「honto」と「セブンネットショッピング」が連携 生活者と本の接点を拡大
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、2025年9月1日より株式会社セブンネットショッピングと協業し、DNPグループが運営するハイブリッド型総合書店「honto」と「セブンネットショッピング」のサービス連携を開始することを発表。これに伴い、2025年7月22日をもって、セブンネットショッピングでは「電子書籍」販売が終了し、「honto」にサービスが一本化される。
セブン-イレブンでの書籍受け取りが可能に
今回のサービス連携によって、2025年度内に「honto」で「セブンネットショッピング」の書籍通販サービスが利用可能となる予定。
「honto」では現在、「e-hon(※1)」と連携し、ネット注文した本を近隣の書店で受け取れるサービスを行っているが、今回「セブンネットショッピング」の書籍通販サービスと連携することにより、国内で約2万2000店舗を展開するセブン-イレブンでも書籍の受け取りが可能となる。(※2)。
DNPでは、「書店受け取り」に加えて「コンビニ受け取り」も選択可能にすることで、書店のない地域も含め、多くの利用者の利便性を向上させる方針。両社はお互いの強みを掛け合わせ、両サービス限定販売の書籍の展開や、コンビニエンスストアという場を活かした生活者と本の接点の創出などを進めるとした。
エンターテインメント領域の各種企画を共同開発
2025年度内に「セブンネットショッピング」は、電子書籍サービスについて、商品ページから「honto」に遷移する形にリニューアル。両ECサイトが相互に連携することで、利用者の利便性を向上させるとした。
さらに、多様なコンテンツ事業を行うDNPグループとセブンネットショッピングの双方の強みを掛け合わせて、エンターテインメント領域の各種企画を共同で開発。両社の会員・顧客に向けたオリジナルのキャンペーンやイベント、グッズ、特典等を展開する方針を示している。
本との接点減少を食い止める連携となるか
国内では書店のない自治体が2024年に28%に達し、2025年3月には大手コンビニの一部(約1万店舗)で雑誌や書籍の販売が終了するなど、生活者と本の接点の減少が出版業界の大きな課題となっている。
こうした課題の解決に向けて、両社は、「honto」と「セブンネットショッピング」のインターネット通販のサービスおよび企画開発で連携するに至ったという。両社の協業とサービス連携が、電子書籍を含めて本を楽しむ上での選択肢拡大につながることに期待したい。
※1:株式会社トーハンが運営するオンライン書店で、書籍・雑誌・コミック・CD・DVD等を取り扱う。
※2:一部店舗を除く。
●参考:電子書籍サービスのhonto移行に関するご案内(株式会社セブンネットショッピング)
●参考:ハイブリッド型総合書店「honto」と「セブンネットショッピング」が連携して “書店×コンビニ”で生活者と本の接点を拡大(大日本印刷株式会社)