日本通運株式会社（以下：日本通運）は2024年12月18日、株式会社ジェイアール東日本物流（以下：JR東日本物流）が提供する新幹線荷物輸送サービス「はこビュンQuick」 を利用した新たな輸送サービスの構築に向け、トライアル輸送を実施した。

所要時間、CO2排出量、トータルコストを削減

日本通運は、さらなるモーダルシフト推進に向けJR東日本物流と鉄道利用運送契約を締結し「はこビュンQuick」を利用した新たな輸送サービスの構築に取り組んでいる。今回、機械系保守パーツの緊急輸送について、当スキームを利用したトライアル輸送を実施した。

今回は日本通運が都内拠点に保管している顧客の製品を東京駅まで輸送。JR東日本物流が「はこビュンQuick」を利用した新幹線輸送および着駅から宮城県仙台市にあるエンドユーザーまでのラストワンマイル配送を行った。

今回のトライアル輸送の結果、自動車輸送と比較し、所要時間は約0.5～1時間短縮、CO2の排出量は約95％削減となり、トータルコストの削減にも成功。今回のトライアル結果の検証を進め、環境に配慮した即日配達の需要に対応可能なサービスとして、早期の商品化を目指すとした。

◆フロー図

※画像元：新幹線荷物輸送サービス「はこビュンQuick」を活用したトライアル輸送を実施（日本通運株式会社）

即日配達に対応するサステナブルな輸送サービス

ジェイアール東日本物流が提供する「はこビュンQuick」は高速性、定時制に優れた新幹線を活用して、急ぎの荷物を安全・確実に緊急輸送するサービスである。当日発車30分前までの受付が可能であり、事前の予約も不要となっている。

日本通運をはじめとするNXグループでは、長期ビジョン実現に向け「持続的成長と企業価値向上のためのサステナビリティ経営の確立」を推進している。鉄道や船舶を利用したモーダルシフトを積極的に進め、複数の輸送モードを組み合わせた柔軟なロジスティクスソリューションの提供やCO2排出量の削減に貢献するサービスの創出に取り組む姿勢を見せる。

即日配達に対応する、サステナブルな輸送サービスとして各業界からの注目を集めることになりそうだ。実現へ向けた取り組みを引き続き追っていきたい。