宅配サービスの受取方法「自宅で手渡し」が約8割 クロス・マーケティング調査

ECのミカタ編集部

宅配全般の直近3か月の利用率は、2年前より10pt低下の38% 受け取り方は「自宅で手渡し」が依然として多く8割

株式会社クロス・マーケティング(以下:クロス・マーケティング)は、「宅配に関する調査(2024年)」を実施し、受け取り方や再配達を防ぐ方法、物品宅配を利用する理由や不満点・困ったことなどに着目した分析結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査手法:インターネットリサーチ
◆調査地域:全国47都道府県
◆調査対象:20~69歳の男女
◆調査期間
▷2024年:9月6日~7日
▷2022年:9月27日~28日
◆有効回答数:2500サンプル
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合がある
◆出典元:宅配に関する調査(2024年)宅配全般編(株式会社クロス・マーケティング)

受け取り方法は「自宅で手渡し」が79%とトップに

直近3カ月のフードデリバリー・食材・物品の宅配サービスいずれかの利用率は38%とコロナ禍の2年前より10ptの低下。30代と50~60代の利用率は4割前後と、全体よりも高めとなった。

受け取り方法については「自宅で手渡し」が79%と2年前より6pt低下したものの、依然として高い割合を占める結果に。次いで「ポスト投函」50%、「置き配(場所指定)」28%と続いた。

在宅確認、置き配対応などで再配達を防止

2024年4月にドライバーの時間外労働の上限規制が適用されたこともあり、再配達を防ぐ方法を直近3カ月間の利用者に聴取したところ、以下内容がそれぞれ3割台を占める結果となった。

◆配達前に在宅確認の通知が届く
◆指定した日時に不在となった場合は、置き配で対応する
◆午前中の区分をより細かく時間指定可能にする

一方、困った点として以下のような意見も寄せられた。

◆置き配ができない
◆置き配希望ではないのに置き配された
◆雨の日にぬれた状態で商品が届いた
◆宅配ボックスにはいらないほど梱包が大きい
◆無駄に大きな梱包で処分が大変

価格面にメリットを感じる

物品宅配を利用する理由については「ネット・通信販売の方が価格が安い」が51%と半数以上を占めた。続いて「送料が安い・無料」41%、「お買い物が面倒・時間がないとき」40%、「時間を気にせず購入できる」39%が主な理由として並んだ。

「2024年問題」がスタートしてから半年が経過した現在、徐々にではあるが再配達防止に向けた意識改革が進んでいる様子が見受けられた。しかし、受取方法では依然として「自宅で手渡し」が8割近くを占めるなど、まだまだ改善の余地があるといえる。持続可能な物流環境の実現へ向け、浮き彫りになりつつある課題解決へ向けた動きが求められるだろう。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事