おトクに買えて、社会貢献もできるECサイトが登場
メーカー希望小売価格の最大90%OFFで購入できる「KURADASHI.jp」が開設
購入金額の一部を社会貢献活動を行う団体に寄付
Yahoo!買取がマーケットエンタープライズと提携し、法人向け買取サービスを開始
社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI.jp」
グラウクス株式会社(以下、グラウクス)が2月27日に開設したショッピングサイト「KURADASHI.jp(蔵出し.jp)」が、一部ネットユーザーから注目を集めている。
「KURADASHI.jp」で取り扱うのは、「終売商品や季節商品・賞味期限が間近の商品」、「パッケージリニューアル前の商品・キャンペーンやプレゼント情報が記載されている商品」、「ラベルや梱包にダメージがある商品」など、いわゆるワケアリ商品。これをメーカー希望小売価格の最大90%OFFで販売。さらに購入金額の一部(商品により異なり3~10%程度)は、NPO法人TABLE FOR TWO Internationalをはじめとした社会貢献活動を行う団体に寄付される仕組みとなっている。
消費者は協賛価格で商品を購入でき、社会にも貢献できる。メーカー側は商品の破棄ロスなどの問題を削減できる。社会貢献に取り組む団体は、寄付金を募る場としてだけでなく、活動内容を広く知ってもらう場として活用することができるなど、三者にとって三様のメリットが生まれるサイト。
現在、協賛企業は100社を超えるが、グラウクスは、3年後に同サイトの会員数を100万人、協賛企業を1,000社にするとし、今後も食品ロス削減国民運動を推進していきたいとしている。
需要の高いワケアリ商品販売、問われるのはクレーム対応力
商品の破棄ロスによるコストは、メーカー側にとって常に頭の痛い問題。特に食品においては、世界に飢餓で苦しむ国が多く、破棄せざるを得ない状況は非常に心苦しい。ワケアリ商品として『理由』をきちんと明記し、消費者に低価格で提供、さらに寄付も行う「KURADASHI.jp」は、様々な課題を解決してくれる非常に便利なECサイトとして、今後も人気を集めることになるだろう。
同様の動きとして、先月末より、Yahoo!買取が、株式会社マーケットエンタープライズと提携し、法人向けのワケアリ商品の買取サービスを開始。ヤフオク!での再流通を行っている。
需要は高いが、こうしたサービスには、必ず『安い理由』を原因としたクレームが生じるといった問題がある。ECにおいては、安く買えることが当然と捉えられる時勢。お客様は神様という言葉を曲解し、ゴネ得とばかりにクレームをつけるモンスタークレーマーなる者も存在する。問われるのは、その対応力。今後は、こうした面での両社の動きにも注目していきたい。