佐川急便が通訳サービス導入で「手ぶら観光」促進

ECのミカタ編集部

外国語対応充実で観光をより便利に

SGホールディングスグループの佐川急便株式会社(以下、佐川急便)は11月1日より、 「手ぶら観光」を展開している東京駅と浅草雷門のサービスセンターに、スマートフォン・タブレットを用いた三ヶ国語通訳サービス「スマイルコール」を導入すると発表した。

スマイルコールとは、株式会社インデンコンサルティング(以下、インデンコンサルティング)が開発し、SGホールディングスグループのSGシステム株式会社(以下、SGシステム)が提供するビデオチャット機能を利用した通訳サービス。スマートフォン・タブレットといった最新のポータブルデバイスを使い、通訳者と向き合いながら通話し、外国語(英語・中国語・韓国語)から日本語に、日本語から外国語に相互通訳できるというもの。

今回の導入背景は、訪日外国人旅行者に対するアンケート調査(国土交通省)において、手ぶらで観光を楽しみたいという要望がある一方で、外国語対応が不十分等の課題が明らかになったことを受けたもの。もともと佐川急便は、東京駅と浅草雷門のサービスセンターに多言語対応が可能なスタッフを配置していたが、よりきめ細かいサービス提供を目指し、英語、中国語、韓国語による通訳サービスの導入を開始することとなった。

今回の導入で、佐川急便は国土交通省から「手ぶら観光」のサービス拠点として認定を受けている。「手ぶら観光」とは訪日外国人の利便性向上を図る一手として政府が推進するもの。2014年の訪日外国人は1,300万人を超え、過去最高となっている。また、政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに訪日外国人旅行者数「2,000万人達成」の目標を掲げており、今後も訪日外国人は増える見込みだ。しかし訪日外国人は増えているが、言語面や、荷物を持っての観光など利便性の面での課題が多いのが現実だ。これを解消するためのサービスの一つと言えるだろう。

日本観光の利便性を向上させることは、訪日外国人を増やすために取り組まざるを得ない課題だと言えるだろう。訪日外国人が帰国後に日本商品をリピート購入する可能性は非常に高い。国を超えての買い物にはやはりECショップが最適だろう。このような訪日外国人向けのサービスが充実することは、間接的にではあるが、 今注目を集めている越境ECにも大きな影響がある。


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