シニア層へのEC販売はデジタル・アナログ両面での対応が必要 コスモヘルス調査

ECのミカタ編集部

【意識調査2025】シニアの通信販売に関する実態調査

コスモヘルス株式会社(以下:コスモヘルス)が運営する、シニア・高齢者に特化したマーケティングリサーチ「コスモラボ」が、「通信販売に関する市場調査・アンケートリサーチのレポート」の内容を公表した。シニア層の通販利用状況などを調べた調査から、一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査方法:ネットリサーチ
◆調査地域:全国
◆対象者:「コスモラボ」のアンケートモニター
◆回答総数:441
◆調査対象期間:2024年10月7日
◆出典:シニアの通信販売に関する実態調査(コスモヘルス株式会社)

着実に進むシニア層のデジタル化

「この1年以内に通信販売を利用して商品を購入しましたか?」と質問したところ、56.7%が「購入した」と回答。未利用者は39.2%で「分からない」の回答は4.1%と、シニア層における通信販売の普及が進んでいることが確認できた。

続いて「利用した通信販売の種類を教えてください(複数回答可)」については、インターネットショッピングの利用が52.8%と最も高く、シニア層のデジタル化が着実に進んでいることが示された。

従来型のカタログ通販も30.4%と一定のシェアを維持しており、特に商品の詳細な説明や写真での確認を重視する層に支持されている。一方、折込チラシ(10.0%)やラジオショッピング(4.0%)の利用は限定的となった。

決済方法は「コンビニ決済」が半数以上

決済方法は「コンビニ決済」が56.4%と最も多く、「クレジットカード決済」(39.2%)、「代金引換」(30.0%)が続く。

従来型決済方法が高い支持を得ている一方、「電子マネー決済」(4.0%)や「キャリア決済」(1.2%)などの利用は限定的となっている。

通信販売を利用して購入する金額は、1回あたり「5000円以上~1万円以下」が42.8%と最も多く「3000円以上~5000円以下」が21.6%で続いた。

「1万円以上~5万円以下」も17.2%と一定の割合を占めており、中価格帯商品への需要の高さが確認できる。

商品確認ができないことが利用しない理由トップ

「通信販売を利用して購入しない理由を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「実際の商品を見てから購入したい」という商品確認へのニーズが51.4%と半数以上。続いて「利用する必要がない」が39.9%、「個人情報やクレジットカード情報の漏洩が不安だから」が18.5%と上位に並んだ。

コスモヘルスは本調査を受け、「シニア層の通信販売利用には、デジタルとアナログの両面での対応が必要であることが明らかになりました。また、安全性や確実性を重視する傾向が強く、これらが通信販売の利用拡大における重要な要素となっていることが確認されました」とコメントしている。

シニア層に向けて通販ビジネスを展開する事業者は、本調査結果も参考に今後の施策を検討しみてはいかがだろうか。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事