭用品など、
幅広いカテゴリーの商品が揃っています。

「アリババからの仕入れ」と表現するときは、「Alibaba.com」と「1688」からの仕入れのことを指すことが多いようです。

あわせて読みたい:アリババグループ、中国最大の越境ECプラットフォーム「Tmall Global」での出品・販売機会の提供へ

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アリババで商品を仕入れることは可能?

アリババグループのプラットフォームには、多くの工場や卸売業者が出品しているので、大量ロットの商品を安価に仕入れることができます。仕入れ値が抑えられることは、利益率を高める上で大きなメリットです。

仕入れの際にはいくつか注意が必要です。まず、決済方法ですが、サイトや出品者によって異なります。多くのケースでは、Alipay(支付宝)が利用されますが、一部ではPayPalやクレジットカードが利用できる場合もあります。取引前に、サプライヤーが対応している決済方法を確認することが重要です。

また、アリババに出品されている商品の多くは大量生産されているため、品質にばらつきがある場合があります。このため、事前の検品が不可欠です。信頼できるサプライヤーを選ぶためには、商品サンプルを取り寄せるか、第三者の検品サービスを利用すると安心です。

また、海外発送に対応していない場合は、輸送手段を自分で手配するか、代行業者を利用する必要があります。日本への輸入に際しては、関税や輸入手続きなどの規制にも注意が必要です。

FBA(フルフィルメント by Amazon)との連携について

アリババで仕入れた商品をAmazonで販売する際は、FBA(フルフィルメント by Amazon)サービスの利用を検討するとよいでしょう。FBAは、Amazonが商品を保管し、注文が入った際に配送やカスタマーサポートを代行してくれるサービスです。これにより、在庫管理や発送業務の負担を大幅に軽減できます。

アリババから仕入れた商品をFBAに直送することができれば、商品を中国から直接Amazonの倉庫に送ることができ、配送コストを抑えることができます。ただし、FBAに送る商品はAmazonの厳しい品質基準を満たす必要があるので、サプライヤーと十分にコミュニケーションを取り、品質を確認することが不可欠です。

また、FBAを利用することで、ビジネスのスケールを効率的に拡大できますが、初期の準備や手続きが複雑です。調整や物流の手配をしっかり行い、スムーズな運用を目指しましょう。

アリババで商品を仕入れる方法・買い方

今回は、国際的プラットフォームの「Alibaba.com」と、中国国内向けプラットフォームの「1688」を例に紹介します。

Alibaba.comで商品を仕入れる方法・買い方

「Alibaba.com」で商品を仕入れる手順は以下のとおりです。英語対応しているため言語のハードルは低いですが、国際的な取引を行うため、初めて利用する際は手順をしっかり確認して進めましょう。

1)会員登録

まずは、「Alibaba.com」にアクセスし、アカウントを作成しましょう。登録は無料で、ビジネス情報を入力していくとスムーズに進められます。登録後は、売り手と連絡を取るためのチャット機能や商品の検索が利用可能になります。

2)商品の検索

「Alibaba.com」では、キーワード検索やカテゴリー検索を利用して商品を探せます。欲しい商品に関連するキーワードを入力して検索する方法が一般的です。また、詳細なフィルター機能があり、価格帯、供給元の国などで絞り込みができます。

3)商品選定

「Alibaba.com」での仕入れで重要なのは、信頼できるサプライヤーを選ぶことです。商品の価格だけでなく、レビューや取引履歴、レスポンスの速さなどを確認しましょう。

4)サプライヤーとの交渉

商品が決まったら、サプライヤーと交渉を始めます。「Alibaba.com」のチャット機能やメールを使用して、商品の詳細、価格、最小発注数量(MOQ)、納期、送料について交渉します。

5)注文と支払い

交渉がまとまったら、サイト上で注文を確定し、支払いを行います。「Alibaba.com」では、クレジットカードや銀行振込、PayPalなどの支払い方法が利用できます。取引保証サービスを利用すると、支払いを安全に管理することができます。

6)配送手配

注文が確定したら、商品の配送手続きを行います。サプライヤーが提供する国際配送サービスを利用するか、自分で物流業者を手配して日本へ輸入する方法があります。

1688で商品を仕入れる方法・買い方

「1688」で商品を仕入れる手順は以下のとおりです。中国語のサイトなので、最初は難しく感じるかもしれませんが、順を追って進めていけばスムーズに操作できるようになります。

1)会員登録

まず、「1688」にアクセスし、アカウントを作成します。サイトは中国語のみ対応なので、Google翻訳などの翻訳ツールを活用すると登録がスムーズです。個人情報やビジネス情報を入力してアカウントを作成しましょう。

2)商品の検索

サイト内での商品検索方法は主に2つあります。1つは「キーワード検索」、もう1つは「画像検索」です。

3)商品選定

「1688」での仕入れでは、商品選定が非常に重要です。安価な商品が多い反面、粗悪な商品が含まれていることもあるため、慎重に選ぶ必要があります。

商品選定時のポイントとして、検索結果に表示される情報をしっかり確認しましょう。過去30日の売上、リピート率、出店の継続年数、レスポンスの速さなどがアイコンで表示されているため、これらの情報を頼りに信頼できるサプライヤーを選ぶことが大切です。

4)出店者との交渉

WeChatやAliWangWangなどのチャットツールを使って、商品の詳細、価格、最小発注数量(MOQ)、納期などを交渉します。

5)注文と支払い

交渉がまとまったら、サイト上で注文を確定し、支払いを行います。一般的な支払い方法はAlipay(アリペイ)です。

6)配送手配

商品が準備できたら、国内配送先を指定します。日本へ直接発送する場合は、物流業者を通じて国際配送を手配することが一般的です。

アリババからの仕入れ方法は上記のとおりです。基本的な手順はほかのECサイトと似ていますが、国際取引特有の手続きや交渉が必要です。特に、サプライヤーとの交渉や配送手配などは初めての方には難しく感じるかもしれません。

ですので、最初のうちは代行業者を利用してプロセスに慣れることも検討しましょう。

また、中国からの仕入れは輸入に該当するため、輸入規制品や禁止品に該当しないかを確認することが重要です。まずは代行業者にサポートを依頼しながら、プロセスを学んでいくのも1つの方法でしょう。

アリババで商品を仕入れる際の費用

アリババでの商品仕入れにかかる費用について、詳しく見ていきましょう。

アリババ利用にかかる手数料

アリババでの会員登録は無料で、個人で仕入れを行う場合、サイトの利用自体に手数料はかかりません。

アリババで購入した商品の輸入にかかる送料

アリババで仕入れる商品は中国から輸入することになります。そのため、輸送にかかる送料も考慮に入れる必要があります。送料は、商品のサイズや重量、そして選択する配送方法(航空便や船便)によって大きく異なります。

送料を試算するためには、国際送料を無料で計算できるオンラインツールを活用すると便利です。

アリババで仕入れる商品にかかる税金

アリババで仕入れる際には、関税と輸入消費税が発生します。これらは商品が日本に到着する際に課される税金で、商品の種類や価格によって税額が異なります。一部の商品は免税の対象となることもありますが、ほとんどの場合、税金がかかることを前提にしておく必要があります。

税金は、日本の税関で商品が処理される際に計算され、税関または代行業者から請求されます。具体的な税率や計算方法については、日本の税関のウェブサイトや貿易に関する公式情報を参照することをおすすめします。

代行業者を利用する場合の費用

仕入れプロセスを簡素化するために代行業者を利用する場合、いくつかの追加費用が発生します。

主な費用としては、以下が挙げられます。

代行手数料 代行業者が仕入れを代行する際に発生する費用です。
通常、商品価格の一定割合が手数料として設定されます。
決済手数料 Alipayやその他の決済手段を使用する際に発生する手数料です。
検品費用 商品の品質確認や検品を代行業者に依頼した場合に発生します。

これらの手数料は、商品価格が安くても最終的なコストに影響を与えます。全体の費用を試算し、利益が確保できるかを確認しましょう。

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【FAQ】アリババでの仕入れに関するよくある質問

海外サイトでの仕入れは不慣れな言語の中、分からないことも多く発生します。下記のよくある質問を参照し、疑問点をクリアにしましょう。

アリババで使える支払い方法は?

基本はAlipay(アリペイ)です。アリババグループが提供するオンライン決済サービスで、最も一般的な支払い方法となります。中国国内外で広く利用されており、安全で迅速な取引が可能です。

アリババでの仕入れは日本語でもできる?

「Alibaba.com」のサイトは、日本語対応です。

「1688」は中国国内向けなので中国語表記です。コミュニケーションを取るときは翻訳ツールを利用するか、代行業者に依頼することになります。

タオバオの仕入れとはどう違う?

「タオバオ」は中国国内の消費者向けのCtoC(個人間取引)およびBtoC(企業対消費者)プラットフォームです。個人や小規模な事業者が自らの商品を出品しており、一般消費者が主な利用者です。

「Alibaba.com」や「1688」はBtoBのため工場との直取引が可能で、大量ロットで安く仕入れられるのが大きな特徴です。

アリババで仕入れてメルカリに出品することもできる?

アリババで仕入れた商品をメルカリに出品することは可能です。実際、アリババで安価に仕入れた商品を日本国内のオンラインマーケットプレイスで販売するのは、ビジネスモデルとして広く行われています。

ただし、メルカリで取り扱い可能な商品か、規約違反に抵触しないか確認して進めましょう。

アリババから商品を仕入れた場合、関税はいつ払う?

商品を海外から輸入する際の関税の支払い方法は「着払い」「前払い」「後払い」の3つがあります。

着払い 個人輸入や少量の商用輸入に適している。
前払い 大量の商用輸入に適している。
後払い 条件次第で販売者が関税を負担することもある。

アリババからの仕入れ代行業者3選

アリババからの仕入れ代行業者を3つ紹介します。スムーズに仕入れを進めるために、自社の状況や要望に適した業者を選びましょう。

イーウーパスポート

中国全土からの仕入れを手数料無料で代行し、大量取引に適したサービスを提供しています。義烏(イーウー)や広州での現地買い付けに強く、義烏、広州、深セン、香港に150名以上の社員が常駐している点も特徴です。

固定担当者による検品やOEM仕様確認など多岐にわたるサポートがあり、ミスや漏れのないサービスを受けられます。

URL https://yiwupassport.com/
費用 ゴールド会員:月額29,800円 オフィス会員:月額97,800円
サービス内容 ・義烏、広州、深センを中心とした仕入れ代行
・OEM/ODMオリジナル商品制作代行
・検品およびタグ付け等の流通加工
・オンラインセミナーによる販売サポート
・中国と日本における物流倉庫サービス

THE CKB

THE CKBは、中国輸入代行業者の大手で、初心者から大規模事業者までリーズナブルな価格で幅広いサービスを提供しています。2023年から1688の公式パートナーになっています。

仕入れは1点から可能で、リサーチから納品まですべてのプロセスをサポートしています。

URL https://www.theckb.com/
費用 エコノミープラン:月額1,980円
スタンダードプラン:月額9,800円
ビジネスプラン:月額29,800円
ファーストプラン:月額59,800円
サービス内容 ・ECサイト / 主要卸市場仕入れ代行
・OEM/ODMオリジナル商品制作代行
・検品/補修サービス
・Amazon FBA直送
・撮影や翻訳などの販促サービス

指定店舗から購入することで、割引価格での仕入れが可能です。OEM生産では他社の徹底対抗価格を採用し、価格交渉もできます。

365日24時間対応のWeb注文システムにより、仕入れや決済、注文状況の確認が簡単に行えます。また、OEM/ODMが得意で、商品代金の100%返金保証(業界唯一)や、国際物流サービスのみを利用できるプランも提供している点が特徴です。

URL https://makoto1688.com/
費用 ・月額利用料:無料
・買付手数料
 OEM/ODMプラン:10% または 50元
 有在庫プラン:6%
 無在庫プラン:15元/点
サービス内容 ・仕入れ代行(有在庫・無在庫)
・OEM/ODMオリジナル商品制作代行
・無在庫直送代行
・工場アテンド

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しかし、中国語でのコミュニケーション、発送手続き、税金を含むお金の管理など、国内仕入れと比較しハードルが高いのも事実です。また、商習慣がまったく異なることも難点です。

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