アジアリサーチ総研、シンガポールの「広告効果」についてのアンケートを実施

石郷“145”マナブ

多民族国家シンガポールにおいて、「各メディア広告の効果について」調査を実施
WEB広告をきっかけに、実際に何度も購入したことがある人の割合は53.57%
面白い広告と聞かれWEB広告と答えた人38.27%

テレビとWEB、購入に繋がるのはWEB、広告の面白さはテレビに軍配

アジアでマーケティングリサーチ・分析を行うシンガポールの「アジアリサーチ総研-Asia Research Laboratory」(所長:青木隆明 http://asiaresearch.info 以下、アジアリサーチ総研)は、多民族国家シンガポールにおいて、18歳以上のシンガポール在住者200名を対象に「各メディア広告(テレビ・ラジオ・雑誌・新聞・WEBサイト・モバイルアプリ・屋外広告)の効果について」調査を実施。その調査結果を日本との比較と合わせ7月29日に発表した。

[アジアリサーチ総研の調査総括抜粋]
日本はもとよりシンガポール(東南アジア)においても、WEB広告は「広告⇒購買」という消費行動に移り易いツールとして、重要な位置を占めるまでになってきている。
<WEB広告をきっかけに、実際に何度も購入したことがある人の割合>
シンガポール…53.57%(代表メディアの中で第1位)
2位:「テレビ」の46.94%、3位:「新聞」の45.60%、4位:「雑誌」の33.51%、5位:「屋外広告」の33.15%、6位:「モバイルアプリ」の24.87%、7位:「ラジオ」の13.99%。
日本…63.5%(代表メディアの中で第1位)
2位がほぼ同率で「雑誌」:63.2%、3位:「テレビ」の51.5%、4位:「新聞」の43.1%、5位:「モバイルアプリ」の42.0%、6位:「屋外広告」の41.4%、7位:「ラジオ」の27.9%(日本の調査データは、ネオマーケティングが情報提供)

シンガポールにおいて、広告で興味を引く事は、(日本ほどは)難しくないものの、広告きっかけで実際の購買行動に繋がる確率は、日本より低く(難しく)なる傾向がある。
<WEB広告の例>
シンガポール … 38.27%(興味ある広告を複数回発見)→ 53.57%(実際に複数回購入)
日本 … 15.6%(興味ある広告を複数回発見)→ 63.5%(実際に複数回購入)

シンガポール在住者に、各メディアにおいて、「面白いと思う広告はあるか」というアンケートを行ったところ、「よくある」との回答が最も多かったのは「テレビ」の 44.72%、続いて「WEBサイト」の38.27%と、やはり旧来からのテレビ広告に加え、WEB広告も注目度が高くなっているという結果が得られた。一方日本では、1位:「雑誌」の21.8%、 2位が「屋外広告」の18.4%、「WEBサイト」は4位の15.6%。広告の面白さに関しては、雑誌が高い評価を得ている点、シンガポールと比較し、全般的に広告への評価が得難い傾向がある点が興味深いとのこと。

日本ほど高くはないが、WEB広告をきっかけとして2人に1人が消費行動に移っているとの結果。シンガポールでの事業展開におけるWEB広告の重要性が窺える。また、シンガポールで興味あるWEB広告を発見38.27%から、実際に購入に至っている割合が高い。このことから、単にジャパンブランドを強みに商品を並べるだけではダメで、きちんと現地の人の気を惹くWEB広告づくりが大切であることがわかる。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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